概要
初出はG1期のアニメ『ザ・ムービー』であるが、pixivでは他のカセットロンに混じって描かれるのがほとんどで、彼を主題にしたイラストとなるとIDW社のアメコミでの姿が多数派である。
『アニメイテッド』にも登場するが、いずれもコウモリがモチーフなのは変わらない。
G1
『ザ・ムービー』から登場した新たなカセットロン。諸事情によりこの映画が公開されなかった日本では、森藤よしひろ氏の漫画が初登場となる。
紫色のカセットテープからコウモリに変形する燃料偵察兵で、最高時速104km/hで飛行し、翼に内蔵されたセンサーで燃料を探知する。『2010』ではコンドルに代わって偵察に用いられるようになった。
テックスペックの解説では「友はなく、同じデストロンも仕事仲間でしかない」とされるが、『ザ☆ヘッドマスターズ』ではブロードキャストとの死闘で倒れたサウンドウェーブが、サウンドブラスターとなって復活したことを喜んでいた。
また、本編では描かれなかったが、こう見えても金融に明るく、経済操作などを駆使してデストロン内でも役に立っているらしい。
玩具
コンドル、フレンジー、ジャガーは『ミクロマン』からの流用品だったが、彼の玩具は『トランスフォーマー』用に新規設計されたものである。
2009年には『トランスフォーマーアンコール』の『カセット大作戦』と銘打った復刻シリーズにて他のカセットボット・カセットロン共々復刻されており、ラットバットはアムホーン、スチールジョー、スラッグフェストを同梱した『カセット大作戦Vol.2』として販売。旧版ではステッカー処理だったカセットの表面がタンポ印刷に変更されている。
アニメの設定画は当時の傾向通り玩具との乖離が著しかったが、2013年に発売された『マスターピース』のサウンドブラスターにはアニメ版のデザインに準じたラットバットが付属した。同シリーズのコンドルやジャガーのように旧版では外付け式だった武器がカセットテープ形態では内部に収納される夢のような逸品であり、それ故にオークションではラットバットを抜いたサウンドブラスターのみの出品が目立つ。
IDW
後年になってIDWパブリッシングより出版されたコミック『メガトロン・オリジン』を始めとした作品では、後付け設定ながらトンデモない役どころを与えられている。
ディセプティコンが決起する以前は上院議員を務めており、サイバトロン星の最高権力評議会のメンバーを務めていたほどの大物。現在の上司であるサウンドウェーブも、元はといえばラットバットの一部下に過ぎなかった。
腐敗しきった議員制の下で賄賂ウハウハ、目障りな政敵は抹殺しまくりのやりたい放題だったのだが、力を着け始めたメガトロン率いる新興勢力ディセプティコンへ目をつけ、部下であるサウンドウェーブを送り込んで利用しようと接近したのが運の尽き。
心理を読む能力「マインドスキャン」を使い、かねてよりラットバットの差別主義的な本性を見抜き嫌悪していたサウンドウェーブは、全トランスフォーマーの平等を考えるメガトロンに感化されて寝返ってしまう。結果として寝首を掻かれる形でサウンドウェーブによって不意討ちをかけられ、カセットロンにされてしまった。
部下に裏切られ、カセットロンに身をやつしてからもその傲慢な本性は治っておらず、メガトロンその他がいなくなったディセプティコン内で権力を掌握している。
ちなみにこの上院議員時代の姿を再現した玩具が『ジェネレーションズ』のラインナップの1つとしてタカラトミーより発売。玩具は『ユナイテッド』版スカージをベースに、作中のラットバットを的確に再現した新規造形の頭部(しかも妙にハンサム)が用意され、高級スーツを思わせる紫の機体色には要所が金色でデコレーションされるなど、仕様変更品でありながらゴージャスかつ印象的な仕上げが光る怪作かつ逸品である。
シャッタード・グラス
善と悪が逆転した『シャッタード・グラス』の世界では、昼間は人気のないTVキャスターだが、夜になると変身し、地球を守護するダークヒーローに変貌。
サイバトロン星では悪のオートボットや宿敵のブラックキャットと戦っていたが、今ではオートボットに加担する地球の協力者どもと日々戦っている模様。