AdobeRGBはAdobe Systems社によって提唱された色空間の定義で、sRGBよりも遥かに広い(特に緑が広い)RGB色再現領域を持ち、印刷や色校正などでの適合性が高く、DTPなどの分野では標準的に使用されている。
近年の技術向上によって、家庭用製品にもAdobeRGB色空間を用いるものが徐々にでてきている。プリンタにおいては、多色印刷を行うことによってAdobeRGBに迫っている。モニターにおいては、液晶ディスプレイでは冷陰極管とカラーフィルタの組み合わせで高彩度を得ることが技術的に難しいことと、JPEGなど一般的な画像ファイルがsRGBを想定しているためsRGBが再現できれば十分という考え方も重なって、sRGBどまりとなっているものが多い。
また、sRGBでは24bitで十分だが、AdobeRGBやそれ以上の色空間を再現した場合、24bitでは諧調が不足している(グラデーションが滑らかに見えない)という指摘もある。そのため、ハイエンドディスプレイでは各色あたり10bitや12bit、さらにそれ以上を表現可能なものもある。