象熊
ぞうぐま
初出は2007年の読み切り版トリコ(トリコ外伝 島袋光年短編集に収録)。
通称"マンモスベアー"、"世界一旨い熊"とも呼ばれる猛獣。象の鼻と牙と四本の後脚を持つ巨大な白毛の熊で、捕獲レベルは不明。その大きさはマーキングとして地面に付けた爪跡に水が溜まって池になり、人間よりはるかに巨大な人喰いイノシシバンブローを片腕で掴みあげてしまうほど。
一生の大半を穴の中で平均4~5年間休眠して過ごし、滅多に地上に姿を現さない事からほとんど幻の熊とも呼ばれている。活動期間は夏の数ヶ月だけだが、その間に休眠できる間の栄養を5トン分食い溜めし補充するほど稀に見る大食漢。
また、数百年前に大陸を超えて進出してきたバトルウルフをほぼ絶滅させたほど過酷な生存競争が繰り広げられる危険度AAの魔境「バタリアン緑地」の猛獣達をも捕食し、畏怖されるほど圧倒的な戦闘力を誇る。
最近になって休眠から目覚めた為、小松は様々な美食屋に依頼したが全員に断られ、トリコに依頼(IGOは報酬に1億出すと言っている)。
トリコ曰くここ10数年間活動は確認されておらず、その間ずっと眠っていたと仮定して、その分の食糧を食べるべく豊富な食糧と屈強なモンスター達の棲む危険度AAの魔境「バタリアン緑地」に居るという推測通り、緑地にある高台にて遭遇。
トリコの5連釘パンチをものともせず、前脚でトリコを抑えつけたがすぐさま切断され、更に10連釘パンチを食らった隙にフォークとナイフで顔面を切断されて敗北。
肉は消化されても味や栄養価がほとんど落ちず、2~3回までなら同じ味も反芻できるので、トリコは象熊を食べた自分のウンコも小松にプレゼントした。
前述の読み切りを原作とした映画、開幕!グルメアドベンチャー!!でも黒幕として登場。下半身がゾウのケンタウルスのようにアレンジされている。
ゲロルドがトリコに倒された直後、トリコが初めて言及。ゲロルドの飢餓による捕獲レベル以上の獰猛さや道中出会った猛獣達の異変(いるはずのない生息地で遭遇したバットスネーク、腹部に巨大な爪傷を負い弱っていたヤサグレヤギ)もこいつが原因だった。
タラン平原に伝わる伝説の猛獣であり、最後に現れたのは15年前。当時ペックの村周辺の土地も生物も全て死に絶えるまで食い尽くしたため、村人達はその恐怖を忘れるため象熊の話を禁句としており、ペックは今までこの猛獣の事を図鑑に載ってないのもあって知らなかった。
様々な栄養及びあらゆる自然の恵みを脂肪に溜め込み、その肉の味は凝縮された数多の旨みであり、トリコは味への好奇心からゲロルドの肉で腹ごしらえした翌日にペックとともに捕獲に向かう。
トリコを前脚で抑え込むまでは釘パンチの回数が(小松と出会う前であるため)3連に減ってる事以外ほぼ原作と同じだが、何年もの間洞穴に過ごしていたために強い光や炎などの刺激が強すぎるのが弱点となっており、ペックがスリングショットでそれを発生させ、トリコの危機を救う。
最後は原作通りのフォーク&ナイフを顔面に受けた直後、当時の限界値である5連釘パンチによって止めを刺し、退治された。その肉は自分を助けてくれたペックへのお礼もかねて村の皆に分け与えられたものの、あまりの旨さからトリコは前言撤回して骨も残さずほとんど独り占めした模様。
その後、別の個体がトリコに捕獲され、ワールドキッチンに卸された。