G1
CV:フランク・ウェルカー/吹:城山知馨夫(現:城山堅)、鈴木勝美、掛川裕彦
初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』では、カセットロンという諜報部隊に所属する、デストロンの諜報破壊兵。カセットテープに変形する。
サウンドウェーブの部下であるが、他のメンバーとは異なり彼に収納される場面は少なく、単独で活動する事が多い。
「狂乱」や「熱狂」を意味する名が示す通り、生意気で騒々しい性格。日本語版の吹き替えを担当していたのは、後に登場する絶叫要員として有名なパーセプター役も演じていた城山知馨夫氏だが、こちらは捲し立てや口上など絶叫よりも喋りがうるさいキャラだった。
武器は背中に背負った2丁のマシンガンとミサイル。更に両腕をハンマーアームに変化させ、地面を強打して地震を発生させる事もできる。
ちなみに玩具の設定では、地震を起こせるのはランブルのみ。フレンジーは胸のカセットリールを回転させて200デシベルの大音響を発し、敵の内部回路をかき乱して聴覚と平衡中枢を無効化させる能力を持つとされていた。
スラージに力負けして以来ダイノボット部隊を苦手としており、映画スタジオで遭遇したラジコン操作の恐竜にも怯えるほどのトラウマを植え付けられている。
なお、海外で発売された玩具での名前は日本と同じなのだが、アニメでは制作時に名前が取り違えられて「黒がフレンジー、青がランブル」になってしまい、最後まで修正されずそのままであった。そのため、海外のファンの間では今なおランブルとフレンジーの色についての論争が続いている。
一方国内版では吹き替えの際に修正されており、アニメでも玩具と同じ名称になっている。
G1の玩具について
玩具はジャガーやコンドルと同じく『ミクロマン』(ニューミクロマン)内の1シリーズ『ミクロチェンジシリーズ』でリリースされたミクロカセットロボ・ミクロスの流用品で、カセットテープ表面の「TAKARA」の文字が消去された点以外はほぼ同等の仕様となっている。また、後期生産版は足首などのダイキャスト製パーツがプラスチックに変更され、メッキ加工された武器の色も銀色から金色に変わっている。
2009年には『トランスフォーマーアンコール』内の『カセット大作戦』と銘打った復刻シリーズにてコンドル・ランブル・オーバーキルとのセットでタカラトミーより復刻販売されており、ステッカー処理だったカセットテープの表面やロボットモードの脚部のモールドがタンポ印刷となっているが、タンポ印刷を施すのが難しい大腿部や二の腕のステッカーなどは省かれている。また、旧製品はスプリングで展開する頭部の据わりが悪くロボットモードでは常に斜めに傾いた状態だったが、復刻版ではこれも改善されている。
実写映画版
実写映画版では主に1作目で登場。メンバーの中で最も小さく、諜報活動を得意とするディセプティコン戦士。GPXのCDラジカセに変形する。フレンジーという名前だが、元々サウンドウェーブとしての登場案もあったためか、メガトロンやスタースクリームと同等に、G1版の面影は全く無い。
続編の『リベンジ』に登場するラヴィッジ、『ダークサイド・ムーン』に登場するレーザービークと違い、サウンドウェーブの部下(手下)である描写が一切無く、1作目ではバリケードと行動を共にしている。
武器は手裏剣状のカッターとマシンガン。ナリは小さいながらも数人のSPを軽々と撃退するほどの戦闘力を持つ。ハッキングなどの諜報でも優れており、トランスフォーマーの能力の高さを見せ付けた。
劇中の活躍
エアフォースワンに侵入して国防総省のコンピューターにハッキングし、メガトロンや「キューブ(オールスパーク)」に関する情報を入手しようとした。工作自体はマギー達に気づかれたことで途中で阻止されたものの、オールスパークの場所が記されたメガネの持ち主=サムの情報を見つける事に成功する。その後はトランスフォーム能力を駆使して機内から脱出しバリケードと合流。彼と共にサムを襲うがミカエラに工事用のドリルで体を切断されてしまい、頭だけの状態になりながらも一時的にミカエラのスマートフォンに偽装した。
終盤でミカエラのバッグに紛れてセクター7の本部に侵入し、オールスパークを発見すると共にその力で自身の身体を修復、スタースクリームにその在処を伝える。その後、メガトロンを冷凍保存している装置を止め、シモンズやマギーらを襲い攻防戦を繰り広げるが、その際自分で投げたカッターが自分の頭に命中し、死亡した。
『トランスフォーマーリベンジ』ではシモンズの戦利品として、彼の実家の地下の部屋で頭部が飾られていた。また、デザイン自体や変形する物は違うが、同じようなタイプの小型トランスフォーマー「ホィーリー」が登場している(ただしこちらはオートボット側に寝返っているが)。
pixivでの扱い
G1フレンジーはサウンドウェーブやランブルと、さらにスカイワープと一緒に描かれることが多い。また、実写版はバリケードとのツーショットで、いずれも単体でのイラストは少数派。