[デコイユニット装備試作機]
単機作戦における擬似フォーメーションを可能とした機体。
おとり(デコイ)を発生させる機構を搭載している。
概要
『R-TYPE』シリーズに登場するR戦闘機の一種で、『R-TYPE FINAL』にて初登場。機体名はエスコート・タイムで、この系列の機体には中世ヨーロッパの王族にまつわる名前が付けられている。
『R-TYPE FINAL2』の機体列伝によれば、本機はホログラムを発生させて編隊飛行時の隊列をシミュレートするための訓練用の機体をルーツに持つR戦闘機であり、訓練施設の視察に訪れた軍の幹部が発した「このホログラムからも攻撃ができたら面白いと思わないか?」という鶴の一声が本機の開発のきっかけとなった。
荒唐無稽とも言えるこの無理難題に対し、波動力学の研究チームは波動砲充填時に発生するエネルギーの一部を力場に流し込み、R-9の形状を模したデコイ(囮)を機体の周囲に発生させる「デコイユニット」を開発。このシステムを組み込んだ試作機こそがR-9ADである。
感知型のバイドはパイロットの生命エネルギーに誘引される性質があるために対バイド戦においてデコイとしての効果は望めなかったものの、火星の訓練基地ワルキュスで試験運用を行っていたR-9ADは警戒網をすり抜けて同基地に襲撃をかけてきた小型バイドの群れに対し、デコイユニットを活用して数的劣勢を覆し撃退する戦果を挙げている。
武装
デコイ波動砲
2ループまでチャージすると波動エネルギーを封入したデコイを機体の周囲に発生させ、ボタンを離すとデコイが波動砲となって撃ち出される。自機のスピードを変更するとデコイのフォーメーションが4パターンに変化。デコイには攻撃判定があり、接触した敵にダメージを与えるが、敵弾を防ぐことはできない。
1発あたりの波動砲の威力はスタンダード波動砲よりも低く、チャージ量が増えるごとにその威力は更に分散されてしまうが、『R-TYPE FINAL2』ではスタンダード波動砲相当に威力が引き上げられ、デコイを発生させても威力が低下しないため、強力な機体の一つとなった。
スタンダード・フォース改
スタンダード・フォースの上位版で、主にのR-9A系列の機体が装備する。エネルギー効率を徹底的に見直すことでレーザーの変換率を約27%向上させることに成功している。
対空レーザー改
水平方向にDNAの二重螺旋構造を描くレーザーを放つ。
反射レーザー改
地形に当たると反射するレーザーを3方向に発射。地形に反射した際に飛沫が飛び散る。
対地レーザー改
上下方向に地形に沿って進むレーザーを発射。斜め後方に発射される点が対地レーザーとは異なる。
追尾ミサイル
ヒートシーキング(熱探知型)ミサイル。機体上下に発射される一対の空対空ミサイル。威力は低く発射間隔も長いが、敵を自動追尾する為、命中率が高い。
爆雷
自機の真下に投下する爆弾。敵に接近した際の連続投下性能が高い。
後継機
R-9AD2 プリンスダム
発生させるデコイの総数が最大4機までに増加したデコイ波動砲Ⅱを装備。ちなみにプリンスダムとは王子の威厳、階級・地位などを指す言葉である。
R-9AD3 キングスマインド
デコイユニット搭載機の最終発展型で、最大6機までのデコイが発生可能となった。『R-TYPE FINAL』では前述したように波動砲のループ数が増えるたびに威力が分散されてしまうため、R's Museumでの「最強の機体の1つ」という解説との落差から「キングスドンマイ」という不名誉な仇名が付けられていたが、『R-TYPE FINAL2』で波動砲の威力が上方修正されたことで汚名返上となった。
TACTICS版Rw-9AD
SLG『R-TYPE TACTICS』では、続編の『R-TYPE TACTICSⅡ』から管制攻撃機として登場。形式番号からもわかるようにフォースは装備されておらず、地球連合軍のシナリオではバイド兵器の根絶を掲げるグランゼーラ革命軍の戦力としてRw-9AD2が一部のマップに出現する。
TP-2やヨルムンガンド級のように敵ユニットの誘引効果があり、爆破することで周囲のユニットにダメージを与えるデコイを発生させることができ、なおかつデコイからもスタンダード波動砲を発射できるのが特徴だが、ゲームの仕様上1つのミッションで発生できるデコイは1つのみとなっている。
ちなみに本機はトレジャー「攻撃性デコイの研究」を入手することで開発可能となるのだが、この時点で最終発展型のRw-9AD3まで一挙に開発が解禁されるため、(余程の思い入れがない限りは)下位互換のユニットをわざわざ使う必然性がなくなってしまう。
関連タグ
R-TYPE R-TYPE FINAL R-TYPE FINAL2