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プロフィール編集

誕生日7月13日 (享年32)
身長178cm
好きなもの(妻) / (娘) / 転弧(息子) / 真子(義母) / 千津夫(義父) /
CV田島裕也

概要編集

志村菜奈の実子であり、志村転弧死柄木弔)の父親。劇中では既に故人。

志村転弧が「死柄木弔」へと変貌する直接の原因を作った人物。

死柄木弔が装着する「家族の手」の中では、顔面を隠すように覆う左手が彼のものである。


作中では主に死柄木弔の幼い頃の記憶の中に登場しており、幼少期のトラウマによって人格形成に失敗した歪な大人としての一面が強調されている。

死柄木弔にとっては自らを抑圧する不条理な社会の象徴であり、父の存在を心に想ったとき、死柄木はひと際強い破壊衝動を表出させる。


人物編集


アニメ未公開の内容が含まれるためネタバレ注意


物心がつく前に父を亡くし、母である菜奈が彼を里子に出したことで、幼くして天涯孤独の身となる。

母との離別は、彼女がオール・フォー・ワンの魔の手から最愛の息子を逃がすための苦渋の決断だったが、この経験は彼の心の中に生涯癒えることのない深い傷跡を残すこととなった。

成人した後は若くして実業家として富を築き上げ、妻と2人の子供、1匹の愛犬に加え、妻の両親を自らの家に招いて暮らしていた。


自身の過去の経験からヒーローとは「他人の幸せのために家族を不幸にするもの」という考えを持っており、家庭内ではヒーローの話をすることを禁止するというルールを設けていた。

こうした考え方は、「最愛の母が見ず知らずの他人を守るために自分を捨てた」というある種の認知の歪みによって生じたものであったと考えられる。

ヒーローに憧れる転弧にとりわけ厳しく接していたのも「"無個性"ではヒーローになれない」という論理的な理由以前に、彼の心の奥底に根付いたヒーローへの忌避感、あるいは家族がヒーローになることへの恐怖心に由来するものだったと言える。

一家の稼ぎ頭として、経済的に家族を不自由させることは無かった反面、家庭内では子供達と心理的に深く繋がることを避けており、や転弧の目には、彼の存在は神経質で近寄りがたい厳格な父として映っていた。


母である志村菜奈の写真を子供達に見られたことを知った際には、心の中のトラウマを不用意に刺激されたことで激しく狼狽し、衝動の赴くままに転弧に対して暴力を振るってしまう。

このとき「ヒーローを拒絶することで家族を守りたい」という彼の想いは、「ヒーローを拒絶するために家族を傷つける」という真逆の結果を生み出すこととなった。


その後は母との思い出を振り返りながら自らの心を見つめ直したことで、再び彼は息子と向き合うことを決意したが、時を同じくして、ストレスの限界を迎えた転弧が"個性"『崩壊』を発現させ、彼の築き上げた幸せは音を立てて崩れていくこととなる。


転弧の"個性"を目の当たりにした際、母であるがとっさに転弧を抱きかかえようと駆け寄ったのに対して、弧太朗は暴力と言葉によって転弧の制止を試みるという対極的な行動を取っている。

彼は自身を傷つけたことへの怒りと、制止の言葉に対する本能的な拒絶によって、転弧から明確な殺意を向けられ、最期には実の息子の手によって非業の死を遂げた。

その後、身寄りを失った転弧はオール・フォー・ワンの元へと引き取られ、悪の道へと誘われてゆくこととなる。


転弧の思い出の中の父は、家族に対して笑顔を見せたり、愛情を表現するようなことはほとんど無かったが、単行本幕間の人物紹介で掲載されたプロフィールの中には、彼の「好きなもの」として彼の妻と子供達、義理の両親、そして志村菜奈の名が綴られていた。

家族に対する深い愛情を抱きながらも、それを表現する術を持たない、不自由な人間性が垣間見える。




※ここから先は物語第417話以降についてのネタバレに触れます。



最終章においては、死柄木弔と緑谷出久との戦いの中で、志村転弧の記憶の中の面影として、再び死柄木の心の中に現れる。

また、その際に死柄木弔と融合したオール・フォー・ワンの記憶が流れ込んだことで、志村転弧の出産から志村家の崩壊に至るまでには、AFOによる間接的な関与があったことが明らかとなった。

当時AFOは弧太朗の取引先の役員として彼と接触しており、身寄りのない弧太朗を公私に渡ってサポートする良き相談相手となっていた。

「志村菜奈の息子」の存在が、どの時点でAFOに捕捉されたのかは作中明らかになっていないが、AFOは彼と出会った時点で「長女は育ちすぎていた(洗脳できる年齢ではなかった)」と語っているため、少なくともAFOは弧太郎が成人して以降に接触していたものと思われる。

オールマイトへの復讐のために、志村菜奈の血縁者を利用する方法を思案していたAFOは、弧太朗が心の奥底に秘めたトラウマに目を付け、彼が転弧のヒーローの夢を抑圧するように言葉巧みに誘導していた。

AFOは志村家に対して直接的に手を下していた訳ではない。

しかし弧太郎はAFOの助言によって自身の正当性を高めていったことで、転弧に対する躾けをエスカレートさせてゆき、結果的に志村家は崩壊、AFOは「ヒーロー社会を憎悪する志村菜奈の孫」という自身の望む最高の人材を手に入れることになったのである。


関連タグ編集

僕のヒーローアカデミア 死柄木弔

志村菜奈 志村転弧 志村直 志村華

家庭内暴力 父親

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