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T-34_2cm_Flakvierling38

ぶたいかいぞうしゃ

T-34 2cm Flakvierling38(20㎜4連装対空機関砲搭載型 T-34対空戦車)とは、第二次世界大戦時にドイツ国防軍陸軍直轄「第653重駆逐戦車大隊」で運用された部隊改造車である。
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概要編集

第653重駆逐戦車大隊では、複雑な機械構造を持つフェルディナント/エレファントなどを前線で修理しながら運用していたため、多くの工作用重機材とそれを使用する腕の良いエンジニア達が充実していた。そのため大隊独自の様々な部隊改造車両が生みだされることに。その一つがT-34 2cm Flakvierling38(20㎜4連装対空機関砲搭載型 T-34対空戦車)。


ソ連軍から鹵獲したT-34中戦車の砲塔を取り去り、戦闘室部分に20㎜4連装対空機関砲を搭載したこの対空戦車は、機関砲の搭載方法も単に車体に載せた程度ではなく、損傷したハーフトラックから装甲板を取り外し装着、ヴィルベルヴィントのようなオープントップ式の砲塔が新設され、戦闘室に半埋め込み状態で搭載。また、弾倉を素早く交換できるように車体側面には予備の弾薬ケースを搭載した車両も確認されている。


評価編集

低い車高と優れた機動力、傾斜装甲により一定の装甲防御力を持つ本車は、部隊改造車でありながら非常にまとまりが良く完成度の高い対空戦車であった。そのため、固有の対空車両を装備していなかった第653重駆逐戦車大隊の将兵達にとって本車は大変好評だったらしく、極少数が現地で生産され、大隊の戦闘記録には『極めて有用な対空車両として活躍した』という記録が残されている。部隊改造車両のため他の対空戦車ほどは有名ではないが、空からの脅威から大隊の重駆逐戦車を守るための傘として大きな働きをみせた対空戦車だった。


また、戦闘記録からヴィルベルヴィントより早期に生産されていたようで、旋回可能なオープントップ式砲塔により乗員を最低限防護できるこの設計は、ヴィルベルヴィントを含めた後のドイツ軍対空戦車の設計思想を先取っていたのではないかとみられている。


関連タグ編集

ドイツ軍 第二次世界大戦 対空戦車

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