「ドウコク…太夫…… 悪いがアタシは生きるよ…!! 三途の川だって…!泥ん中だって…!!
生きることがアタシの…ッ!! "外道"さねぇ!!」
CV:チョー
概要
基本的に裏方として行動しており、古い書物を紐解き、人間を苦しめて三途の川を増水させる悪辣な作戦を立案したり、パイプ役として三途の川の各地にいるアヤカシ達を招集したりしていた。
また幹部クラスでは調整役にもあたるようで、気短で突発的に暴れる血祭ドウコク、我関せずの薄皮太夫、好き勝手に行動する腑破十臓やアヤカシらの間で、機嫌を取ったり宥めたり何かと苦労が絶えない。
武器は杖とヒゲのようにも見える触手。
あまり戦線には出ないが戦闘力はかなり高い。
性格
比較的冷静だがやや皮肉屋な部分も。
また仲間意識が希薄なアヤカシには珍しく、ドウコクや薄皮太夫など一部の相手にはある程度信頼・仲間意識のような感情を見せている。
一方好き勝手に行動している十臓はあまり信用しておらず、新入りの筋殻アクマロに対してもかなり嫌悪感を持っていた。
また皮肉屋な部分はアクマロに向けられることが多く(他にもイサギツネなどに嫌味を飛ばしたが)、ある意味不倶戴天の存在といえる。
それ以外だと何より自分の命を優先する性分が挙げられ、ゴズナグモに脅されてドウコクを陥れる策に加担したこともあったが、正直に白状して許された(一方のゴズナグモはドウコク流の「制裁」によって強引にパワーを与えられ、苦しみ抜いた末に自我を失って暴走状態になった)。
ちなみにドウコクに白状した時は「わかってるよね?アタシがゴズナグモに協力したのは脅されての事さ…」と弁解しつつ、二言目には「悪いがお前さんの命より自分の命が惜しいからね……!!」と言い切っている。
が、ドウコクは「もういい…その正直さに免じようじゃねェか」と気にも留めずに受け流し、むしろシンケンレッドを討ち取る絶好の好機だったにも拘らずあえて見逃した(それどころか解毒して助命した)十臓に対する怒りをたぎらせていた。
また自身の命は重視しつつも、正体不明の異世界人の素性を探るためにチノマナコを囮に使う、自業自得とはいえ目の前で悶絶するゴズナグモに「お前さんもバカだよ」と冷淡なコメントをするなど、自分以外の命にはあまり重きを置くことがないようだ。
もっとも、チノマナコはともかくゴズナグモのことをよく思っていなかったのは間違いないだろうが……。
活躍
基本的には前線には出ず、専ら六文船からアヤカシ達をけしかけたり、ドウコクを宥めたり、丈瑠の茶に毒を盛ったりするなど、裏方として暗躍していた。
しかし丈瑠を見かねた十臓が彼をある沢に連れていき、手荒ながらも水を飲ませて解毒した事で毒殺には失敗した。
終盤ではドウコクが水切れに陥り、更に封印の文字を習得した志葉薫の出現により危機が迫っている事に焦り、打開策として自身の命を半分削ってオボロジメに三の目となる力を与えるも、代償として二の目になる能力を失う。
最終決戦では復活し太夫を取り込んだドウコクと共に六文船で地上に侵攻したがドウコクが倒されたことで引き戻され、上記の台詞を吐きながら船ごと沈んでいった。
しかし、案の定生き延びており『ゴセイジャーVSシンケンジャー』に再登場。
三途の川の水を利用しようとするブレドランに反発し、独自に行動を起こそうとしたが、突如現れた海賊戦隊ゴーカイジャーに倒されてしまった。
「こんなところでアタシが!?嘘だぁぁぁぁぁ…!!」
ゴーカイジャーが現れた理由はこちら→
シタリの刺客達
生に執着する自己保身の為に、封印の文字の所在を突き止めようと何体ものアヤカシを刺客として送り込んだり、成り行きとは言え結託したりした。
関わったのは以下の面々である。
いずれも単体でシンケンジャー達を変身解除に追い込む程の強豪だが、彼等がルーツとなった妖怪を見ると納得のチョイスである事が分かる。
アヤカシ | ルーツとなった妖怪 | その性質 |
---|---|---|
ウシロブシ | おとろし | 「おどろおどろしい」が名詞化した名前の妖怪で、神社に悪意を持つ人間や不信得者が侵入すると鳥居の上から落下して驚かす |
イサギツネ | 天狗 | 深山幽谷に住み、人智を超えた神通力の数々を操る。日本三大妖怪に連なる大妖怪で知名度もトップクラス |
ゴズナグモ | 牛鬼 | 牛の頭に鬼の身体、或いはその逆の容姿とも、胴体が蜘蛛とも言われる悍ましい外見を持ち、性格も非常に獰猛且つ残忍。濡れ女と結託して人を襲う狡猾さも併せ持つ |
ヨモツガリ | 陰摩羅鬼 | 死体から立ち上る「気」から生まれる妖怪。口から蒼い炎を吐き、仏殿への侵入者にけたたましく泣き叫んで驚かす。また羅刹鳥と言う似た出自の獰猛な亜種が存在し、こちらは人間から目玉を抉って食う |
余談
- 敵怪人としては記念作品の『ディケイド』と『ゴーカイジャー』の双方に登場した唯一のキャラクターとなっている。
- 特に言及されていないが、「もしゴーカイジャーが2010年に来ていなかったら、カクレンジャーの大いなる力が失われるどころかシタリの軍勢の介入によりゴセイジャーとシンケンジャーが全滅していた可能性があった」のかもしれない(他の『VSシリーズ』での次回作の戦隊の介入の有無も同様の事が伺える)。
- 声を演じたチョー氏は7年後のシリーズにてナレーションを担当した。
関連タグ
侍戦隊シンケンジャー 外道衆 血祭ドウコク 薄皮太夫 腑破十臓 筋殻アクマロ ブレドラン
呪士ピエール:災魔一族の一員。本編で生き延びており、次のVSシリーズで最期を迎えるという点が共通している。