750RSは川崎重工業が1973~75年にかけて製造・販売していた大型バイク。
通称は『ZⅡ』で型式名に由来する。
概要
海外向けモデルの903cc車 ZⅠこと『900RS』をもとに、日本国内の排気量自主規制(750cc)に適合させるためエンジンのボア・ストロークを縮小したモデル。
エンジンはZ2E型 746cc 空冷4気筒 DOHCエンジンで、最大出力は69PSだった。
1975年に製造が終了し、翌76年に小改良型の『Z750Four』が登場。
こちらはフロントブレーキがダブルディスクになり、サイドカバーのエンブレムも変更されている。
また、Z2E型エンジンは『Z750FX』の79年型(Ⅰ型)まで使用された。
その他
よく暴走族が題材の漫画に登場するが、1980年代当時は中古相場は信じられないほど安く、改造ベースには好適だった。(とはいえ、漫画なので幾ら掛かったのか分からないチューニングが施されていたりする)
そもそも、1975年の免許制度改正で大型二輪車の需要が激減。加えてカワサキが1978年のZ1-Rからデザインを刷新してエッジの効いたスタイルに転換したことと、レーサーレプリカブームも相俟って不人気車の時代があったのである。
このため、一番安い時期で完動品が20万円台、状態が悪いと10万円台の値が付くこともあったという。
21世紀に入ると中古相場が上昇し、現在ではちょっとした高級車並みになってしまった。