概要
江戸時代に描かれた湯本豪一氏所蔵の妖怪絵巻『化け物尽くし絵巻』に描かれた妖怪の1つ。
入道というだけあって黒い法衣を着ており、大入道のようにとても大きいのか上半身しか描かれていない。また大きな鼻をもつ老人を思わせる面構えから、魔王であるとされる大天狗も連想させる。
なお、絵巻には名前の他に特に解説が無いため、詳しいことは不明の妖怪であるが、江戸時代の迷信で「馬肝(馬の肝臓)」には五行の火性に基づくとても強い毒があり、食べると必ず死んでしまうとされていたことから(衛生学が未発達な時代には生レバーによる食中毒は現代よりも致命的であるとも)、この入道は猛毒を司りその力で人を殺してしまうと考察するものもいる。