概要
1と9の数牌(老頭牌)のみを使って和了すると成立する役。役満。
7種類の牌が使える字一色や、同じ6種類の牌ではあるが順子が認められる緑一色と比べると比較的難易度の高い役満である。
字一色は飜牌ポンから入れば警戒されることはほとんどないが、清老頭の場合はタンヤオなどの可能性も消え、チャンタ系・染め手・飜牌バックの三種に絞られるため目立ちやすい。
また、老頭牌は順子の構成要因として用いる事も可能であるため、単純に手の中で使われてしまいやすい。
そもそもチャンタ系の役自体コスパが全体的に悪いため狙う人が少なく、タンヤオを狙われると序盤にほぼ全てが切り出され準備が整う前に純カラ、ともなりうる。重なり待ちや安牌として引っ張られる字牌とは異なり、不要と見ればあっという間に投げ捨てられてしまう。
諦めて鳴きジュンチャンにしてしまうと、最悪2翻40符程度で止まってしまう。
下位役は混老頭であるが、同じ5種14枚を使うにしても混老頭は13種52牌から選べるのに対し清老頭は6種24牌から選ばなければいけない為、混老頭と比べても段違いに難しいことが分かる。さらに混老頭や字一色では可能な七対子も四枚七対を認めない限り成立できない。
そして、影が薄い役であり役満の中でも名前を忘れられていることも珍しくない。流石にジュンチャン、対々和などと言う事は無いと思うがパッと役満の名前を思い浮かべたときに清老頭が忘れ去られているケースもあるだろう。
一方で、咲-saki-の愛宕洋榎はこの影の薄さと不遇さを利用して清老頭のロン和了に成功した。
強いて言えば1と9のどちらかだけ、あるいは同じ種類(例えば索子同士)のポンのみであれば他の役に見える(前者なら三色同刻、後者なら混一色か清一色、両者共通でチャンタかジュンチャン)ため騙して高得点も可能ではあるが、前者の場合はまだしも後者の場合見破られる可能性が無いとは言えないので安心はできない。しかし老頭牌は序盤に切られやすいため最初から対子が多めにあれば比較的早く手が進む可能性もありえる。が、それでも三副露もすれば十分警戒される(混老頭の場合も満貫確定手であるため)だろうから、やはりある程度は暗刻がある事が望ましい。
門前で完成すれば四暗刻も見えるが……まず有り得ないだろう。
中国麻雀では64点役『清ヤオ九』に相当し、頻度の低さの割に最高点の1つ手前の配点だが、七対子と複合(4枚使いあり)させると『本役(64点)+七対子(24点)=88点』…と実質88点役になるためそういう点では妥当とも言える配点。