説明
龍笛(りゅうてき)とは、笙(しょう)と篳篥(ひちりき)と並んで「和の三管」と称される横型の木管楽器である。言ってしまえば日本版フルートでもある。
雅楽では天と地を往来する龍を象徴していて、雅楽以外では神事などで用いられている。元々は中国発祥の横笛で、飛鳥時代に日本に伝わったとされる。
本来は煤竹で作られるため高級品だが、現在は合竹製や花梨製もあり、樹脂製に至っては6000円程度で購入できる。また篳篥と比べても音が出しやすいため、雅楽器の入門としてももってこいである。
構造は吹き口と指穴のある部分と、ひと回り太い頭の部分との2本の竹からなっている。頭の部分には鉛が入っていて、これが音を大きくする役割を果たしている。
持ち方は右手は第二関節あたりで押さえ、左手は第一関節で押さえる。
息の吹き方によって、ゆっくり吹けば「和(ふくら)」という音になり、早く吹けば「責(せめ)」という音になる。
関連イラスト
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吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」(Gloriosa, Symphonic Poem for Band)/伊藤康英
第2楽章「唄」(Cantus)
(龍笛独奏:岩亀裕子)