概要
アメリカ合衆国で執筆・刊行された有名なカートゥーン(広義のアメコミでもある)シリーズ。「vs」と書いて「and」と読む。
白スーツのスパイと黒スーツのスパイの、ハードな殺し合いを描く。
後にアニメ化もされ、ゲーム化もされた。
なお、日本では2人のスパイの名前が「ヘッケル」「ジャッケル」として広く認知されているが、これはゲーム版のファミコン移植版において独自に設定された名前による影響で、原作やアニメ中では本名は存在していない(内容もキャラクターも全く無関係の有名なカートゥーンアニメ「ヘッケルとジャッケル」があるが、恐らくそこから名前だけ引用したと思われる)。
ゲームボーイカラー版では更に「ジョーク」「ダガー」という名前に代わっているが、これは原作漫画から取ったものである。
また、あまり知られていないがある時期にはセクシーな女スパイが登場していた時期もある。
デフォルメされた2人とは違い、グラマラスな美女の姿で描かれており、着ている服は灰色で、通称グレースパイと呼ばれる。
彼女が登場している回はタイトルも「SPYvsSPYvsSPY」になっており、自身の魅力を利用して2人を一網打尽にする…というエピソードが多かったが、オチが限られてしまう事から登場しなくなり、タイトルも「SPYvsSPY」に戻っている。
ゲーム版
1984年にAtari8ビットコンピューター用のゲームとして発売。
同年中にコモドール64、Apple IIに移植され、後にAtari STなどの海外で主流だったゲームPC用に幅広く移植された。
日本ではファミリーコンピュータ、セガマークⅢ、PC-8801、X1、ゲームボーイカラーなどに移植されたものが販売されている。
内容は2人のスパイが情報争奪戦を繰り広げる対戦型ゲームとなっており、マップ内のどこかに隠されている設計図・お金・鍵・パスポートを探し出し、敵よりも速く建物を脱出、飛行機での逃走を目指す事になる。
基本的にアイテムは2つまでしか同時に持てないため、脱出するためにはカバンを手に入れて上記4つのアイテムを詰め込む必要がある。
余談として、ファミコン版では独自設定が存在しており、ヘッケルはケムコ所属の産業スパイ、ジャッケルはそのライバル会社トムコの産業スパイとなっており、盗み出す書類はゲーム開発業界の大元締めジンテンドウ」が開発している新型「ディスクシステム」の設計図とされている。
建物内には罠も仕掛けられており、ダイナマイトやスプリング罠、硫酸、時限爆弾などがある。一旦部屋を出るか、対応した解除アイテムを使う事で無力化できる。
逆に、敵を妨害するために罠を仕掛ける事もできる。
罠にかかってしまう、または後述する戦闘で体力が0になると死亡してしまい、リスポーンするまでの間行動不能になる。加えて、1人プレイの場合は1度の死亡で制限時間が-30秒され、制限時間が0となるとゲームオーバーとなる。
2人のスパイが同じ部屋に入出した場合、戦闘モードになり、直接相手を攻撃して妨害できるようになる。初期状態では低威力の素手攻撃しかできないが、同じく建物内のどこかに隠されている棍棒かナイフを持っているとリーチや威力が増大してかなり有利に戦う事ができる。
戦闘モード中のみジャンプできるようになるので、敵が武器を持っていて、自分は素手で不利な状況ならさっさと逃げるのも手。
画面分割でプレイする対戦ゲームのため、相手の動向はお互いに丸見え。
これを利用しての駆け引きの要素がアツく、ファミコン版は国内でも対戦人気が非常に高いタイトルだった。
一方で、対戦ゲーの常としてお互いのプレイヤーが本気で勝ちを狙うと友情破壊ゲームと化す事でも有名。
ただ、アイテムの位置が固定だった為に極めてしまった場合10分もせずに全てのステージをクリア出来てしまう問題も有った。(下の動画はやりこみ勢のタイムアタック&解説動画)
なお、知名度の面では「初代」が有名だが、1985年には南国の島を舞台として再び2人のスパイが競争を繰り広げる『Spy vs. Spy II: THE ISLAND CAPER(日本版:南国指令!! SPYvsSPY)』、日本国内では発売されなかったが南極基地を舞台にした『Spy vs Spy III: ARCTIC ANTICS』という続編が存在している。
続編では一部システムが代わっており、死亡だけでなく気絶状態が存在していたり、集めるものが脱出に必要なアイテムではなく新兵器のパーツになっていたりする。
また、有志が制作した4人対戦のバトルロイヤル形式「SPYvsSPYvsSPYvsSPY」が2010年に配信。
第1作目がベースだが、肉弾戦が出来る「カンフーの書」や間合いが離れても攻撃できる「拳銃」が追加、一撃死のスプリングのダメージが体力半分位に弱体化、死亡しても制限時間30秒のロスと引き換えに何度でも復帰できる(制限時間は無限に設定できる)等々、アレンジや調整がなされている。
他にもハシゴの登り降りが途中で切り替えられるなど、現在の感性に近い調整がされている。
関連イラスト
元が元だけあって、ひねりの効いた作品が多い。
関連タグ
同人ゲーム
SPYvsSPYvsSPYvsSPY
上の解説にも有るゲーム
アイテムの位置をランダムにするオプションなどが実装されており、パターン化を起こしにくくなっている。
※ストーリー※
ゲーム界の大元締“ジンテンドウ”が、新型のダブルスクリーン・インタラクティブ・ルミナシティ・ランチャーシステム(DSi-LL)の開発に成功した。
ケムコ国はヘッケルを、トムコ国はジャッケルを、カプコ国はナッケルを、ソムコ国はベッカムをスパイとして送り込むことを計画した。
君はスパイとなり頭を使いながら、有効に罠を仕掛けて敵より早く、設計図・パスポート・お金・鍵を発見し、
カバンに詰めて脱出しなければならない。
SPYvsSPYvsSPYvsSPY「4人の密偵テトラドラゴン!」
『SPYvsSPYvsSPYvsSPY』のグラフィックを熱血硬派くにおくんに差し替えたバージョン
『SPYvsSPYvsSPYvsSPY』をインストールした後、パッチファイルを適用(グラフィック上書き)する事で遊ぶ事が出来る。
「4人の密偵テトラドラゴン!」化パッチDownloadページ
GIRLvsGIRL
キャラクターを女性にした物
トラップがR-18な物になっているうえ、死亡演出がかなりきつめになっている
「X指定」や「CERO-Z」仕様のゲームとなっている。
18禁ゲーム