概要
「1/700スケール」として、スケールモデルを中心とするプラモデル、ガレージキットなどで用いられる縮尺のひとつ。
Pixiv上では、該当スケールのプラモデルの作例画像などにこのタグが付けられている。
スケールモデルでは艦船模型で使用されるケースがほとんどだが、城郭などの建物のキットにも1/700スケールを採用したものがある。また、軍用車両や航空機を1/700スケールで再現した超ミニサイズのキットも一定の人気がある。
もともとは、国内外の艦船模型界隈で入り乱れて使用されていたスケールのひとつに過ぎなかったが、1971年に田宮模型(タミヤ)、長谷川製作所(ハセガワ)、青島文化教材社(アオシマ)、フジミ模型の4社共同でスタートした「ウォーターラインシリーズ」で統一スケールとして採用され、1/700の艦船が怒涛のごとく送り出されたことによって、一気に標準スケールの座に躍り出た。
巨大な戦艦から小柄な駆逐艦に至るまで、卓上にずらりと並べるにはちょうどいいサイズとなるため、コレクションに最適として広く支持されている。
また、かつてはその普及経緯ゆえに喫水線下を省略した「ウォーターラインモデル」が主流だったが、近年は艦底部まで再現した「フルハルモデル」のキットも増えつつある。
2022年現在では、ピットロードの「スカイウェーブシリーズ」やウォーターラインシリーズから分離したフジミの「シーウェイモデルシリーズ(特シリーズ)」「艦NEXT」など、艦船模型を手がけるメーカーであれば大抵は1/700スケールのシリーズを抱えている。
アメリカや西欧では、1976年に参入したイギリスのマッチボックスを端緒として1/700スケールに手を出すメーカーも現れた反面、ウォーターラインシリーズ以前から存在した近似スケールである1/720など、他のスケールを使い続けるメーカーも少なくない。
反面、ウォーターラインシリーズ普及後に誕生したメーカーが多いアジアや東欧では、艦船模型では1/700スケールの採用が踏襲されるケースがほとんどである。
国際標準スケールとしての立ち位置は確固たるものではあるものの、同じく日本発祥の1/35スケールに比べると定着率は劣る、といった具合だろうか。
また、ウォーターラインシリーズ普及後の日本においても、日本模型(ニチモ)の「30cmシリーズ」のような1/700に近似するがそのものではないキットは色々と存在し続けていた。
キャラクターモデルにおいては、『宇宙戦艦ヤマト』などの架空艦船(宇宙艦含む)のプラモデルにおいて、1/700スケールが採用されるケースがある。
ただし、フィクションの宇宙艦は実在する水上艦よりも大きめのサイズに設定されることが少なくないため、それに合わせて1/1200などのより小さなスケールが採用されるケースも多い。そのためか、意外ではあるがガンプラでは一度も採用されたことがない。
また、『艦隊これくしょん-艦これ-』や『亡国のイージス』などの艦船を題材にした作品では、既存の実在艦船のプラモを基にしたタイアップ品が発売されるケースもある。
関連タグ
ウォーターラインシリーズ シーウェイモデルシリーズ スカイウェーブシリーズ
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