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ナーヴギアの編集履歴

2019-01-01 15:41:46 バージョン

ナーヴギア

なーゔぎあ

「ソードアート・オンライン」に登場する第二世代フルダイブ型VRマシン。本項では後継機やシステムについても解説する。

概要


プロトタイプナーヴギア

世代第一世代
形状オプションパーツ付きヘルメット・試験データ取得用設置型
開発茅場晶彦 ドイ
発売元アーガス、IBM株式会社東京基礎研究所の共同開発(試験機)

SAOザ・ビギニングが初出となるマシン。

2016年3月にアーガスとIBM社によって開発された。

システムはIBM社の「コグニティブ・コンピューティング」を採用している。


アルファテスト用のナーヴギア。

プロトタイプとなるヘルメット型。

ヘルメットにはナーヴギアプロトタイプと書いてある。


四角いゴーグルパーツ、データ取得用のむき出しの配線や右頬側のインカムなど完成したナーヴギアには備わっていないものが多い。

五感のうち、視覚と聴覚にアプローチすることが可能な試作機という位置付けになっている。

さらに、ボイスチャット機能も付いているので、ゲーム内にいる状態でもプレーヤー同士のコミュニケーションが可能。


ヘッドセットには「Leap Motion」、「OVRVISION」というデバイスを採用し、装着時の視覚を確保しつつ、手や指の動きを検知。

更に、プレーヤーの前方には「Kinect」を配置し、体の向きや動き、腕を振る動きなどを「Leap Motion」と合わせて最適化している。

足につけたデバイスはαテストのために完全にオリジナルで製作されたもの。

内部には、9軸センサーが入っており、回転速度、加速度、地磁気を検出することで、プレーヤーの自発的な移動を360度の範囲で実現。

これらのセンシング技術を使うことで、作品世界で歩き回る際も、「ゆっくり歩く、早歩きをする」といった行動がとれるようになっている。


しかし試験後、茅場はドイと意見の違いから対立、独自のナーヴギア作成に入る。


ナーヴギア

世代第二世代
形状ヘッドギア
開発茅場晶彦
発売元
価格12万8000円(SAO同梱版)※

※:SAO初回生産版単品は3万9800円。ハード単品はセット価格などを考慮して7~9万円の間だろうか?


ソードアート・オンライン」に登場する第二世代フルダイブ型VRマシン第1号。

基礎設計はすべての始まりにして元凶である茅場晶彦

家庭用のVRマシンとしては初の機種で、頭全体を覆うヘッドギアのような形状をしている。

ちなみに第1世代はごく一部のアミューズメント施設やリラクゼーション施設にのみ設置されており、詳細は不明。


SAO発売以前から単品販売はされており、ナーヴギアのスキャン機能を用いて仮想空間で実物と限りなく近いアバターを生成し衣装の着せ替えを行うソフトなどが販売されていたものの、ハードの性能を完全に引き出した作品は発売されなかった。

ちなみに値段はSAO同梱版で12万ほどする高値であるが、それでもなお発売当時多くのゲームファンが殺到した。


SAO事件にて

その正体は茅場晶彦が「真の異世界の具現化」という己の渇望を満たすために作り上げた悪魔のマシンである。

ナーヴギアを用いてソードアート・オンライン正式サービスにログインしたが最後、ゲームからのログアウトは不可能となり、肉体は植物状態に陥る。

そして「ゲーム内でアバターのHPが全損」「外部からナーヴギアを外す」「回線または電源切断から一定時間経過」のいずれかの条件を満たした場合、高出力の電磁パルスを発生させ着用者の脳を破壊し殺害する設計にされていた。その際、素子や回路を暴走させる事で定格以上の電磁パルスを発振する仕組みになっているため、オーバーロードでナーヴギア自体も破壊される。たとえ電源を切断しても、それを想定して大容量のバッテリーが搭載されているために電磁波の発振の阻止は困難である。


更には後のALO事件にてフルダイブ技術によるプレイヤーの人格・思考・記憶操作、所謂SFめいた洗脳も理論上可能であることまで判明、VRゲームというジャンルそのものが一度は回復不可能な打撃を被った。


SAO事件発生後は政府により回収・製造打ち切りとなったが、劇中では何らかの理由で不法に所持・使用されている場合も少なくない。一例としては菊岡誠二郎と取引したキリトがSAO内部の情報提供と引き換えに回収を免れ、(結果的にだが)旧ALOへのログインに使用している。


アミュスフィア

世代第二世代
形状ゴーグル
開発
発売元レクト
価格12万8000円(SAO同梱版)※

亜子のアミュスフィア 亜子が持っているゴーグル状の機器。


ナーヴギア製造中止後に開発された完全同一規格のVRインターフェース。発売はレクト。

2つのリングが並んだ円冠にゴーグルを組み合わせたマシン。ナーヴギアとは完全互換であり、双方のVRマシンで同じ作品がどちらでもプレイが可能。

SAO事件を経てセキュリティシステムおよびセーフティ機構が徹底的に強化されており、主な違いに電磁パルスの出力低下と強制ログアウト機能が挙げられる。

電磁パルスは最大出力そのものが制限されているため、たとえ素子と回路を暴走させてもマシンが壊れるだけで着用者の脳の破壊までには至らない。

強制ログアウト機能はプレイヤーの心拍の過剰上昇などを検知した際に自動でログアウトする機能で、劇中ではガンゲイル・オンラインにてレンが大きく動揺した際に起動している。

バッテリー容量は削減、またはそもそもついていないのか、アスナが親に電源コードを引き抜かれて強制ログアウトさせられる場面もある。

意図したところではないがこれらのセーフティ措置の甲斐あって、ALO事件で判明した人格操作などもアミュスフィアでは不可能となっている。


しかし電磁パルス出力を抑えた結果、ナーヴギア経験者が物足りなさを感じる程に解像度が低下してしまっている。強制ログアウト機能もかなり条件が緩く設定されているようで、GGOのBoB大会では優勝候補が便意による強制ログアウトで反則負けとなった事例もある。


脆弱性

とはいえこれらはSAO事件の再来を防ぐための意味合いが強く、既存の犯罪・反社会的行為への悪用は防げていないクローバーズ・リグレットでは非合法のVRカジノやVR空間内での売春、新興宗教やテロ組織の勧誘にも使われ始めていることが語られている。

また、脳内麻薬の分泌を促す電脳麻薬プログラムも制作されている。コンシューマー版世界線のホロウ・リアリゼーションでは実際にデジタルドラッグを使用するプレイヤーが登場している。


第三世代機

アミュスフィア依然とは異なり、ゲーム機としての部分は一機能に過ぎない次世代VR機器。


メデュキュボイド

世代第三世代
形状ベッド
開発神代凛子
発売元

ナーヴギアを医療目的に転用した第三世代機。ベッドと一体化した箱型。

開発は神代凛子だが、真の基礎設計は茅場晶彦

超長期間の使用を主眼としてナーヴギアを高出力・高性能化・高信頼性化させている。この装置の主だった目的は体感キャンセル機能であり、手術などに際し麻酔が不要となるため、アレルギーに加え意識障害や心毒などの副作用のリスクを大幅に低減可能となる。

しかし、この装置がVRマシンとして最も有効に機能するのは終末治療である。現実の終末治療は苦痛の緩和を主に行われるが、最終段階ではモルヒネなどの俗にいう麻薬を投薬し苦痛を緩和することになるため、代償として患者の精神や意識は蝕まれQOLの維持は不可能となる。

しかし、メディキュボイドの利用によって患者は仮想空間内では通常の精神活動が可能であり、アバターも普通に動かせる為、QOL向上は計り知れない。


しかしながらメデュキュボイドの真実はある計画の前段階、あるいは副産物に過ぎない。


ただし、性能的にはアミュスフィアとは逆にナーヴギアよりも強化されているため、万が一セキュリティが破られるようなことがあれば第二のSAO事件を引き起こす可能性がある(2018年9月現在の設定ではセーフティが特別強固である類のことは述べられていない)。コンシューマインフィニティ・モーメントー版世界線では、稼働中のメディキュボイドが暴走したSAOのカーディナルシステムによってネットワークを通じてデスゲームに取り込まれる事態が発生している。


オーグマー

世代第三世代
形状インカム型
開発重村徹大
発売元カムラ

オーディナルスケール起動! 耳のインカム型の機器。


劇場版オーディナル・スケールにて登場。第三世代機。

発売はレクトに次ぐ大手メーカーのカムラ、開発者は茅場の師でもある重村徹大

フルダイブ機能を廃したAR拡張現実)機器。インカム型の形状をしており、無線給電と内蔵バッテリーで稼働する。網膜投影と限定的な感覚入力によってARを実現している。

アクセル・ワールドに登場するニューロリンカーの先祖と考えれば分かりやすい。


しかし、その正体は重村が自身の亡き実娘をAIとして再生すべく開発したナーヴギアの機能限定版に他ならず、システムプロテクトをアンロックすればVR空間へのフルダイブが可能。更には無線給電によるブーストを併用することで、殺害には至らないまでも脳組織を損傷させる可能性のある高出力電磁パルスを発生可能となっている。


実験世代機

ソードアート・オンラインの時代では未だ民間には普及していない開発中の機器。


ソウル・トランスレーター(STL)

世代実験中
形状
開発比嘉健、他
発売元ラース

開発中の実験世代機。そのためラースが発売元というのは不正確。

オーグマー同様ニューロリンカーの先祖と思しきマシン。

メディキュボイドの発展形であり医療目的にも応用できるが、厳密にはVR機器ですらない全く新基軸の仮想空間システム。


ブレイン・インプラント・チップ

世代実験中
形状インプラント
開発
発売元

開発中の実験世代機。

キリト曰くSTLよりもこちらがナーヴギアの正当な後継機とのこと。キリトはこの装置の開発に携わる為アメリカへの留学を希望していたが…


アクセル・ワールドでは脳に直接端末の各種機能を内蔵したチップを埋め込み通常仕様で初めてARとVRの両方を可能とした装置とされていたが、過去に社会問題を引き起こした事で違法となり施術も使用も禁止となっている。


ビスタ―(ViSTer)

世代不明
形状タッチパネル式箱型媒体
開発不明
発売元不明

SAOディープ・エクスプローラーが初出となるマシン。


ザ・シードのネットワーク内に突如出現した謎の空間、通称「Unknown」。

プレイヤーはゲームセンターの新型ゲーム機「ViSTer(ビスター)」から、

Unknownにダイブ中のキリト達をサポートする形で、共に冒険へと挑むことになった。


ザ・シード


考察 - ナーヴギアは実現可能か

茅場がSAOをデスゲーム化するために作ったものならまず今世紀中は絶対に不可能である

というのも、「高出力の電磁パルスで植物人間状態にする」という設定にある。

植物人間状態と脳死は明確に違う。前者は大脳の機能が停止している状態である。そして植物人間状態というのは回復する可能性が残されている。この為法制度上も「死亡と同義」である脳死と、「生存状態」である植物人間状態は分けられているのだ。

そして過去の例から人間は大脳の2/3の細胞が死滅しても正常な思考を保ちうる事が判明している。

人間の大脳を、最大限かかってものの数秒で全て焼き尽くすほどの電磁パルス発生装置となると業務用電子レンジ(1.5kW。ちなみに家庭用は大きいものでせいぜい700W程度)の優に3倍の出力が必要であり、これをヘッドギアサイズに他の電子回路と一緒に組み込んだ場合、他の電子回路のほうが先に(作動してほぼ瞬時に)破壊されてしまい機能を停止するのがオチと思われる。

さらにこれを支えるバッテリーなどおそらく21世紀末期になるまで発明されない(そしてそのためには、ウラン鉱が枯渇するなどして原子力発電が不可能になるなどのオンラインゲームどころではない致命的なイベントが不可避)だろう。つまり外部電源を絶たれれば作動不可能なのが目に見えている。

仮にそれらを解決できるような技術が開発されている(そしてそれを1万US$未満で量産できる)とすれば、それこそ『鉄腕アトム』のような世界が実現している方が自然であり、現実の2010年代の生活様式が保たれているとは考えにくい。またこの技術が開発されることになるイベントからそれそのものの出現に至る過程で現状の軍事バランスが致命的に崩れることも明白で、第三次世界大戦の勃発は避けられないだろう日本はのんびりオンラインゲームができるような状況ではなくなっている可能性が濃厚である

無線給電方式なども考えられるが、このエネルギーをこのサイズで送電できる容量のものを使った場合、現実世界で寝返りなどを打って座標がずれていたりするともれなく火災となる。その場合使用者を死に至らしめることは可能であるが。

作中通りの仕様であれば死者はいてせいぜい数十名であり、そのうち茅場の思惑通りの死因に至ったものは両手で数えられるだけいればいい方(後はVRに対する神経系の拒絶反応や、単身生活者がログアウトを封じられた結果の餓死・病死などによる“事故死”)と思われる。


茅場のミスはナーヴギアの機能そのもので全脳死に至らしめることにこだわったことである。脳死は大脳ではなく、小脳から延髄にかけての脳幹部を破壊されることで発生する。しかも人体の構造的にこの部分は割りと脆い。ここをピンポイントで破壊する仕様であれば、現在の技術でもなんとか可能である。この為、ナーヴギアの目的を達成するのであればむしろオーグマーの様式の方が手っ取り早いと言える。

さらに言えばもっと手っ取り早い方法がある。毒物が注射されるようにしておけばいいのである。青酸カリを使えば針の先に塗った程度で充分だし、ヘッドギアサイズに(他のハードウェアと一緒に)収まる程度の容量で人を死に至らしめる程度の毒物などそれこそ現状のホームセンターでも手に入る(農薬殺虫剤除草剤など)。


一方、殺人マシンとしての機能以外の面でのナーヴギアのような技術は、未だ研究室の段階ではあるものの実現可能と目されており、早ければ2030年より前には出てくるだろう。ブレイン・インプラント・チップの方は現状……と言うか20世紀中に実用化されている(通常の薬物での治療が望めない患者に脳内麻薬の分泌を促すというもの)のはさておいて


そして嫌な話を付け加えると、先述した第三次世界大戦イベントが不可避となった場合茅場の技術は否応なく軍事転用される。その意味では彼は彼の技術で4000人どころか少なくて数百万、多ければ数億の人間を殺すことになるだろう。


もう少し現実的な(つまらない)考察

ここはピクシブ百科事典なので、第三次世界大戦に発展する楽しい考察には最大限の敬意を払いつつ、もう少し現実的な側面から考察してみよう。


昨今のVRブームにより、「SAOの世界はもう目前に来ている」という印象を抱かれるかもしれない。VRゴーグル自体はそれほど新しい技術ではないが、確かに、ヘッドトラッキングなどの精度は上がり、グラフィックのクオリティも格段に上がったことで没入感はどんどん増してきている。ソフトウェア開発環境も整いつつあり、VRゲームはこの先、コンシュマーゲームの主流になる可能性すら出てきてはいる。

しかし、SAOで描かれるものとは決定的な差異が存在する。それは作中で言う「フルダイブ」という技術である。


この概念も創作ではそれほど新しいものではなく、サイバーパンクでは「ジャックイン」と呼ばれたりもしている。仮想世界に「意識だけ」を没入させる手法である。だが、これを実現させるためのテクノロジーは現実には存在せず、研究さえほとんどされていない。

コントローラー使用やモーションキャプチャではなく、脳波を計測することでアバターキャラクターを動かすことは現在の技術の延長で可能かもしれないが、それでもVR世界で現実世界と同じ意識で体を動かそうとすれば、当然現実の体も動いてしまう。SAOで描かれるような派手なちゃんばらを繰り広げたら、部屋は悲惨な有様となり、自分もアザだらけになるだろう。

これを防ぐためには脳活動は明晰なまま体を麻痺させ、かつ体が動かないという現実人体からのフィードバック(あるいは危険信号)を遮断する必要があるが、どうやってそれを安全に実装すればいいのか誰も知らないというのが実情である。

人為的な麻痺を引き起こす方法はいくらも考えられるが、健康な人体に行うのは倫理的な問題も発生しうる。どちらにしても「体にあまり良さそうではない」のは確かで、ひょっとするとこの辺への不安がSAOの着想に影響を与えているのかもしれない。


「なんだがっかり」そう思われるかもしれない。筆者も正直そう思う。

しかし、VRの没入感を増そうとする研究は、現状の技術をフル活用して、盛んに行われており、フルダイブは無理でも近い将来VRに今ある障壁はだんだん無くなっていくものと思われる。

例えば、視覚情報と三半規管からの情報のずれから生ずるいわゆる「3D酔い」「VR酔い」に対し、微弱電流を流して三半規管を騙すことで対処しようとする研究などは現実にある。(まあこれも不安になる人多そうだが)


また、現状の「ハーフダイブ」とでも呼べそうな不完全な没入を、意識を切り替えることであたかも「フルダイブ」に近いところまで意志の力で持っていけることが、これからのゲーマーには求められる資質なのかもしれない。実際、現状のFPSなどもコントローラーやキーボードを使って操作するが、(夢中になってしまえば)プレイ中それを意識することは少ない。この「自主フルダイブ」ができるか否かが、キリトになれるかのどうかの試金石になる可能性すらある。

そんなの無理?そうだろうか。我々はすでに二次元の嫁を実際の異性のように愛するというはるかに難易度の高そうなヴァーチャルスイッチを脳内に有しているではないか。これに比べれば何ということはない。


「ナーヴギアみたいのができたらやってもいいけどな」なんて言ってたら、死ぬまでできない可能性が高い。さあ、いますぐVRの世界に旅立とう。それは文字通り見たこともなかった景色を見せてくれるだろう。

幸いなことに、俺達のILLUSIONなどが自主フルダイブしやすそうなVRエロゲを出してきているのでそr(通信途絶)


関連タグ

ソードアート・オンライン ガンゲイル・オンライン クローバーズ・リグレット

茅場晶彦 重村徹大 神代凛子 比嘉健 菊岡誠二郎


アクセル・ワールド:本編中でもある人物に関する情報を集める際、ナーヴギアの名前が登場する。実際には作者つながりで登場したと思われるが…。

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