概要
日本の東北地方を中心とした東日本に伝わる魚の妖怪。
小助という妻がいるとも言われており、11月から12月のある時期になると
「鮭の大助、今のぼる!」或いは妻と共に「鮭の大助、小助、今のぼる!」と叫び声を上げながら川を遡上する。
この声を聞いてしまうと死んでしまう為、漁師たちはこの時期には川に出て
仕事をせずに鐘を鳴らしたり、家に籠ってはどんちゃん騒ぎをして彼の声が聞こえないようにしていたという。
伝承は地域ごとに異なるものが伝わっているようだが代表的なものとして
信濃川の近くに住む長者が11月から12月の決まった時期になると漁をしない事に
疑問を抱くがその理由が鮭の大助のやってくる日である事を知る。
長者は漁師を連れて捕獲しようとするも大助どころか魚一匹獲れず、川の王の祟りを
恐れた漁師は逃げてしまう。
たった一人残された長者がおかしいと思った矢先、大助が鮭の群れと共に現れる。
そして「鮭の大助今のぼる!」という叫び声を聞いてしまい、哀れ長者は死んでしまった。
…といったオチのものがよく知られている。
このように恐ろしい妖怪だが岩手県では人を助けた伝承もあるという。
関連イラスト
別名・表記ゆれ
鮭の大介
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