概要
2015年6月に「Medibang Paint」に名称変更。
フリーペイントソフトであるFireAlpacaの開発者が2014年11月27日に公開したフリーの漫画作成ソフト。インターフェイスはFireAlpacaに酷似していたが、名称変更と共にインターフェイスを刷新。「雲のようなアルパカ、クラピカにこじつけて名前を覚えやすかったので残念」という声も。
対応OSはWindowsとMacintosh。さらにスマートフォン(iPhone、Android)やipadにも対応できるようになっている。姉妹アプリとして漫画ネーム用の「マンガネーム」や絵が描けない初心者向けでも楽しめるぬりえアプリ「メディバンぬりえ」、集英社とコラボしたペイントソフト「ジャンプPAINT」というものもリリースされている。いずれも無料ソフト(アプリ)である。
開発者はmdiapp(2014年7月末、無印の販売停止)やFireAlpacaと同一。
(ちなみにmdiapp、コミラボ、FireAlpaca、このクラウドアルパカはデリーターのCOMICWORKS(コミックワークスNEO含む)のOMEソフトである)
pixivの使用ツールには登録されていなかった頃には、ユーザーはFireAlpacaで代用していたと思われる。その後、使用ツールにMedibangPaintが追加された。
特徴
FireAlpacaのインターフェイスにコマ割り機能とトーン機能が追加された。
Medibang Paintに名称変更と共にインターフェイスも刷新した、
更に、10種類のマンガ用フォント「クラウドテキスト」機能も追加。
2017年現在は基本フォント、クラウドフォント合わせて122種類のフォントが利用可能。
なお、商用利用も可能。
このソフトは、クラウドサービスを利用する際「ログイン」を求められる。
その為、ソフトを提供しているメディバンのサイトで会員登録をして、ソフトからログインする必要がある。(※この会員登録をしたときにソーシャルアカウントからログインするとパスワードが設定されていない状態になる。ログインにはパスワードが必要なのでメディバンのページ上部のギアのようなアイコンの「ユーザー情報」からパスワードを設定する必要があるので注意)
※ログインしなくともソフトを起動することは出来るがクラウドサービス(クラウドテキスト、漫画作成機能)を使うなら会員登録してログインする必要がある。
クラウドと言う名の通り会員情報や画像データ等、ウェブ上で管理するシステム。
保存
保存形式
.mdp(ファイアアルパカやクラウドアルパカのデータ形式)の他
psd、png(8ビット、24ビット)、jpg、bmp、tiff、webpが可能
クラウド保存
画像データをウェブ上に保存することができる。これによって
- 複数の端末で同じデータを利用できる
- マンガネーム(携帯端末等で使えるアプリ)と連携ができる
- チームでデータを共有し、作業ができる
ローカル保存
普通にローカル保存もできる。
チーム
メディバンのページ上部の複数の人影のようなアイコンから「Myチーム」のページに入ると、チームの作成や管理ができる。
チームに他ユーザーを招待すると「チームを選択してクラウド保存したデータ」が共有できるようになる。
クラウドが生きてくる機能
解像度
新規ウィンドウをつくる際、解像度は「350dpi」と「600dpi」の2択。
トーンなども350版と600版がある。
ファイルメニューの「新規クラウドプロジェクト」からキャンバスを作るなら解像度が72、96、144、192、350、600と選べる(※要ユーザー登録)
二値化にも対応している。
印刷したものが同人誌や雑誌用の原稿に耐えうるかどうかは、個人の判断による。
機能面
- 主なツールは
・ブラシツール
・消しゴムツール
・図形ツール
・ドットツール(PC版のみ)
・移動ツール
・塗りつぶしツール
・バケツツール
・グラデーションツール
・選択ツール
・投げなわ選択ツール
・自動選択ツール
・選択ペンツール
・選択消しゴムテキストツール
・操作ツール(コマ素材、アイテム素材の移動、変形などに使う)
・分割ツール(コマ素材の分割に使う)
・スポイトツール
・手のひらツール
- 主な表示ウインドウは
・カラーウインドウ(色相バーか色相環選択可能)
・パレットウインドウ
・ブラシプレビュー(ブラシイメージが表示される)
・ブラシコントロール(ブラシサイズやブラシ濃度、その他ブラシ毎に設定されたオプションのカスタマイズができる)
・ブラシウインドウ(使うブラシはここから選択できる)
・ナビゲーターウインドウ(手のひらツール的な役割や表示の反転、回転、全体表示などができる)
・レイヤーウインドウ
・資料ウインドウ(ローカルの画像データやクラウドに保存してあるデータを資料として表示させる事ができる)
- レイヤーブレンド
通常、乗算、加算・発光、オーバーレイ、スクリーン、比較(明)、比較(暗)、差の絶対値、覆い焼き、焼き込み、ソフトライト、ハードライト、色相、彩度、カラー、輝度
- その他レイヤー機能
・ハーフトーンレイヤー(スクリーントーンのような処理が可能。8bitレイヤーに対して設定できる)
・水彩境界(カラーレイヤーに対して設定可能)
- クラウド機能
メディバンIDでログインしていると使える。
・クラウドブラシ(ブラシウインドウからダウンロード可能。2017年現在は基本ブラシ含む130種類以上がダウンロード可能)
・クラウド素材(素材パネルからダウンロード可能)
・クラウド保存(保存の際、クラウドを選択する事でクラウドに保存可能)
・クラウドテキスト
・クラウド同期(PC版ではブラシ、パレット、素材をクラウドに保存できる。さらに、Android版メディバンペイントやiOS版メディバンペイントではPCから保存されたブラシ、パレット、素材をダウンロードできる。PCは保存もダウンロードもできる。)
難点(無料だから仕方がないね)
- クラウドテキストのフォントに含まれる外字記号はフォント依存でキーボードから入力出来ないものは使用できないっぽい。
- クラウドテキスト以外のシステムフォントで縦書きにするときフォントの頭に@(アットマーク)付きのフォントを使用する。(@表記があるのはWindowsのみ。)
- 外字記号(疑問符、感嘆符)を縦書き半角で入力すると横倒しになる。→行間を開ける事で縦中横状態する事も可能である。(2017/11/21追記)
- クラウドテキストのフォントに含まれない外字記号は外字記号に対応のフォントを使用する。
- ルビ(振り仮名)ノンブル(ページ番号)には未対応なので別レイヤーにテキストで入力。
- 行間、字間の調整は可能だが振り仮名を振る場所だけの調整は出来ないらしい。
公式サイト
リリースノートこちらに追加機能や不具合への対応具合が書いてあります。
公式ツイッター
以下、開発者ツイッター
表記ゆれ
クラウドアルパカ cloudalpaca MedibangPaint メディバンペイント メディペ めでばん