概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具。初登場回はTC11巻収録「とりよせバッグ」。
中に手を突っ込めば、どんな物でも取り出すことが出来るバッグ。地球上に存在する物はもちろん、他の惑星でも、「どこでもドア」では行けない別次元や亜空間内であっても(大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「3分間カップ旅行」では、カップ旅行セット内の特殊な宇宙空間に取り残されたジャイアンとスネ夫を救出する際、ドラえもんは「カップの中は僕達が住む世界とは別の宇宙だからどこでもドアは使えないし、とりよせバッグだとカップの中にこちらまで吸い込まれてしまう」と述べており、バッグの中の空間を別次元と繋げること自体は可能と考えることが出来る)取り出すことが可能。
更には「気ままに夢見る機」等で作られた夢世界にある物でも(『夢幻三剣士』の作中では、夢世界から現実世界の物体を取り出していたり、夢世界のどこかに存在する物体を普通に取り出している)問答無用で取り出すことが出来る。
外観は派手な婦人用肩掛けバッグのようなデザインで極めてダサい。初登場時にはのび太が「僕はこれでも男だぞ!」と憤慨し、ジャイアンが「やぁねのびちゃんどこへお出かけなのかしら、おほほ」と揶揄ったほどカッコ悪い。
しかしこの道具、例え他人の物であっても取り寄せることが出来る。それだけでなく、とてもカバンの口を通らないような巨大な物だったとしてもこちら側へワープさせることが出来る(四次元ポケットからどこでもドア等の巨大なひみつ道具を取り出すことが出来る仕組みと同じ)。つまりは泥棒し放題。実際に『続ドラえもん全百科』では、ジャイアンがおやつを食べるためにこれを借りようとした際、ドラえもんは「いくらおやつが食べたいからって、これを使うのは泥棒と同じ」と叱っている。
ちなみに初登場エピソードののオチでは、どこかへ逃げたのび太をのび太のママがこの道具で取り出している為、生物に対しても有効である。
取り出す際には手探りでしか出せないため、高速で移動する物体を取り出すことは困難である(『海底鬼岩城』にてドラえもんが言及している)。
しかし映画『南極カチコチ大冒険』では、取り寄せようと思っていた物体が空中を動いていたのだが、その際は物体の真上をワームホールが追尾していた。
関連道具
- とりよせつぼ
とりよせバッグの壺バージョンと言えるひみつ道具。
外観はマイクが取り付けられた壺で、このマイクに欲しい物や取り寄せたい物を言うと、壺から何でも取り出すことが出来る。
- なくし物とりよせ機
この装置に搭載された端末を頭に取り付け、過去に失くしてしまった物や盗まれてしまった物を思い浮かべると、それらを全て目の前に出現させることが出来る。
ただし、とりよせバッグやとりよせつぼとは異なり、出現させることが出来るのは自分が所有していた物のみであり、他人の所有物を出現させることは出来ない(例外として、自分以外の家族が所有していた物等は出現させることが可能。実際に作中ではのび太がママの指輪を誤って失くしてしまったのだが、この道具で指輪を出現させている)。
また、お金等のように自分の意志で消費した物も出現させることが出来ない(自分の意志とは無関係に失くしたり、他人に盗まれた物ではない為)。
余談
- このエピソードではのび太がジャイアンの家の庭に干してあった布団を取り出している。しずかちゃん曰く「ぬれてるわ。」
- ハドソン発売のFC版『ドラえもん』では、本来1個しか持てないアイテムを2個同時所有出来るアイテムとして登場する。