少年が結婚したいのは、勇者パーティのお母さんたちでした――
概要
石のやっさん作の小説で、カクヨムにて連載中。
また、コミックウォーカーにてキャラクター原案の久遠まこと氏の手で、コミカライズされている。
その後、KADOKAWAでライトノベル書籍版も発売される。
後述の通り異世界転生かつ追放ものだが、主要ヒロインの全員が追放元のパーティーメンバーの母親で構成されており、ママショタかつヒロイン主導によるハーレムものとなっている(しかし、肝心のセレスの転生前の年齢がアラフォーと推測される上に、転生後に改めて成人しているのも合わせると、彼の精神年齢はアラ還と考えられる点や、ヒロイン達が何れもセレスとの年齢差をほぼ感じさせない程、若々しい容姿を保っているなどの諸要素から、一部の読者から「純粋にママショタか?」と問われると微妙なのが惜しい)。
また、セレスは上記の通り成熟した精神からか、追放される事態を予期していた姿はどこかやれやれ系主人公を思わせる他、ヒロイン達は過去に有数の実力者だったおかげで、セレスと遜色ない実力者として大暴れしたりもする。
そもそもパーティから追い出されはしたものの、特に何も奪われていない。(装備、名誉、金、勇者パーティ特権…etc。全て保有したまま)
ストーリー
勇者パーティの一員として
魔王の倒す旅に出ている主人公・セレス。
だがある日突然、勇者ゼクトからクビ宣告を受け、
パーティを抜けることに。
一人になったセレスは、
身の回りの世話役として家事奴隷探しへ。
その奴隷市場で見かけたのは
奴隷として売られた、勇者の母親である静子さんの姿が――??
理不尽に追放された少年の
異世界ママハーレムが産声を上げる!!
世界設定
種族や社会など
- 普通の人間(作中では「人族(ひとぞく)」と呼称)以外にもエルフや獣人といった亜人が存在し、人族との結婚も可能。
- 人族の平均寿命は五十歳前後と短く、十代半ばで成人と見做され結婚も可能となる。このため、女性は十七歳で年増扱い、二十歳を過ぎれば女性扱いされなくなるのが一般的である。(寿命から考えて大雑把に1.5〜2倍にした年齢だと考えればそこまでおかしい話でもない)
- 結婚制度が存在する。基本的に一夫一妻制だが、勇者パーティーのメンバーに限り、特例で一夫多妻制が許可されている。男性から女性へプロポーズする慣習もあり、その際には指輪でなくネックレスを贈るのが一般的である。
- 奴隷制度が存在する。一般人が奴隷になる詳しい条件は不明だが、セクトールのように税金が払えず犯罪者として奴隷になる者、静子のように奴隷商に売られて奴隷となる者がいる。奴隷は檻に入れられ管理・売買されたり、鉱山で強制労働に従事させられるなど、人権が剥奪された扱いを受ける。奴隷として買われた場合、奴隷の証として魔法で刻印を入れられる。奴隷が主人と結婚すること自体は可能。
- 異世界で死亡した者が記憶などを継承して生まれる、いわゆる「転生」が存在する。転生の原理などは不明。継承の度合いは転生者によって差異があり、セレスのように記憶だけを継承する者もいれば、静子の先祖のように黒髪などの体質まで継承する者もいる。
- 「教会」が存在し、詳しい教義等は不明だが、教会関係者は厳格な戒律のもとに生活している模様。後述の冒険者制度とも関係があり、教会出身者の「聖女」が冒険者として活動したり、教会が勇者パーティーに支援を行う場面がある。
- 竜などのモンスターが存在し、モンスターの首領である魔王の存在も示唆されている。
冒険者
- モンスターを退治するための広義の職業として「冒険者」が存在する。冒険者としての登録、パーティー申請などの手続きは「冒険者ギルド」にて行われる。
- 冒険者やパーティーには「ランク」と呼ばれる等級が存在する。最高等級はSランクで、Sランクの冒険者は世界に三十人もいない頂点とされている。
- 等級とは別に「称号」も存在し、冒険者としての功績がギルドに認定された場合、功績に応じた称号を名乗ることが許される。例として、竜種のモンスターを単独で倒した冒険者には「ドラゴンスレイヤー」の称号が与えられる。
- 冒険者は「騎士」「魔法使い」「魔法戦士」などの職業に細分化される。各職業に認定条件等があるかは不明だが、勇者パーティーの「四職」と通称される「勇者」「剣聖」「聖女」「賢者」の四つの職業に就いた者には強力な力が授けられ、国家や教会から多額の支度金や支援金が支給されるなど、特別扱いされる。
- 冒険者が生計を立てるには、ギルドでモンスター討伐などの依頼を受注・達成して報酬を得ることが一般的である。国家や教会から支援金が支給される勇者パーティーは討伐で報酬を得ることが禁止されているが、魔法戦士のセレスのように上記の「四職」以外のメンバーは問題ない模様。
魔法
- いわゆる「魔法」も存在する。魔法の種類としては、攻撃や攻撃補助、防御、回復などの戦闘用途だけでなく、奴隷契約の刻印付与、収納、洗髪後のドライヤー代わりなど、一般人の日常生活においても魔法が浸透していることをうかがわせる場面がある。ただし誰でも魔法を使えるわけではなく、使える者と使えない者がいたり、人によって使える魔法や使えない魔法があったりするが、条件等は不明。
- 作中に登場した魔法について、以下に記載する。
- ウインド: 付与魔法。セレスが地竜と戦った際に、剣に風を纏わせていた。
- ホーリーウォール: 防御魔法。目の前に魔法の壁を出現させ、攻撃等を遮断する。静子が、岩竜が吐いた炎からセレスを守るために使用した。
- フリーズ: 氷を作り出す攻撃魔法。セレスが岩竜と戦った際、吐いた炎を防ぐために使用した。
- 空間魔法: 正式名は不明。バッグなどに使うことで、大きな物体をサイズや重量と無関係に収納、運搬できる。セレスが地竜や岩竜の斬り落とした首を持ち帰る際に使用した。
- 風魔法: 正式名は不明。セレスが静子の洗った髪を乾かすのに使用した。昔はメルやマリアにも使用していたらしい。
- 飛行魔法: 正式名は不明。サヨがセレスと箒で空を飛ぶのに使用した。飛行は魔法のコントロールが非常に難しく、サヨの娘で賢者のメルでもできない芸当らしい。
- 魔障壁: 弱い魔物の侵入を妨害するバリアを張る。サヨがセレスと森の中に入った際、二人きりの時間を邪魔されないように使用した。サヨ曰く、この手の魔法は静子の方が得意らしい。
- アイスバインド: 地面の広い範囲に氷を発生させ、相手の動きを止める。サヨが森で複数の狼型モンスターと戦った際に使用した。
- アイシクルウェイブ: 相手の頭上に複数の巨大な氷柱を出現、落下させて攻撃する。サヨが上述の狼型モンスターとの戦いで使用し、瞬時に全滅させた。
- アブソリュートゼロ(絶対零度): 相手の血液の温度を瞬時に零下二百度近くまで下げて凍結・即死させる。サヨが独自開発したらしいオリジナルスペルで、森で狼型の獣人モンスターと戦った際に使用した。命名は静子によるもの。
- 防御魔法: 正式名は不明。ミサキがロックゴーレムとのスパーリングを行った際、立ち会った静子が彼女とハルカにかけていた。
- 空歩: 空中に足場を創り出し、蹴ることで疑似的な飛行を可能にする。一歩ごとに魔法を発動するため、長距離を移動するには連発する必要があり消耗も激しい。町で用事を済ませたセレスが、ジムナ村へ急いで帰るのに使用した。
- ローブ: 静子のオリジナルスペル。対象に生命力を与える通常の回復魔法の流れを逆転させ、対象から生命力を奪う。生命力を奪われた相手は干からびて死亡する。一度に多数のモンスターを倒すことも可能であり、その凄まじい威力はセレスさえも戦慄させた。英語のrob(略奪する、奪う)が名前の由来と思われる。
登場人物
主人公とヒロインたち
- セレス
主人公。十四歳の少年。幼馴染の勇者ゼクトらとともにパーティー『希望の灯』を結成していたが、ゼクトたちから足手纏いとされ追い出された。周囲には秘密だが、実は現代日本からの転生者で、前世は四十二歳の妻子あるサラリーマンだった。そのため、同世代の少年少女とは比べ物にならないくらい精神的に成熟している。特に女性の好みについては、子供にしか見えない同年代は恋愛対象にならず、静子をはじめとする幼馴染の母親たちが幼少の頃から好きで求婚までしていた。
『希望の灯』を抜けた後は、年上女性を世話役に雇おうと奴隷商を訪れたところ、初恋の女性でもあったゼクトの母親・静子が売られていたのを発見し、銀貨八枚(かなり安いらしい)で買い取り救出。恋人として共に生活を始めた後、正式に求婚して結ばれ夫婦となる。さらに、故郷のジムナ村に帰ってからは、静子の手引きでハルカ、サヨ、ミサキを夫たちから譲り受けて彼女らも妻にする。
職業は魔法戦士。彼を雑用にこき使うだけで実力を知らないゼクトたちからは過小評価されていたが腕は立ち、竜種のモンスターを単独で倒せるほど。ゼクトらに追い出される前は、単独で様々なモンスターを狩り、自力で生計を立てていた。また、冒険者としての諸手続き、料理、洗濯など、メンバーの身の回りの世話もしていた。ただし冒険者として名を上げたり、財を成したいといった欲はあまりなく、ゼクトらのパーティーに入ったのも静子ら母親たちから子供をよろしくとお願いされたからであった。
良くも悪くも「無私無欲で器用万能な人物」と言える。
勿論、お人好しなだけでなく、クレームをつける人間に非情な策を威圧交じりに提案し、黙らせる冷徹なリアリストとしての顔もある。
- 静子(しずこ)
勇者ゼクトの母親。セレスのことは「セレスくん」と呼ぶ。日本人の転生者を数代前の先祖に持ち、その遺伝が現れた黒髪が特徴。「静子」という日本人風の名前もそのことに由来する。冒険者時代は『黒髪の癒し手』の異名を持つ凄腕の回復師。引退後はジムナ村に戻り、村の男性・セクトールと結婚、息子のゼクトをもうける。しかし、ゼクトが勇者となって多額の支援金が家に入ると、セクトールは人が変わって酒色に溺れるようになってしまい、見かねて苦言を呈した静子を邪魔者として売り飛ばしてしまった。その後はセレスに救出され、程なくして求婚を受けて結ばれ妻となる。包容力がある優しい性格で、セレスの初恋の女性であるが、意外と気性の激しいところもあり、セレスをこき使ったあげく一方的に追い出した息子たちや、自分だけでなく親友のハルカらも冷遇する夫たちには激しい怒りを抱いている。そんな彼女は、故郷の村に戻ったた後、ハルカらに夫を捨てて自分とともにセレスの妻となり、再び冒険者としてセレスを助けることでゼクトらの鼻を明かしてやろうと持ち掛け、実行に移していく。
- ハルカ
剣士リダの母親。セレスのことは「セレス」と呼び捨て。ショートヘアが特徴。気風のよい快活な性格で、よくセレスをひっぱたく。セレスからは「姉さん」と呼ばれる。冒険者時代は『笑顔の切り裂き魔』の異名を持つ剣士で、ミサキとコンビを組み前線で戦っていた。引退後はジムナ村に戻り、定食屋を営む男性・カズマと結婚。娘のリダも生まれ、一見すると夫婦仲は良かったが、カズマの身勝手な振る舞いもあって内心では不満も抱いていた。セレスと静子が村に戻った後、静子の入れ知恵で夜這いをかけたセレスに最初はキレてビンタや蹴りを食らわせたが、カズマと三人での話し合いでセレスの本気の想いを聞かされ、カズマの許しを得て結ばれ二番目の妻となる。
- サヨ
賢者メルの母親。セレスのことは「セレスさん」と呼ぶ。セミロングの髪と右目のそばの涙ぼくろが特徴。冒険者時代は『涙目の氷姫』の異名を持つ魔法使いで、氷系の魔法が特に得意だった模様。必殺技は相手の血液の温度を瞬時に零下二百度近くまで下げて凍結・即死させるオリジナルスペル「絶対零度(アブソリュートゼロ)」。引退後はジムナ村に戻り、農家の男性・カイトと結婚。娘のメルをもうけるも、男子が生まれなかったことで冷遇されていた。セレスと静子が村に戻った後、二人で入った森でセレスの求婚を受けて結ばれ三番目の妻となる。
- ミサキ
聖女マリアの母親。セレスのことは「セレスちゃん」と呼ぶ。長髪と眼鏡が特徴だが、戦闘の際は眼鏡を外す。長身で鍛え上げられた肉体の持ち主ながら、四人の中では一番の巨乳で、セレスは小さいころから彼女の胸ばかり見ていたという。冒険者時代は『黒の狂騎士』の異名を持つ騎士で、全盛期は大剣を振るいロックゴーレムを一撃で叩き斬っていたらしい。引退後はジムナ村に戻り、生活雑貨店を営む男性・シュートと結婚。娘のマリアをもうけたが、偏屈で家族にさえろくに興味を持たない夫との仲は早々に冷え切っていた。セレスと静子が村に戻った後、セレスの求婚を受けて教会で結ばれ四番目の妻となる。
勇者パーティー『希望の灯』メンバー
セレスと幼馴染の少年少女で結成された勇者パーティー。セレス以外は前述の『四職』で構成された強力なパーティーであり、ランクSと最高級にあたる。しかし、若者たちだけあって戦闘面以外は未熟さが目立ち、陰の世話役であったセレスが出て行った後はすぐに行き詰まりを見せる。尚、彼ら以外の『勇者パーティー』の存在については現時点では不明。
- ゼクト
静子の息子で、職業は勇者。勇者としては優秀で実力もリーダーシップもあるが、我儘で女癖が悪く性格には問題がある。真面目な静子を嫌っており、彼女の方からも「バカ息子」「ゼクトなんかよりセレスくんのほうが絶対いい」などと言われ、半ば愛想を尽かされている。
セレスからも『女癖が悪い』と評されているが、セレスに言われる筋合いは無いだろう。
- リダ
ハルカの娘で、職業は剣聖。ポニーテールの長髪が特徴。男子のような口調で喋り、一人称も「僕」。ゼクトと同様に、単独でワイバーンを狩った実績があり実力は高いらしい。
- メル
サヨの娘で、職業は賢者。サヨの娘だけあって魔法は得意だが、サヨいわく魔法の威力は強いがコントロールはまだまだとのこと。昔はセレスと特に仲が良かったようで、彼にネックレスを貰っていたことから、セレスは彼女との結婚も考えていたようである。しかし女癖の悪いゼクトに手を出され、彼になびく。ゼクトがパーティーを抜けるようセレスに告げた際には「あなたはもうこのパーティーについていけない」と同調し、追い出されること自体はさほど抵抗なく受け入れていたセレスも、彼女が自分を庇ってくれなかったことには少なからずショックを受けていた。
- マリア
ミサキの娘。職業は聖女で昔は教会に身を置いていたようだが、質素で厳格な教会での生活には嫌気がさしていたらしい。聖女らしからぬ非常に我儘な性格で、ゼクトも手を焼いている。ゼクトがセレスを追い出した際には自分も全く反対しなかったにもかかわらず、後で都合が悪くなると、まるでゼクト一人が悪いと言わんばかりに彼を責め立てていた。
ヒロインの元夫たち
ゼクトら『希望の灯』メンバーの父親たちであり、静子たちの元夫にあたる人物。四人とも根は悪い人間ではないのだがモラハラの傾向があり、妻に対して粗末な扱いをしていたため、彼女らから恨まれていた。一方、セレスとの仲は良く、彼にとっては両親を亡くした自分を育ててくれた恩人でもある。セレスが妻を譲ってほしいと頼みに来た際にも快く応じてくれたこともあり、セレスはそこまで悪く思っていないのだが、静子から長年の不満を聞かされたセレスは、彼女らの気を晴らさせるために一計を案じることとなる。
- セクトール
勇者ゼクトの父親で静子の元夫。昔は真面目な男だったが、ゼクトが勇者となったことで家に大金が入ってからは、酒とギャンブルに溺れる自堕落な人間になってしまい、周囲からも白い目で見られていた模様。見かねて話し合おうとした静子を騙して奴隷商に売り飛ばした後はさらに歯止めがきかなくなり、遂には一文無しとなって税金を払えず、奴隷として鉱山で強制労働させられていた。
- カズマ
剣聖リダの父親でハルカの元夫。定食屋を営む、ハンサムな顔立ちの青年。セレスの両親が亡くなってからは「自分を兄と思ってほしい」と言ってセレスを可愛がっており、セレスも彼を「兄さん」と呼んで慕っていた。
- カイト
賢者メルの父親でサヨの元夫。農場を経営しており、頑固者で少々乱暴な言葉遣いだが根は悪い人間ではない。セレスのことは気に入っていたようで、「メルをやってもいいと思っていた」と言っていたことから、将来は彼を婿養子に迎えるつもりだったらしい。
- シュート
聖女マリアの父親でミサキの元夫。雑貨屋を営む男性。本を愛する学者肌であまり社交的ではなく、妻子を含め興味のないことには極めてぶっきらぼうな扱いをする。ただしカズマやセレスとは気が合っていた模様。
冒険者ギルド関係者
- サリー
冒険者ギルドの受付をしている若い娘。静子がS級冒険者だったことを知らず、セレスが静子とパーティー申請した際に彼女をロートル呼ばわりしてベルダーが平謝りする羽目になった。また、手続きミスで勇者パーティーにセレスの籍が残ったままにしてしまうなど、少々そそっかしい性格。一方、セレスと静子にギルド婚を言葉巧みに勧めて手続き料や指輪代をゲットするという商売上手な一面もある。
- ベルダー
冒険者ギルドのマスター。静香らとはS級冒険者時代からの旧知の仲で、昔は「ベー坊」と呼ばれていたらしい。
ジムナ村
- 村長
- ガメルダ伯爵
ジムナ村や周辺一帯を領地として治める貴族の男性。セレスとは以前から良好な関係にあるようで、彼を「セレス殿」と呼ぶ。セレスの要請を受け、鉱山奴隷となったセクトールを釈放した。
- オークマン
奴隷ハーレムを運営しており、奴隷商との仲介業もしているらしい冒険者の男性。セクトールらへの懲らしめとして新しい妻を贈るセレスの作戦に協力した。
- ナジ
セレスから村長に贈られた新しい妻で、エルフの少女。勇者として選ばれた者には奴隷の所持や人族以外との婚姻が許されないことから、女癖の悪いゼクトへの懲らしめとして選ばれた。
- チワ
セレスからセクトールに贈られた新しい妻で、獣人の少女。獣人の中でも特に嫉妬深い種族の娘で非常に気性が激しく、浮気したパートナーに暴力を振るったことで奴隷になったらしい。このことから、浮気癖のあるセクトールの懲らしめとして選ばれた。
- メアリー
セレスからカズマに贈られた新しい妻で、人族の少女。大貴族の家で調理専門のメイドをしていたが、料理以外は苦手。また、カズマの娘リダに容姿が似ている。このことから、カズマへの懲らしめとして、定食屋を営む助けにはなりつつも、陰で彼を支えていたハルカの有難みを思い知らせるために選ばれた。
- エレノール
セレスからカイトに贈られた新しい妻で、人族の少女。元傭兵で腕っぷしが強く口も達者、また、カイトの娘サヨに容姿が似ている。このことから、妻に横暴だったカイトへの懲らしめとして、従順で優しかったサヨの有難みを思い知らせるために選ばれた。
- シャルロット
セレスからシュートに贈られた新しい妻で、人族の少女。元貴族で教養もあり、護身術も身に着けているため、下手な男性よりも力がある。また、彼の娘マリアに容姿が似ている。このことから、プライドが高いシュートへの懲らしめとして、全てにおいて自分を上回る相手を知って謙虚になってもらうために選ばれた。
モンスター
- 地竜
岩石地帯に生息しているらしい竜種のモンスター。竜種の中では弱い方だが、それでも並の冒険者には単独での討伐は到底不可能なようである。セレスが資金調達のために受けた依頼で呆気なく狩られる。
- 岩竜
地竜の上位種である竜種のモンスター。セレスが地竜を倒した直後に地中から現れ、炎を吐いて襲い掛かるも静子の魔法ホーリーウォールに防がれる。さらに、仕切り直して戦ったセレスにも氷の魔法フリーズで炎を防がれ、首を刎ねられ討伐される。
- 狼型モンスター
森林地帯に生息するらしいモンスターで正式名は不明。ジムナ村近くの森を歩いていたセレスとサヨを集団で襲うも、サヨの氷魔法でまとめて倒された。
- 狼型獣人
推定数メートルの巨体を持つ、狼の顔を持った獣人のモンスター。こちらも正式名は不明。上述の狼たちのボスと思われ、狼たちがやられた直後に現れセレスとサヨに襲い掛かるも、サヨの氷魔法に凍結され呆気なく倒された。
- ロックゴーレム
岩巨人のモンスターで、言及はないがサヨが魔法で召喚したものと思われる。セレスとの再婚を前に、戦士としての腕の衰えを心配したミサキがスパーリング相手に戦った。十数年のブランクもありミサキを苦戦させるが、助太刀したハルカとのコンビネーションにより倒される。