概要
全車がサイドカーである。
元々は、第二次世界大戦中に軍用目的でドイツのBMWのバイクをコピーしたのが始まり。
戦後はドイツから接収した資料を基に、BMW・R75のコピー品を生産。
以降、現在に至るまでほぼそのままの姿で生産を継続している。
ちなみに、戦争中は敵国の知的財産権は無効化されるため、法的に問題は生じない。
自動車で言うUAZのように、共産主義特有の閉塞性から技術的進歩が殆ど無く、およそ現代のバイクとは思えない古めかしい見た目をしている。
しかし、基本設計の優秀さと、円熟の域に達した構成により、信頼性は高い。
軍用然とした見た目も相まって、世界中のミリオタに人気がある。
日本では大阪市のウラルジャパンが輸入・販売しており、新車で購入可能である。
余談
- 構造上、バイク側とサイドカー側を切り離すことは出来ない。このため、日本の免許制度では「(とりあえず)二輪車ではない車両」とされて普通自動車免許で運転できる。
- 実質的に「新車で買えるBMWの旧車」である事から、バイク単品での販売を望む声が多かったため、2011年にURAL SOLO STとして発売されたが現在では絶版である。これより以前にアメリカンタイプの車種も発売されていた。
- ウラルジャパンは、2022年のウクライナ侵攻には明確に反対しており、同年のモーターサイクルショーへの出展を中止した。
- 同じくウクライナ侵攻により受けた経済制裁でロシアの工場が停止したため、生産拠点をカザフスタンに移転した。2022年8月生産分よりカザフスタン製となっている。