概要
『トランスフォーマー』シリーズに登場するキャラクター。日本の一部ファンには、初代アニメや玩具の影響でコンドルという名前が定着している。必ずといって良いほどにサウンドウェーブに紐付けされ、玩具でも標準の付属品となっていることも多い。いずれも鳥(猛禽類)の姿で、赤の差し色が入っているのも共通している。
以下に挙げる作品のほかにも、『ギャラクシーフォース』にてサウンドウェーブが連れている鳥型メカがキラーコンドルという名前であった(海外では従来通りのレーザービーク)。
G1(コンドル)
「そりゃまぁ、俺達骨身を惜しまず活躍してますけどぉ?」
CV:フランク・ウェルカー/吹:原語版流用(初代~2010)、山口健(ザ☆ヘッドマスターズ)
初代アニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』に登場するサウンドウェーブの胸からイジェクト(射出)されるカセットロンの一体。役職は空中攻撃兵。黒と赤、シルバーのボディカラーが特徴。同型で色違いの仲間にバズソーがいる。基本的に言葉は話さず、常に金切り声を上げているが、日本独自の続編である『ザ☆ヘッドマスターズ』では普通に言葉を話していた。
背部には分離して相手を攻撃する自動追尾式レーザー砲を搭載し、目からもレーザー光線を発射可能。額には小型のカメラを内蔵している。最大航続距離は2400kmで、最高時速400km/hで飛行可能。ちなみにセイバートロン星にいた時は少しだけ形状が違っていた。
サイバトロンの警戒の目を巧みにかい潜って情報収集や破壊活動の数々を成功させ、更に自軍のNo.2であるスタースクリームすらも打ち負かして運搬するほど有能で、数あるカセットロンの中でも特に有名。
その為、作中最強とも噂されているが決して無敗ではなく、むしろ負ける事が多い。特にストリークなどの射撃に秀でた相手には遅れを取りがちだった。更にアニメでの活躍ぶりとは裏腹に、設定上では勇敢さに欠けるとされている(とはいえ、劇中でも出撃に躊躇っていたのをメガトロンが脅して無理やり行かせた場面も見られる)。また、レーザー砲のエネルギー源となるルビークリスタルが消耗し切ると、パニックに陥り機能停止してしまうという弱点を抱えている。
だが、それを差し引いても優れた判断力と戦闘力、これらに裏付けされた諜報能力を誇り、最低でもカセットロン最強の座は揺るがないだろう(余興でエネルゴンをがぶ飲みしてメガトロン以外が酔い潰れてしまった時、彼も地面に転げ落ちた姿を見てメガトロンは思わず悪態をついていた)。
マイクロン伝説
海外放送版『Transformers Armada』では、サイバトロン側に所属するサイバーホークがレーザービークと呼ばれている。無論、先に述べたG1版との関連性はない。
アニメイテッド
『トランスフォーマーアニメイテッド』第37、38話に登場。ディーン・レイザーバックVを模したV字状のギターに変形する。主に偵察、スパイ活動が目的だが、ギター形態に変形してサウンドウェーブが演奏することで音波攻撃を仕掛けることが出来る。
第38話では諸事情によりなんとオプティマスプライムが使用。ラットバットを装備したサウンドウェーブと音波をぶつけ合い(その見た目はどこからどう見てもロックスター同士の音楽対決である。)、最終的にある意味ロックらしい方法で撃破に使われることに。
実写映画版
CV:キース・ザラバッカ/吹:駒谷昌男
実写映画版第3作目『ダークサイド・ムーン』に登場。今回はコピー機を始めとした色々なものに擬態して身を隠すが、玩具はダクテッドファン形式の航空機に変形する。長い首と顔は猛禽類というよりはフクロウやペンギンを思わせる顔つきをしており、人の言葉を話す。武器として下部に二丁のアサルトライフルを装備している。
上司のサウンドウェーブと共に月面探査が相次いだ時代、月に眠っていた重要な人物と物資に手を出されないよう宇宙開発関連の組織を脅迫、開発コストを高騰させて有人飛行計画を凍結させ、月面探査を封じ続けてきた。性格は極めて残忍で、報告に赴いた際、近くにいた鳥を殺害して(小説版ではその日は何も殺していなくて欲求不満だったという理由だけと言及されており、一羽でなく群れ単位を手にかけている)政府やNASAの要人を脅して諜報活動や隠ぺい工作、用済みになった部下の暗殺を目的としており、「お気に入り」と語っていた人間のジェリー・ワンを自殺に見せかけて殺した後、彼から情報を受け取っていたサム・ウィトウィッキーの命を狙った。
ディセプティコンの侵略が本格化した後、恋人を取り戻しに敵のアジトに侵入したサムを再び襲うが、同行してきたバンブルビーが操縦する戦闘機の機関銃に頭を押し当てられて首を撃ち撥ねられた。
プライム
『トランスフォーマープライム』では、サウンドウェーブが所持している小型の偵察機として登場。普段はサウンドウェーブの胸部にくっついており、彼の命令で分離、本人と同様の触手のようなマニピュレーターで標的の捕獲・追跡を開始、雑色のブラスターで援護攻撃をする。
小さいながらも戦闘力は高く、ファウラー捜査官が乗った戦闘機やスターハンマーと互角(あるいはそれ以上に)に空中戦を繰り広げた。続編の『トランスフォーマーアドベンチャー』ではマイクロンの一種という扱いを受けている。
レジェンズ(コンドル)
『トランスフォーマーレジェンズ』では、『ザ☆ヘッドマスターズ』に登場したホラートロンの片割れエイプフェイスがヘッドマスターとして付属する「LG38 コンドル&エイプフェイス」が発売。
当シリーズはカセットテープではなくスマートフォン風の情報端末、加えて4輪走行のビークルにも変形する。「LG36 サウンドウェーブ」の胸部ドアに格納可能で、構造が同じ「LG27 ブロードキャスト」にも対応している。
コミックはエイプフェイスが暴れてデストロン(が所属する会社)のメンバーを翻弄する描写がほぼ半分を占めている。その魔の手がメガトロンに迫ろうという時にコンドルが逃走を助け、メガトロンの機転でエイプフェイスは拘束された。
なお、プロフィールによれば、
ニューボディを手に入れたコンドルにとって、新たな変形形態であるビークルモードで地を這うように走行する事は苦痛でしかない。特にサウンドウェーブに同じく仕えるジャガーより低い目線で這いずり回る自分を想像する事は、コンドル自身のプライドが許すはずもない。エイプフェイスがコンドルの後を追いまわすのは、失ったトランステクターを探し出すのに彼の能力は役立つと考えただけにすぎない。 |
とのことだが、メガトロンを逃がした時の姿こそが問題のビークルモードだったりする。
アーススパーク
CV:高木渉
カセットロンの一員。
初登場時は無口でフレンジーやラヴィッジとともにサウンドウェーブの部下としてテランやGHOST所属のトランスフォーマーたちと戦っていた。
…が、のちにフィラデルフィアの地下ロボットバトルにて再登場した際に普通にしゃべれることが判明。
フレンジーとともにノリノリで実況をしていた。