クロノス
くろのす
曖昧さ回避
- ギリシャ神話の農耕神で前最高神クロノス(本記事で説明)
- ギリシャ神話の時空神クロノス ⇒ クロノス(時間神)
- 『テイルズオブエクシリア2』に登場する大精霊クロノス⇒クロノス(TOX2)
- 『機動戦士ガンダムAGE』に登場するモビルスーツ ⇒ クロノス(MS)
- 『聖闘士星矢』の登場人物→クロノス(聖闘士星矢)
- 『遊戯王GX』の登場人物→クロノス・デ・メディチ
- 『ギルティギア』の登場人物、また元老院の一員 ⇒ クロノス(ギルティギア)
- かつて深夜に放送されていたテレビ番組、また同番組に登場する巨大企業 ⇒ 逃走中
主神にして農耕神クロノスの概要
地母神ガイアと天空神ウラノスの子。農耕を司る神で、妻に女神レアーがいる。同族はティーターン神族。レアとの子に、ゼウス をはじめ、ポセイドン、ハーデスという三界を支配する神々、またヘラ、デメテル、ヘスティアというギリシャ神話を代表する六柱の兄弟姉妹がいる。
神々の王座に就く
ウラノスとガイアの間にはティターン神族のほかにも、一つ目のキュクロプス・多数の腕を持つヘカトンケイルといった怪獣のような子供達が誕生したため、ウラノスはその醜さを嫌ってガイアの胎内(≒地底)のタルタロスへと押し込め続けていた。この横暴に怒ったガイアに応え、クロノスはウラノスの男根を自らの鎌で切り落とし、世界の果てへと追放したのであった。以後、クロノスが二代目の主神としてその座に付く。しかし、結局はクロノスもキュクロプスやヘカトンケイルをガイアの胎内から解放せず、これが原因でクロノスとガイアの間に亀裂が生じる。
黄金時代
ヘシオドスの『仕事と日々』によると、この神の治世こそが「黄金時代」である(“黄金時代”という言葉の起源)。クロノスは賢く公正な指導者であった。世界は年間を通じて春であり、リンゴやブドウなどの果実が手入れをせずとも実ったという。人間は老いも知らずに長生きをし、戦争も貧富もなかった。だが後に神々の大戦「ティタノマキア」が起こると、人間たちも神々にならって互いに争い、欲しいものを奪いあうようになったという。
ゼウスとの世代交代劇『ティタノマキア』
クロノスはしばらくして、『自分の子に王座を奪われる』という予言を受ける。これを恐れたクロノスは、レアとの間に生まれた自分の子を片っ端から呑みこみ、自らの腹中に封じることにした。この奇行を恐れたレアは、最後に生まれたゼウスの代わりに巨岩を産着に包んでクロノスに渡して呑みこませ、クロノスを安堵させた。そして自分はクレタ島へと逃げ延び、そこでゼウスをニンフたちに育てさせ、他の子供たちを救う機会を待ち続ける。そしてゼウスが勇壮な青年へと成長すると、ゼウスはクロノスに挑んで腹中にいる兄弟たちを吐きださせることに成功する。そして兄弟たちと結託し、クロノスとの決戦(ティタノマキア)に臨む。ゼウスはタルタロスからキュクロプスやヘカトンケイルを解放して自軍に加えた。対するクロノスは、同族のティターン神族からなる自らの軍勢で応戦する。激戦の末、ゼウス軍がこれに勝利し、クロノスはこの戦いでゼウス自らの手によって討たれ、ゼウスは予言通りに主神として王座に座すこととなった。異説ではクロノスはティターン神族とともにタルタロスに幽閉されたが、後にエリュシオンの管理を委ねられたという。
『ゴッドオブウォー』シリーズ
『ゴッドオブウォー』の世界ではティタノマキア敗北後、この戦争で生まれた災いを封じたパンドラの箱を隠した神殿を背負わされ、「死の砂漠」にて吹き荒れる砂嵐が身体からすべての肉をそぎ落とすまで彷徨う罰を受けていた。なお「息子に滅ぼされる」という運命を変えるため、運命の3女神に賄賂として「時の軍馬」を贈ったものの聞き入れて貰えなかったため、密かに魔力の一部を軍馬の中に隠しており、2作目で魔法クロノス・レイジとして孫のクレイトスに受け継がれた。
クレイトスが神殿を攻略してパンドラの箱を手に入れた後は、箱から解き放たれた恐怖に蝕まれたゼウスによってタルタロスに落とされ、ヘファエストスに唆されてタルタロスに赴いたクレイトスと対決し、彼を飲み込んだ。しかしオリュンポスの剣で内部から腹を切り裂かれ、更には神殿と己の身体を繋ぐ拘束具を顎に突き刺されて身動きが取れなくなったところを、オリュンポスの剣で脳天を貫かれ死亡した。