概要
長い年月を生きたイワナが妖力を得て人(特に僧形を取る為にこの名がある)の姿に化けられるようになったもの。
普段は淵の底に潜んで滅多に姿を現わさないが、住んでいる水域に毒を流そうと試みる者があると姿を現わし、殺生を戒めて去る。
若し岩魚坊主の忠告を聞き入れずに毒流しをした場合、毒を流した者に激しく祟る事がある。
なお、元の魚の姿に戻った際に腹を裁くと僧侶の姿の時に与えられた握り飯が腹から出てきた他、切り口から毒気が出てきて毒流しをした人間を殺した(または、食った人間を殺した)など、物語のオチは大体本来の姿が捕まるパターンが多い。
ちなみに説話によっては僧侶に化ける魚はナマズだったり、ウナギやヤマメ、沿岸部ではタラだったりと地方によって異なる。
上述の逸話は日本各地に伝わっており、『まんが日本昔ばなし』でも「イワナの怪」という一編に翻案されて放映された。
その為、岩魚坊主の名を知らずとも「イワナの怪」は知っている、という人も少なからずいる模様である。
ちなみにゲゲゲの鬼太郎5期に登場した岩魚坊主は岩魚が好物という一面も。それって共食いですよね?さすがに岩魚坊主本人なので「やめなされ…やめなされ…むごい共食いはやめなされ」とは言わない(あくまで必要以上に命を取る毒流しが嫌いなだけで、共食いを含めた自然の摂理ならば仕方ないという考えなのだろう)。
妖怪四十七士の岐阜県代表で、弟子には静岡県代表の波小僧がいる。
6期では西洋妖怪編にゲゲゲの森を西洋妖怪達から守る岩魚坊主達が登場。