概要
アナザーガンダムの中で、G~Xまでとそれ以降の作品で区切りを付ける場合に、この三作を「ガンダム平成三部作」と呼称する。
主人公のドモン・カッシュ、ヒイロ・ユイ、ガロード・ランはいずれも性格は違えど良くも悪くも思い立ったらすぐに体が動く程の行動力の高さでは共通しており、その積極性こそが仲間や戦友にも大きな影響を与えている。一人で何でもそつなくこなせてしまう多芸っぷりも特徴で、前者二人がぶっ飛び過ぎているため軽視されがちだがガロードもフリーデン合流まで一人で生計を立ててきたのもあり隠密行動や交渉に長けている。
主人公側のキャラはいずれも正規軍には入っておらず、常に私服である。一応劇中に軍は存在するのだが、主人公はあくまで軍を支援もしくは潜伏して内部から崩壊するなど一時的に利用する程度の関係に過ぎない。また、主人公と主人公の実質的な味方の立場にいる主要キャラとも最初は仲間意識がなく紆余曲折を経てようやく仲間になるといった展開が多い(Xのガロードすらジャミル含むフリーデンクルーと打ち解けるのは数話かかっている)。
主人公側にホワイトベースのような軍が所有する母艦の概念が存在せず、Xで登場するフリーデンも軍のものではなく戦前の陸上戦艦をジャンクパーツで改造したものに過ぎない。Wでようやく出てきた戦艦ピースミリオンもあくまで戦争を止めるために「一時的にパイロットが団結し、パイロットが休憩を取り補給を行うだけの場」に過ぎず数話であっという間に大破してしまう。
いずれの作品も、ガンダム作品だとあやふやになりがちなメインヒロインが明確に設定され、ちゃんとヒロインをしている事にも定評があり、各作品のヒロインであるレイン・ミカムラ、リリーナ・ピースクラフト、ティファ・アディールも主人公と共に大きく成長していく。
実は、ドモンはウルベに捕らえられデビルガンダムに取り込まれたレインを、ヒイロはマリーメイア軍に攫われたリリーナを、ガロードは宇宙革命軍に攫われたティファを、といった具合に終盤で主人公がヒロインを救出する王道展開を三作品全てやっていたりする。
全編を通して登場する主要キャラの戦死率も低く、どの作品も所謂ガンダムチーム(新生シャッフル同盟、ピースミリオン、フリーデン)からは一人も戦死者が出ていない。それ故に宇宙世紀ファンから批判される理由の一つになっている。
ただし主人公のドモン、ヒイロ、ガロードはいずれも過去に家族を失うきっかけとなった何かしらの暗い過去を抱えており、その他主要キャラ達も例外ではなかったりする。本編が始まってから家族が巻き込まれる宇宙世紀の主人公と比べると本編開始時点で「既にそれなりの哀しみは抱えている」と考えた方が妥当だろう。
平成ガンダムの機体は公開・放送が近かった機動戦士ガンダムF91や機動戦士Vガンダムの流れを受けてか機体のサイズは16~17m、重量も7~8t前後と小型・軽量のものが多めである。
また、ガンダムと呼ばれる機体はメインとなるビーム兵器のビームの色はグリーン主体(それまでの作品は大半がピンクだった)が多い他、鎌やナイフなどビームサーベル以外の白兵戦用ビーム兵器のバリエーションがある。バルカン以外の内蔵型ガトリング砲として、より破壊力が高いマシンキャノンの搭載率が高いのも新世紀ガンダムにはない特徴。またこの三作品のみに見られる武装として伸びる腕(ドラゴンクロー、ドラゴンハング、ストライククロー)の存在がある事も忘れてはならない。
平成ガンダム三部作一覧
Gガンダム以外の二作品は下記の通り年号に「アフター」が用いられている。
- 機動武闘伝Gガンダム(未来世紀)
- 新機動戦記ガンダムW(アフターコロニー)
- 機動新世紀ガンダムX(アフターウォー)
余談
漫画版
ときた洸一が漫画版で、G,W,Xの登場人物たちがクロスオーバーしている、『がんばれドモン君』という題名のおまけ漫画がそれぞれの漫画版の巻末に付属していた。
登場人物はSDガンダムのような2頭身にデフォルメされている。
本作は当初、漫画『機動武闘伝Gガンダム』連載中に、夏休み増刊号に『がんばれ!ドモンくん』として開始し、その後本誌でも連載を開始し、作者が『新機動戦記ガンダムW』連載時に『がんばれ!ドモンくんW』(がんばれドモンくんダブル)、『機動新世紀ガンダムX』の連載時に『がんばれ!ドモンくん ガンダムパーティ』と改題し続けられ、人気を博した。
GジェネDSにて
シナリオ上での関わりは一切無いが、チーム攻撃の際ドモン・ヒイロ・ガロードの三人の組み合わせだと特殊台詞が発生する。
ドモン「この魂の炎!極限まで高めればぁっ!!」
ガロード「…倒せないものなど、なぁぁいっ!!」
ヒイロ「う……」(ゼ、ゼロ……俺を導いてくれ)
熱くなっているドモンに、それに乗るガロード、珍しく困惑しているヒイロがみられる。
関連項目
ネオライダー…似たようなもの