札僧正
ふだそうじょう
宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、ブドー魔人衆に属する魔人の一人。
白を基調とした法衣、紅い格子模様で彩られた金色の袈裟、そして頭上へと鋭く伸びた立帽子と、如何にも高僧のような出で立ちが特徴。得物も錫杖、そして一人称も「拙僧」と、見た目以外の面でも僧侶らしい要素が徹底されている。
符術の使い手であり、梵字を書いた札を対象に貼り付け、印を結んで爆発させる術を得意とする他、貼り付けた札を介して相手に呪いを掛けたり、金縛りで相手の動きを封じるといった術も使うことができる。
ギンガの光が姿を潜ませるものとして、ブドーが次に着目したのは「写し撮るもの」。これを現代のカメラであろうと踏んだブドーによって指名を受けた札僧正は、自らの能力で手当たり次第にカメラの破壊に及び、ギンガの光をあぶり出そうと目論んだ。
「写真機も 呪いの札に はじけ飛び」(ブドーの句より)
その矛先は、アイドルの星野美咲の撮影現場にも及び、そこに駆けつけたギンガマン相手にも優位に戦いを展開。ギンガピンクの左足に札の呪いを掛けるのみならず、彼女の放ったキバアローの射撃を札で弾き返して美咲を負傷させた後、作戦遂行を優先して早々にその場から切り上げてみせた。
この後、美咲は「その光の矢の爆発で足を挫いた」と自らの被害を針小棒大に訴え、彼女のマネージャーからの依頼で瓜二つの容貌をしていたサヤが美咲の代役を引き受ける羽目になるのだが・・・札の呪いで動きがままならず四苦八苦するなか、美咲が出演するドラマのロケ現場に札僧正も再び出現。ここでもカメラを破壊し、応戦したピンク(=サヤ)を札の呪いによる激痛で苦しめると、助けに入った他の4人も金縛りの札で動きを封じるなど、初戦と同様に猛威を振るってみせた。
が、代役を演じる過程でサヤの必死な姿勢に感銘を受けた美咲が、サヤに協力する形で互いに成り変わり、札僧正を欺くという作戦を即興で展開。このサヤ曰く「素敵なショー」にまんまと引っかかる形で、札僧正は札を束ねた板をピンクに破壊されてしまい、札による呪いや金縛りの効果も消失するに至った。
これで優位を崩される形となった札僧正は、けしかけたヤートットの一団をレッド達4人に一掃され、自身もピンクの引っ掻き攻撃とキバアローの射撃を立て続けに受けてダメージを負った末に、必殺の銀河獣撃弾で吹き飛ばされてしまう。直後の巨大戦でも錫杖を振るって立ち向かうも、ギンガイオーの挑発に乗って挑みかかったところを錫杖を受け止められ、銀鎧剣の斬撃と流星弾の連続攻撃の前に敢え無く敗れ去ったのであった。
デザインは下條美治が担当。「見た通りイカ僧正」のコメントからも窺えるように、デザインモチーフとしてイカと僧正が採用されており、立帽子と袈裟、それに紅白の縞模様が施された袴を合わせて、全体でイカのシルエットのように見えるデザインとされている。この袴の模様については「こういうところで遊べるから楽しい」と振り返っている一方、宗教関係からクレームが来ないかが心配だったとも、冗談交じりに述べている。
骨のシタリ:『侍戦隊シンケンジャー』の登場キャラクターの一人。札僧正と同様に、和のモチーフを含んだイカモチーフの怪人であり、錫杖を武器としている点でも共通している
ダイオウイカ・デッドマン:『仮面ライダーリバイス』に登場する敵怪人の一体。こちらもイカをモチーフとし、なおかつ呪術師の要素も含んでいるという共通項を有する