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1966年4月24日放送。

脚本:金城哲夫、監督:円谷一、特技監督:有川貞昌

あらすじ

ある日、ドライブを楽しんでいた万城目淳江戸川由利子戸川一平の三人は、「1/8計画第三次募集中」と書かれた宣伝の看板を見つけた。興味本位で行ってみると、あるビルの中で「Sモデル地区」なる場所への移住を考えている人への説明会が開かれていた。そこに住めば生活はすべて国が保証し、納税も免除されるという。

Sモデル地区では、人間を通常の8分の1の大きさに縮小する実験が行われていた。それは人口密度の高い先進国ではどこでもやっている人口対策だという。

由利子も職員に移住しないかと誘われるが、「自分は大きくなりたい方」と断った。しかし押し寄せる人の波にのまれて移住希望者と間違われ、1/8人間にされてしまった。

由利子はこれからずっと暮らしていくというS13地区の区長と民生委員の女性から説明を受けた。Sモデル地区に移住した人々には市民番号と呼ばれるナンバーが割り当てられ、名前ではなくナンバーで呼ばれるらしい。名前をすべてナンバーにすれば同姓同名はありえないため、便利だと語る区長。由利子にも「103924」というナンバーが割り当てられた。

そこに巨大なカメラと鉛筆が運び込まれてきた。それは由利子が持っていたものであり、自分が本当に小さくなってしまったと嫌でも気づかされる由利子。すると、別の職員が現れ、由利子を不法侵入罪で逮捕すると言ってきた。間違って体を小さくされてしまった由利子は、正当な手続きを行っていないため不法侵入者とみなされてしまったのだ。由利子は縮小された椅子が置かれた小さな箱に入れられ、出入管理局の拘置所に勾留されてしまう。

留置場に入れられた由利子だったが、専用の麻酔が完成するのを待っている大男の協力で脱獄に成功する。

箱は留置場の外の川を流れ、教会のシスターたちに拾われる。彼女たちの協力で由利子は星川航空に帰って来た。

そこで由利子は万城目と一平に助けを求めるが、万城目たちが戻ってくると咄嗟に身を隠してしまう。由利子が隠れたのは、自分の遺影だった。どうやら由利子は1週間前に死んだ扱いになっているらしい。

哀しさを紛らわすために「由利子の事は忘れよう」という万城目。

毎日新報に電話しても関デスクに「幽霊と話している暇はない」と電話を切られてしまう。

絶望した由利子は風船の付いた小箱に入ってS13地区へと帰っていった。

だがその後、S13地区に二人の巨人が現れた。それはなんと由利子が小さくされたと知って救出にやってきた万城目と一平だった。まるでミニチュアのような街の中を歩く万城目と一平。一平はビルの中を調べようとして電線に触れてしまい感電、街で騒ぎを引き起こす。

ようやく万城目は由利子を見つけたが、由利子は自分を忘れようとしていた万城目を受け入れられず、拒否してしまう。万城目に別れを告げる由利子。そして、巨人が現れたことでパニックになった人の波にのまれ、気を失ってしまう。

気が付くと由利子は鉄道病院にいた。彼女は今朝、通勤ラッシュの人波に押され、駅の階段から落ちて意識を失っていたという。これまでの出来事は、すべて由利子が見ていた夢だったのだ。しかし、由利子は万城目たちも小さくなったと勘違いして、喜ぶのだった……。

ナレーター「古い記録によると、巨石文化時代の人類は身の丈18メートル、身の幅が5メートルもあったという。現在の人類は、いつから、そして誰の手によって、どういう理由で小さくなったのか。それはまだ謎のままである……」

余談

当初怪獣が出ないエピソードであることから制作が見送られる可能性もあったが、拵井巍プロデューサーが「1/8の街に迷い込んだ万城目と一平を巨人に見立てられる」として制作にこぎつけたという。

縮小した百合子が電話を使おうとするシーンでは、実際に人間より大きなサイズの電話機のプロップが作られた他、近くに置かれている写真も実際の写真を拡大して引き延ばし、巨大な写真のプロップを作っている。

冒頭に登場する山手線の電車は101系。ロケ地は渋谷駅でタイトルバックは渋谷駅前のハチ公広場である。再開発によって画面右上の山手線の高架以外は様変わりしている。

駅の階段を駆け上がる男として金城哲夫がカメオ出演している。

1/8計画係員のひとりは東宝映画の名脇役堺左千夫。応募者のひとりは第12話にも出演した伊原徳

S13地区で万城目たちと会話する1/8の警官は第3話第4話にも出演した夏木順平

準備稿では1/8計画が実行された3964年の世界に万城目たちが迷い込み、1/8人間たちの反乱に加担するというストーリーだった。

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