BitterGiggle
びたーぎぐる
記事の一部にBANBANⅥのネタバレが含まれます。
Do not let the jester find you.
(ジェスターに見つかるな)
Nothing is funny enough…
(何も面白くない…)
BitterGiggleとはホラーゲームGarten of Banban に登場するキャラクターである。
Ⅳにて本格的に登場した。彼の通り名、jesterとは「宮廷道化師」という意味。
本名であるBitterGiggleはBitterは「苦い」、Giggleは「くすくす笑う」と言う意味になるため直訳すると「苦笑い」となる。
道化師なのになんと言う皮肉だろうか…。
ファンの間ではJesterという呼び方が定着しすぎたのか本名はなかなか覚えられない模様。
座右の銘は、
「Nothing is as precious as smiles! Tell a joke wherever you walk!」
(笑顔ほど大切なものはないよ!どこを歩いていても冗談を言おう!)
元はシェリフ・トードスターの友人であり、彼と共に女王クイーン・バウンセリアに仕えていた道化師。
態度は狂気じみているが、ジョークを何個も考え書き留めておくなど笑いに対する情熱は真剣だと思われる。
しかし、バウンセリアは笑ってしまうと袋の中身を解き放ってしまう危険性があるため役目を全うできず、なんとしてでも笑わせようと躍起になったギグルは王国と敵対することになる(袋の中身については下記から察するに事の重大さを理解しておらず、デタラメだと思っていたようだ)。
バウンセリアへの忠誠は高いようで、道化師としての使命を全うできない状況においてもジョークを言うことをひたすら我慢していたようだ。
「やぁ!私はハングリースネーク。なにか食べもの持ってますかァ?」
シェリフ、オピラチックと行動を共にするプレイヤーの前へ、右手に小細工を施した「ハングリースネーク」なるものを使い暗闇から現れる。
狂気の笑い声を上げながら扉前まで追いかけてくるが、「パートナー」の危機に駆けつけたシェリフから保安官バッジの投擲で撃退される。
エレベーターを起動させる部品の捜索中、ビターギグルを生産しているらしい部屋があり、そこには彼の色違いが3,4体いる。
ポエムギグル
「全くびっくりだ。
土足で上がり込んで、わたし達の物を盗んでさっさとおさらばだなんて。
人間はみんな同じさ。恥知らずの泥棒だ。
お前らの欲望は限りない。たった数分間しか制御できない。
王冠は持っていってもいいし、どうでもいいんだけどさ。
わたしのポエムに拍手を送ってくれないかな?お願いしますよォ」
マジシャンギグル
「アイツの言うことは聞かなくていいよ。ポエムしか眼中にないんだ。
マジでびっくりするもん見せてやるよ。
マジックトリック(魔法のコトバ)、オープンセサミ!」
「……これには拍手もらえると思うんだけど」
まともに行動できる状態なのは紫/緑のビターギグルだけだったようだ。
色違いのビターギグルの中には人間を毛嫌いしている個体もおり、紫/緑もそのようなことを一度言っている。
エレベーターの部品を集めるために、単独行動でエクササイズルームにやってきたプレイヤーを待ち構えており、キティサウルスをけしかける。
キティサウルスを撃破し、奥の部屋の謎解きをクリアし最後のエレベーターのパーツを拾うと…。
突如ドアが閉まり、捕まってしまう。
正直あの恐竜にヤラれるんじゃないかと思ってたんだけどね。
まっ、罠にかかったあんたの退路を塞げるなら文句はないよ。
こんな状況にぴったりなジョークを言いたいけど、あんたら人間は理解できないだろうからねェ。
最も身近な奴らが、私のすべきことを否定したよ。遺伝子プログラムされた奴らは私のどんなジョークも笑ってくれたのにさァ!
奴らは女王を笑わせたらお腹の袋からナニかが逃げ出すって終末シナリオを引き合いに出されたが、信じないぞ。
失望した私は究極のジョークスターを作るつもりだったんだが、試行錯誤の末わかったことがある。
私こそ究極のジョークスターなのだ!私が作ったとしても、私以上の適任はいないからねェ!
あんたのおかげでシェリフが忙しいみたいだから、女王への謁見はたやすいよねェ。
じゃっ、一足先に行かせてもらうよ。あんたと違って、私の"家族"を取り戻す道は明るいんだ!」
会話の際に「家族」という言葉を口走るが、これはギグルの部屋で遭遇した色違いの個体のことなのだろうか……?
シェリフが女王の近くにいない隙をついて、キティサウルスと共にバウンセリアの前に堂々と現れる。
道化師として生まれた自分の本懐(主を愉しませること)を果たすために……。
そして、それが災厄を招くとも知らずに……
ギ=ビターギグル バ=クイーン・バウンセリア
ギ「陛下、ようやく私の作られた目的を果たすため…ジョークを献上するために参りました。
過去最高の出来栄えですよォ!」
バ「ジョークを言わず、ここから立ち去りなさい!」
ギ「私は貴方の命令に忠実でした。どうして最後にもう一度満足させてくれないのです?
私は貴方を笑わせたいだけだというのに」
バ「私が笑ったらどうなるか知っているでしょう!」
ギ「もちろんでございます。笑いよりも大切な事があると何度も自分にそう言い聞かせてきました。
しかし、もう我慢できないのです。たとえほんの少しでもアナタを笑わせたいのです。
楽しませる主がいなければ、私は何者でもいられないのですよォ!!」
ギ「申し訳ありません。教えてください陛下。
電車の運転手はカンガルーになんと言ったんです?」
「Hop on!」(※跳ねる"Hop"と飛び乗る"Hop on"を掛けたジョーク)
バ「ひっ、酷い…ジョーク…だわ…っ!」
護るものが居なくなったバウンセリアに遂にジョークを言い放ち、お腹に潜む者達を解放させ王国を崩壊させてしまった…。
騒動の中トードスターに促され地下に避難することとなるが、狂気の笑い声をあげながらギグルがエレベーターリフトまで追跡してくる。もちろん捕まったらアウト。
なので、トードスターが駆けだしたら即刻彼の後を追おう。
「も、もういなくなった?」
王笏の部屋に入るために一つ目のスイッチを探していると、会議室のようなところで再会。
これ以上危害を加えるつもりはないと語り、前作で主人公に襲いかかったことを謝罪。
道化師としての本能を制御できなかったこと、自分のせいで女王が死んでしまったかもしれないと呟き、自らの贖罪のため尽力することを誓う。
ギミックを攻略すると映像を再生するためか部屋が暗くなり、部屋の中へ移動。
ノーティワンズに容赦がないことを知っていることから、何度か遭遇したのだろう。
再生が終わるまで静かにやりすごそうとすると…
「中にいるのか?私だよ、君の友達、バンバンさ…
君の助けが要るんだ… さあ…開けてみて」
と、明らかにバンバンとは思えない低い声で何者かがドア越しに話しかけてくる。
その際、どんな時も一回は笑いを混ぜ込むギグルでさえ「扉を開けるな」と、やけに小さな声で話す。
一体何があったのだろうか…
今作の拠点である隠れ家まで戻ると、木製の砦にてバンバリーナと共に見張りをしていたトードスターから、主人公共々罵詈雑言を浴びせられてしまう(※ギグルは指名手配犯なのでむべなるかな)。
「ここにくるとはいい度胸だな。ギグル。
お前をここに入れるとでも思ったのか?立場を弁えろ。」
「一緒に闘っていた相棒(主人公)が、ワタシに隠れて指名手配犯と手を組んでいたとはな」
「お前を見たとき、嫌な予感はしていたんだ。
他の犯罪者達の囮にしてやろうと思ったが、女王直々にチャンスを与えるよう言われたんだ」
「いつもワタシは正しい、直感に従うべきだった。早く出ていけ!
俺は『リトルビーク』を見つけ、お前たちのような怪物どもも一掃してやる!」
……これが仮にも主人公を「パートナー」と親しく呼称していた者の対応だろうか?
高台の2人が突如ノーティワンズに襲われ、バンバリーナが攫われてしまう。
トードスターが彼女を救出するために持ち場を離れたため、拠点には入れた。
拠点にいたフリンからは「破壊コンビ」なる蔑称をつけられ、負けじと「クラゲは脳髄がないのにどうやって喋ってるんだ?」と強烈な皮肉を言い返す。
「ねぇ、一緒に戻ろうよ…」
「お断りだね。お前のジョークはゴミだ!」
「片足だけになるよ?兎みたいにジャンプでもしてみてよ。誰でもジョークだと思っちゃうでしょ。
そうならないためにも、仲直りしようよ!」
「ほぉー、いいこと言うなァ。ちょっと考えさせてくれ…。
…お断りだァァ!!」(騙し討ちドロップキック)
次のセクター入口にて、なにやら口論を繰り広げている半分こずつのギグル達に遭遇。
口論の末、2人ともそのまま奈落の底へ…
「最高のジョークを必ず見つけてみせる!」
「足は失ったが、最終的には全て報われる。もう片っぽも失なくさないようにしないと!」
「“カンガルーの袋に閉じ込められた”というジョークはもう絶対にやめよう!忘れちゃ駄目だ!」
下層エリアを進むと、階段の踊り場で体育座り状態の別個体ギグルに遭遇。
なにやら自分自身に言い聞かせているようだが……?
奥の『カボブマンとバンバンの巨像部屋』では、新たな敵ダダドゥ卿が(不意打ちとはいえ)バンバンを倒し、主人公にも危害を加えようとしていた。
「そうはさせるか!!」
と言い放ち、果敢にダダドゥー卿にしがみつく…が、あっけなく吹っ飛ばされる。
二人を置いてスイッチのある部屋に向かうと、頭痛を訴えつつも主人公の後を追いかけてきてくれる。
シェリフが仕掛けた警報機を解除しスイッチを押せるよう修理を施すという、まさかの機械の整備や改造が可能な描写がある(これについては、ギグルのゲノムドナーの影響があるかもしれない)。
その帰り道、仕事をやり遂げた達成感からか再びジョークを放つ。
静寂が周囲を支配すると思われたが、なんと暗闇の中のノーティワンズに笑ってもらえる。
「笑った……。前にジョークを言っても罵倒だらけだったのに……」
キティサウルスと合流し喜んでいたり(曰く「ジョークの理解者」とのこと)、バンバンと普通に会話していたりと、トードスターとフリン以外には割とフレンドリーなのかもしれない。
フリンによって眠らされた主人公のため、バンバンが調整に使うカードキーを置いていったことを伝えるが、その際に
「ウスマンではなく、『バンバン』って呼ぶととても不機嫌になるんだ。なんでか知ってる?」
と意味深な発言。
暴走したオピラチックを退け、王笏の間へ続くスイッチの横で別個体のギグルに再三遭遇。
含み笑いで「何も悪いことは起きないから、スイッチを押してみなよ!」と語りかける。
"「なっ?何も起こらなかっただろ?」"とくつくつ笑うが…?
「こんなに早くこの部屋に戻ってくるとは思わなかったな。
外科医が王笏を守ってるはずだけど、どこへ行った?」
王笏のある部屋が開放されるも、王笏の守護に努める外科医の不在に対し、彼がノーティーワンズに襲撃されたのではないかと訝しむ。
ダダドゥー卿からのキティサウルスを巻きこんだ脅迫、バンバンの機転を利かせた作戦により暴走したナブナブによる大乱戦と怒涛の展開に乗じて逃亡。
ダダドゥー卿がけしかけたであろうノーティーワンズからのチェイスの途中で、
「彼ら(ノーティーワンズ)は私のジョークを理解してくれた。
ファンを得る唯一のチャンスを掴みに行きます!
Good bye!!」
まさかの理由で裏切り奈落へと飛び降りる。
しかし、ラストで…。
再開したシェリフ・トードスターの情報の元、「グリーン・ゴリラ(ジャンボ・ジョッシュの事)」に関する情報を持っているという証人を探すためにホテルに向かう。
二階にいるその住民はプレイヤーを申請した苦情の対応者だと勘違いをし、「上の住民が1時間近く叫んでいるから、それを止めてくれたら町を襲った怪物についての情報を提供する」と取引を持ち掛けられる。
頼まれた通りに上の階に行くと、
「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!?!!?!」
…なにやら部屋の内部のドア付近を指さし、絶叫し続けている住人を発見。
近づこうとするものの、住人は何かに気づいたかのようにすぐさまテーブルの下へ隠れてしまった。
そして…、
「まだお腹がぺこぺこだよ…」
「ああ、君のことは覚えてるよ」
「いっつも私のジョークを嫌ってたな!!」
憎しみと怒りを含んだ狂気の笑いと共に、なんと部屋の奥からビターギグルが登場。
前作のラストでダダドゥー卿に洗脳され彼の軍団の一員となった彼だが、洗脳されているためかその姿は黒く変色し、体の真ん中から裂け、各所が紫に光っているというおぞましい姿へと変貌していた(洗脳されたキャラでここまで姿に変化があるのはギグルだけなので、これが彼の本来の姿なのかもしれない)。
「走れ」というメッセージが画面左上に出たあと、屋上から迷路のような道を通り、パルクールを挟みながら逃走することとなる。
一番最後は行き止まりになっているが、その先の建物の屋上でシェリフが「跳べ!掴んでやる!」と待っている。
別の建物に隠れやり過ごそうとする二人を強襲すべく、扉を破壊し眼前にいたシェリフに襲い掛かる。
が、Chapter4同様保安官バッチを投げつけられ、怯んだ隙に彼から蹴りの反撃を受けて吹き飛ばされてしまう。
以下、ネタバレ注意
笑いに飢えた道化師の最後
シェリフの反撃を喰らった衝撃か元の姿に戻ったビターギグル。
しかし保安官バッジの刺さりどころが悪かったのか、刺さった後の蹴りが不味かったのか、ジバニウムが出血したかのように流れ出ており、今にも息耐えそうであった。
シ「こんなはずじゃなかったんだ…」
ギ「いいんだよ。自業自得さ…。
色んなことが起きてるのに、ある"一つ"のことしか考えられなかった…。
誰かを笑わせる為に時間を割くこと。それを全然に大事にしてなかった…。
私はいつも冗談を言っているけど…、誰も私に冗談を言ってくれないんだよね…」
冥途の土産にするつもりなのか、トードスターにジョークを振るのであった…。
ギ「シェリフ、なにかジョークを言ってよ…」
シ「わかった、やってみるよ…。
なぜ動物は道化師を食べない?
「Because they taste funny.」(※変な味(taste funny)と面白い(funny)をかけたジョーク)
ギ「わ、解らない…。
けど待てよ…。それって案外"全然悪くないね"…
へ、へ…へへへ…」
という会話を挟んだ後に、シェリフの腕の中で死亡。
好きな笑いを禁じられその為に大惨事を引き起こし、多くの者を裏切り傷つけ、利用され散々な生涯を歩んできた彼だったが、最後は身近にいた本当の理解者と一時でも共に戦った主人公に看取られながら、愛する笑いと共に一番笑わせたかった者の元へと旅立って行った…。
シ「さようなら…、友よ…」
jester …Ⅳ発売前の段階でファンの間で呼ばれていた仮称。
SheriffToadster…元同僚。現在は敵対している。
QueenBounselia…元上司。
KittysaurusZolphiusTamataki&Chamataki …Chapter6の予告映像のイラスト内に一緒に描かれていた。