概要
BotはRobot(ロボット)の略称だが、特にコンピューター分野では「自動的に作業を行うが、物理的実態のないプログラム」のことをいう。
Webサイトの情報を自動収集する「クローラ」、迷惑メールを大量送信する「スパムボット」、ユーザーの質問に対し自動的に返答を返す「チャットボット」など。
チャットボットについては当該記事を参照。そのほか、次のようなものを指して使われるのが一般的。
Twitterのbot
Twitterで自動的にツイートを繰り返すアカウント及びそのプログラムのこと。
自動でつぶやかれる通常のツイートに加えて、リプライに返信したり、フォローを返してくれるプログラムもある。botでも中の人が時折手動でツイートを行う場合もある。
誰でも手軽にbotを作成できる外部のサービスを利用したものが
大半だったが、それらによるものはTwitter側のAPIの仕様変更により2023年3、4月あたりで停止してしまっているものも多い。
近年はインプレゾンビや「プロフ見て」などのエロ垢のように定型文ばかり送りつける迷惑なユーザーに対してbotのように揶揄として使用される事もある。
ネットワークゲームのbot
多くのネットワークゲームはゲーム中での行動時間が長ければ長いほど、他のプレイヤーより優位に立てる条件が揃う(得られる経験値、アイテム等)。
そのため、ゲームクライアントを自動で操作したり、クライアントと同等の作業を自動実行する外部プログラムなどが開発されてきた。その総称をBotと呼ぶ。
一般にBotを使う事はゲーム内外において非常に煙たがられ、運営企業によっては禁止行為としている場合もある。
bot最大の問題点は倫理的な判断が出来ないこと、つまりブラウザゲーム特有の「協力姿勢」「譲り合い・助け合い精神」といった、“生のプレイヤー”だからこそ出来る即時的かつ人間的な配慮ができないことにある。
特にMMORPGの場合、経験値と資金を自動で稼がせるために、「他のパーティーの戦闘に乱入しておいしいところをごっそり持っていく」といった非常に迷惑な行為を、何の躊躇なく実行してしまうため、ゲームを楽しんで遊ぶという“娯楽性そのもの”に被害を及ぼし、プレイヤーの迷惑となる。ひいていはプレイヤー人口の減少も招いてしまう。
またbot等のマクロ(自動操作プログラム)は、常にサーバーにアクセスをしかけて大きなデータを演算・送信し続けるため、サーバー本体に多大な負荷をかけてサーバーダウン(俗に言う「鯖落ち」)を誘発する危険性孕んでいる。こうなると他のプレイヤーどころか、サービス本体に不利益をもたらしてしまう。
こうした傾向から、botをはじめとしたマクロツールに対する検閲は厳しく、発覚した場合にはアカウント停止や追放処分など、重罰に処されることになる。
自動取引を行うbot
商品や証券の売買や、先物取引などのオンライン取引を自動的に行うプログラム。
常時パソコンの前に張り付いていなくとも即座に損切りができたり、1日数千回、数万回という人間には不可能なレベルでの高頻度取引(High Frequency Trading)ができるため、仮想通貨の取引では必携となっている。
また、この記事によると、チケット販売サイト「e+(イープラス)」のチケット購入アクセスの9割以上が転売ヤーによるbotだったとのこと。
関連タグ
プログラム 自動 ソフトウェア マクロ チャットボット ロボット