概要
作中の国際治安維持組織『海軍』の最高戦力である3人の大将たちの総称。
構成については、物語前半にあたる第1部『超新星編』と、その2年後(現在)を舞台にした第2部『新世界編』で異なるが、いずれの世代においても海軍の脅威を示す存在として海賊たちにも広く知られ、畏怖されている。
頂上戦争後のセンゴク元帥(当時)の引退と、それにより勃発した赤犬・青雉両名のパンクハザードでの10日間に渡る決闘を経て、赤犬の元帥就任、青雉の脱退により一時的ながら三大将の構図が事実上瓦解することになる。その後に行われた「世界徴兵」という大掛かりな人事改革により、新たに2名の人材が大将に抜擢され、第2部の現在に至る。
構成
第1部(2年前)
第2部(現在)
備考
肩書の由来
構成される大将たちはいずれも「色 + 動物」という二つ名を有しており、第1部の三人は色の三原色と日本のおとぎ話『桃太郎』の犬猿雉がモデルとなっている。
対して、第2部にて新たに加わった2名の二つ名は、色については上述の三原色で「赤+青」の藤色(紫)と「青+黄」の緑から、動物については方位を干支(十二支)で表す際、「鬼門」と呼ばれる北東を表す「艮(うしとら / 丑と寅)」がそれぞれ由来と推測されている。『桃太郎』の犬猿雉も、元々はこの鬼門と逆方位に位置することから鬼退治のお供に抜擢されている(犬=戌、猿=申、雉は鳥=酉に由来)。
このことを単行本の質問投稿コーナーである『SBS』で読者から指摘された際、作者の尾田栄一郎は答えをはぐらかしているため真相は不明。
また、同じくSBSにおいて(同コーナーではお馴染みの読者からの無茶振りで)「大将候補」とされる人物として“桃兎(ももウサギ)”や“茶豚(ちゃトン)”が登場しており、奇しくも、いずれも上述の大将らと同じく干支が由来となっている(兎=卯、豚≒猪=亥)。
モデルについて
上述の大将(および大将候補)たちはそれぞれ実在の日本映画界の往年の名優たちがモデルとなっており、その人柄についても、各人物の代表作のイメージが大きく反映されている。そのためか、Pixivではモデルとなった俳優に本作キャラクターの衣装を着用させたファンアートが投稿される例も少なからず存在する(以下一覧)。
二つ名 / キャラクター名 | モデルの俳優(敬称略) |
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“黄猿”ボルサリーノ | 田中邦衛 / 『トラック野郎』のボルサリーノ2 |
“赤犬”サカズキ | 菅原文太 / 『仁義なき戦い』の広能昌三 |
“青雉”クザン | 松田優作 / 『探偵物語』の工藤俊作 |
“藤虎”イッショウ | 勝新太郎 / 『座頭市』の座頭市 |
“緑牛” | (全貌が未登場のため不明) |
“桃兎”ギオン | 木暮実千代 / 『祇園囃子』の美代春 |
“茶豚”トキカケ | 渥美清 / 『男はつらいよ』の車寅次郎 |
余談
因みに作者によると、当初は第2部の三大将は黃猿のみが続投することから中国の伝奇小説『西遊記』(猿と豚と河童)をモチーフにするという構想もあったらしい。余談だが、悟浄が「河童」というのは日本における創作であり、原作では「藍色肌の僧姿の妖怪」とされ、現地ではヨウスコウカワイルカやヨウスコウアリゲーターと考察されるが目立つ。また、河童は中国妖怪の「水虎」と混同されることが多く長江の水虎も有名。なので、現在の構成に緑牛の代わりに茶豚を加えると、一応は西遊記の構図が描けなくもない。
関連イラスト
今現在のところ緑牛のみが登場していないためか、三大将のイラストは概ね第1部(2年前)の3人(ボルサリーノ、サカズキ、クザン)を題材にしたものが大半を占める。もしくは本項メインイラストのようにイッショウを加えた4人で描かれる例も存在する。