「マシンは子供達が進化させる。子供達を無視して速いマシンは誕生しない」
CV:江原正士
概要
作中におけるフルカウルミニ四駆開発に携わった博士の一人で、子供が楽しめ、子供と成長するミニ四駆の開発を信条としている。
かつては師匠の岡田鉄心の下で大神博士と共にミニ四駆開発をしていたが、大神博士とは意見の相違から対立し、現在でもお互いを間違っていると言い争うほど、関係は険悪である。
しかし実際は方向性は違えどお互い似たもの同士であり、二人とも鉄心には逆らえず頭が上がらないので、鉄心登場後は初期の深刻な対立は緩和されていき、顔を合わせれば互いにいがみ合うという、レツゴー兄弟の日常茶飯事な喧嘩を思わせるソフトな雰囲気になった。
現にアニメ版では意外に負けず嫌いで大人気ないところがあり、豪とJが自分がアメリカに行って研究所を空けている間に、自分達でサイクロンマグナムを設計・開発したことを知った時は、開発者としてのプライドゆえにサイクロンマグナムに対してちょっかいを出していた。
アニメではやたらダウンフォースを連呼するので、一部ネット上では「ダウンフォース厨」という不名誉(?)な呼び名もされている。
ちなみに原作初登場時は何故か老人のような口調で喋っており、風貌も心なしか老けていて浮世離れしたような雰囲気があった。
もしかしたら初期の土屋博士が後の岡田鉄心の原型になったのかもしれない。
経歴
若き頃は戦闘機のパイロットを務めていたことがあり、当時の写真は研究所の棚に飾っている他、戦闘機も数機ほど、研究資料として旧研究所内で保管している。
その後の詳細な経緯は不明だがミニ四駆開発者に転身し、戦闘機パイロットだった経験を活かし、空力を追求しつつも改造の余地を残したマシンの開発に勤しむようになった。
※原作では作中時間の10年前に大神と共にマシンを製作していた頃は、フルカウルミニ四駆を作る上でお手製の着ぐるみを身に付けて研究するという徹底ぶりを見せる。(アニメ版では、そこはカットされセイバーを生み出すまでの試行錯誤を繰り返していた)
長年の研究の末にセイバーの試製品が完成していたものの、少々過激な設計であったため「子供達が安心して扱えるかな?」と心配していた為に、速さのみを求める大神との間に大きな亀裂が生まれてしまい、対立し合う様になった。
対立後も研究を続け、10年後の本編開始時にはフルカウルマシン「セイバー」を生み出すことに成功し、子供達の協力もあって市販化が決定され、「セイバー600」として世へ送り出して夢を一つ叶えることができた。
【自身の役目は、子供達が持つ「より速いマシンの誕生」の手助けをすること】という使命を忠実に行い「Vプロジェクトマシン」を開発、新たなセイバーマシン「Vマシン」の製造に成功する。
なおVマシンのお披露目は原作とアニメでは異なっているが、こちらも後に市販化されている。
主役に進出
【原作】
原作の読み切りストーリー「ギャングをぶっ飛ばせ!」にて主役となる。ギャングに奪われた全ての始まりのマシンを取り戻すために旧研究所内に展示してあった戦闘機を動かして追跡した。(その時に搭乗したものは、フォッケウルフと思われる戦闘機である)
【アニメ】
「ギャングと対決!ご先祖様を守れ!!」にて主役となる。大神のプロトセイバーと彼の技術力を賞賛はするが、プロトセイバーはセイバーと違い【機械部品で満たされているため、子供達がマシンを成長させる】ということができないことを打ち明けている。(手ひどくやられたソニックとマグナムを手早く修復し、完治させるという早業を披露した)
全ての始まりとなったマシンは、自分の師匠から授かったものであり自分の夢を叶えてくれた希望であることを明かしていき、烈と豪にセイバーを授けた理由も語っていった。
WGP編・劇場版では
WGP編ではTRFビクトリーズの顧問に就任し、チームを影から支えている。
ビクトリーズ専用の大型トラックを運転していることから、大型免許も取得している模様。
劇場版ではクスコ博士の知り合いであると明かされガンブラスターXTOの開発にも関わっている。(担当はカウルデザイン) ビクトリーズメンバーに振り回されたりトラックの爆発に巻き込まれたりと、かなりの苦労人。
MAX編では
アメリカにいる為に出番は少ないが、豪樹のブレイジングマックスの調整に協力する為、ビクトリーズのリョウを日本に向かわせている。
また一文字博士とも旧知の知り合いであることが判明している。
Return Racers!!では
中学生編
「・・・そうか、みんなもう中学生になったんだね」
中学生となった豪が『恋に生きる男と自称し、ミニ四レーサーは引退した』と聞いた際は、親心から彼らが中学生になった事を嬉しく思うと同時に、もの悲しく感じていた。
しかし三国チイコの言葉で再度ミニ四レーサーとして復活することになった豪を見て、初めて出会った頃のようにセイバーの素体を渡している。
なお大神博士に息子がいた事は知らなかった模様。
しかし当の大神博士は、見るに耐えないような姿に変貌しているが・・・
大人編
豪達が大人になった時代でも健在し、髪が白髪になっているが、変わらずミニ四駆研究を続けている。
スピンオフ作品・レッツ&ゴー!!翼ネクストレーサーズ伝にも登場したが、髪が黒に戻っている(白髪染めしたのかもしれない)。翼達が所属するチームペガサスの顧問・牙輝太郎は彼のミニ四駆の弟子である。
モデル
タミヤ企画開発部で勤務していた土屋博嗣氏がモデルとされ、主としてRCカーやミニ四駆を開発していたが、2012年に肺がんで逝去しており、享年56歳。
土屋氏をモデルにしたキャラクターは今作の他にも、『ダッシュボーイ天』や『ミニ四トップ』では「Dr.T」という名前で登場していた。
また『音速バスターDANGUN弾』の「多湖博士」のモデルにもなっている。
土屋製のフルカウルマシン
※ゲームのみ。原作・アニメ版共に岡田鉄心が製作したものしか存在しない。
協力してくれる頼もしい研究所スタッフ
ゲーム作品「爆走兄弟レッツ&ゴー!!POWER WGP」に登場したスタッフのみ記載。
- 藤田:モーター部門を担当している男性研究員。
- 松本:各チームのマシンの情報の取得と解析を担当している男性研究員。
- 岸川:松本と同じ部門の眼鏡をかけた女性研究員で、ざます口調で話す。
- 林:パーツ製造部門を担当している女性研究員。
関連項目
スーパーアバンテ:セイバーマシンの原点にして出発点。原作では土屋博士の自作だがアニメでは師匠から授かったもので、本作で唯一製品化されたレーサーミニ四駆。
クルト・タンク:ドイツの技術者。技術者として活躍する前は、騎兵として活躍していた。「土屋博士のモデルとなったのでは?」という噂がある