概要
ウェーブが掛かった長い赤髪の男性。炎の聖戦士ファラの直系の末裔であり、神器ファラフレイムの使い手。ヴェルトマー公爵家の当主で、グランベル王国の近衛軍指揮官も務めており、王子派と反王子派の対立には関与しない姿勢を取っている。年齢は2章の時点で27歳前後。一人称は「私」。
設定資料集によると、父ヴィクトルの女癖の悪さから何人も腹違いの兄弟がいた。しかし、7歳の時に憎んでいた父と慕っていた母を相次いで失い家督を継ぐと、彼らを父の愛人たち諸共追放し、母や自分によく仕えていた下女と、彼女が酔った父に孕まされた弟のアゼルのみを手元に置いた。血縁上は赤の他人であり、従者のような態度を崩さずに自分の世話をし続けたアゼルの母のことも、アゼルと同じく家族と思っていたが、17歳くらいの頃に死別している。
一方のアゼルは幼い頃から当主としての責務を果たす兄を尊敬している傍らで、時折恐ろしい一面があると酷く恐れている。アゼルと仲の良いレックスも、アルヴィスは自分たちには優しかったと語りながらも、アゼルの言う気持ちも理解できると感じている。
作中で弟と言葉を交わす機会はないが、序章の主人公シグルドとの会話でアゼルが既に戦死していると内容が若干変わる。
『覚醒』にも登場し、兵種はソーサラー。本編では使えない闇魔法を操れる。
ネタバレ
母シギュンから暗黒神ロプトウスの血を受け継いでいるが、「ロプトの血と言えど、人間のために戦った聖戦士マイラ(帝国に背いたロプト皇弟)の血」として誇りにしている。
しかしロプトの血縁は今のユグドラル大陸では迫害の対象であり、その秘密が明るみに出ればアルヴィスは火刑に処される身であった。
彼の出自を知る暗黒教団に接触(事実上の脅迫)され、炎の聖戦士ファラと闇の聖戦士マイラの血を受け継ぐ者として、「差別のない、誰もが住みやすい世界を作る」ために、帝国の残党として弾圧されてきた暗黒教団と密かに手を組み、グランベル王国の乗っ取りを画策。そのためにも反王子派に暗殺させたクルト王子の落胤にして、バーハラ王家唯一の後継者となったディアドラ姫の夫となる必要があった。しかし戦争中で公になっていなかったとはいえディアドラは既にシグルドと結婚していたため、マンフロイの計らいで連れ去られ記憶を消去されたディアドラと対面する。素性の知れない娘を保護した恩人を装い、出会っておよそ1年のうちに彼女と婚約し、クルト王子の娘であることを発覚させた。
更に計画の障害であるシグルドを利用して、密約を交わしていたレプトール、ランゴバルトといった反王子派の有力諸侯を討たせ、シグルドにも反逆者の汚名を着せて葬り去ることで王国の実権を我が物にした。結婚後に病床の国王から、いずれ生まれるであろう世継ぎの王子が成人するまでの仮の王として王位を託されていたため、王亡き後はトラキア王国以外の全てのユグドラル大陸の国々を征服し、初代グランベル帝国皇帝となる。そして領土に法治主義を徹底させ、やや息苦しくも平穏をもたらす治世を敷いた。
ところが、これらは最初からロプト教団の罠であり、実は異父妹であったディアドラとの近親相姦によって双子をもうけたことで、息子ユリウスはロプトの血が直系になるほど濃くなり、やがて暗黒神の生まれ変わりとして覚醒。愛する妻は実の息子に殺され、娘ユリアは行方不明になってしまう。アルヴィスはロプト教団の存在を公に認めさせようとはしたものの、彼らの手綱を握るつもりだったが、最初からロプト直系を生み出し、ロプト帝国を再興させるためにマンフロイたちに利用されていたに過ぎなかった。
ユリウスと教団の強大な力により帝国の実権は彼らに握られ、事実上のお飾りの皇帝となって失意のどん底に陥ったアルヴィスは、宿敵シグルドの息子セリス率いる解放軍の活躍を知り、甥でもある彼にユリウス打倒を託そうとする。
アルヴィスは自らの手元にシグルドが遺した聖剣ティルフィングを保管していた。それを彼のかつての部下であるパルマーク司祭を通じてセリスに渡し(その際パルマークには自らが剣を与えさせたことを決して口外しないように命令)、自らは二人の祖国シアルフィの防衛の任に就くことでティルフィングを携えたセリスに討たれることを望む。
前半の兵種はセイジだが、後半のシアルフィで戦うアルヴィスは専用職「エンペラー」に就いており、圧倒的な能力値と最強の炎魔法ファラフレイムを用いて解放軍を苦しめる。『聖戦の系譜』最強の敵はラスボスである彼の実子ユリウスなのだが、彼と戦う際には大抵最強のバランスブレイカーユリアが味方にいるため、実質聖戦第二部最強の敵と言えるかもしれない。
事実、エンペラーは全ての能力値の上限が30であり、取扱説明書で明言されていた「全ての能力値が30という化け物ユニットはどう頑張っても出来ません(クラス毎に各ステータス値の上限が決まっているため)」を唯一実行可能な存在である。
ファラフレイムの装備効果による魔力+10(かつ魔導書本体の威力が30)と、能力値が最大に達していることも相まって攻撃力は驚異の70となり、生半可なステータスではあっさりと焼き尽くされてしまう。一応銀の大剣も持っているが、あまり使われないようだ。
自身がロプトの血を引くことと、ロプトウスを信仰しているだけで処刑されてきた暗黒教団に共感して差別のない世界を目指したアルヴィスであったが、そのために戦乱を引き起こし何の罪もないシグルドたちを陥れた罰を受けたかのような哀れな結末を迎えた。
望み通りセリスに討たれた場合、セリスは幽霊となった両親を通じてアルヴィスもまた運命に翻弄された男であったことを知り、彼への憎しみは晴れた。
また、子供狩りで集められた子供たちを密かに保護していた他、再会したユリアと引き離される間際に、起死回生の鍵となるディアドラの形見のサークレットを渡すという形で、教団に一矢報いていたことが死後明らかになった。
外伝『トラキア776』では、側近のアイーダとの間に息子がいたことが判明している。その息子(アルヴィスが彼の素性を知っていたかは不明)こそがアルヴィスと同じくファラの聖痕を持つファラフレイムの真の継承者であり、ファラ直系の血筋は途絶えていなかったことが明かされた。
ヒーローズ
属性 | 赤 |
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武器種別 | 赤魔 |
タイプ | 歩行 |
武器 | ファラフレイム(専用) |
奥義 | 爆火 |
パッシブB | リカバーリング(専用) |
パッシブC | 守備の謀策 |
2017年10月の大英雄戦で実装。武器のファラフレイムはターン開始時、十字方向にいる自分より魔防が低い敵の攻撃と魔防を下げる。またターン開始時、十字方向にいる自分より魔防が低い敵の守備を下げるスキル「守備の謀策」を持っている。魔防は高いほうなため相手にバフをかけやすいが、守備はあまり高くないため相性が悪い槍の騎馬ユニットには注意したい。
リカバーリングは「回復」の強化版といった感じで、毎ターンHP10回復する。