概要
2014年にロシアのソチで開催された第22回目の冬季オリンピックである。
開催期間は2014年2月7日~2月23日(一部の競技が開会式の前日から実施された)。
2月7日に開会式が行われ、プーチン大統領が開会宣言を行った。
なお、この開会式のショーにおいて、オブジェクトの1つが稼働しなかったために五輪が完成せず、“四輪”になってしまうというハプニングがあった(このハプニングは閉会式においても盛大にネタにされていた)。
現地は大会直前になっても設備や降雪が不十分な状態で、人工降雪機をフル稼働させて何とか開会に間に合わせた。しかし開会期間中も気温上昇や降雨で雪の状態は悪く、またコースの難易度が高かったためスキーやスノーボード競技では有力選手の棄権・転倒・不調が相次ぐ等番狂わせが度々発生した。
開催国のロシアは金メダル:13、銀メダル:11、銅メダル:9の合計33個のメダルを獲得している。
マスコットキャラクター
本大会のマスコットキャラはシロクマとユキヒョウとウサギをモチーフにしている。
開会式でも巨大なロボット(?)が登場した。
ただ、デザインについては、愛嬌があって可愛いという意見もあれば、不気味だという意見もあり、賛否両論であった。
社会的影響
テロ対策
開会前にはチェチェン共和国やダゲスタン共和国などに拠点を置くイスラム系テロ組織などの活動が懸念され、厳重な警備が行われた。
同性愛者に関する問題
同性愛者に対し厳しい政策を取っているロシアに対しては、開催前からコカコーラやマクドナルドもスポンサーとして名乗りを上げるなど、世界中で抗議活動が行われていたが、開会式でもドイツがLGBTのシンボルカラーである虹色のウェアで入場するなど、同性愛差別に対する抗議が続き、欧米首脳陣(米国のオバマ大統領、英国のキャメロン首相、フランスのオランド大統領、ドイツのガウク大統領など)も開会式を欠席した。
Googleもロゴを開催に合わせてレインボーカラーを取り入れ反発を行っている。
ちなみにオリンピック憲章の第6の原則には「人種や性別などによる差別はオリンピック運動と相容れない」と記されているため「6」という数字が抗議のシンボルとなっている。
競技・種目
- アイスホッケー
- カーリング
- スピードスケート、ショートトラック
- バイアスロン :種目に「混合リレー」導入
- フィギュアスケート :種目に「団体」導入
- ボブスレー、スケルトン
- リュージュ :種目に「チームリレー」導入
スキー、スノボ
- アルペン(アルペンスキー)
- クロスカントリー
- ジャンプ(スキージャンプ) :種目に「ノーマルヒル・女子」導入(ジャンプ初の女子枠)
- スノーボード :種目に「スロープスタイル」「パラレル回転」導入
- ノルディック複合
- フリースタイル :種目に「スロープスタイル」「ハーフパイプ」導入
- モーグル
日本人のメダル獲得者
本大会における日本選手の獲得メダル数は、金メダル:1個、銀メダル:4個、銅メダル:3個の合計8個と、冬季五輪では長野五輪に次ぐ史上2番目の獲得数となった(金・銀・銅のすべてのメダルを獲得したのも長野五輪以来である)。
本大会ではスノーボード初のメダル、フィギュアスケート男子初の金メダル、5大会(20年)ぶりのノルディック複合のメダル、4大会(16年)ぶりのスキージャンプのメダルなど記録的なメダル受賞の多い大会となった。一方、長らく「お家芸」と呼ばれていたスピードスケートはメダル0という不振に終わっている。
金メダル
銀メダル
銅メダル
余談
- 羽生弓弦の金メダルは、フィギュアスケート男子初の金メダルの他にも、本大会で日本選手の獲得した唯一の金メダル、冬季五輪通算10個目の金メダル、史上初の平成生まれのアスリートの獲得した金メダルなど色々な意味で記念すべきメダルとなった。
- 平野歩夢は15歳2ヶ月でのメダル獲得、葛西紀明は41歳8ヶ月でのメダル獲得となり、冬季五輪における日本人メダル獲得者の最年少記録と最年長記録をそれぞれ大きく更新した。
- 平野歩夢、平岡卓、羽生結弦、清水礼留飛、小野塚彩那の5名は五輪初出場でのメダル獲得となった。
- スキージャンプ男子団体が銅メダルを獲得した2月17日は、奇しくも1998年の長野大会でスキージャンプ団体が金メダルを獲得した日でもある。
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