「不味い…!何としてもこの石を砕かねば、某(それがし)の…ひいては御大将の面目も丸潰れ……!」
CV:長嶝高士
概要
第十八章「謎の黒騎士」に登場するブドー魔人衆の1人であり、まるで武蔵坊弁慶のような僧兵の姿をしている。鎧と武器を背負う籠がサンゴのようになっているのも外見の特徴。一人称は「某」。その外見に違わぬパワーファイターで、ギンガマン5人を1人で圧倒する程の無双振りを見せつける。
劇中ではギンガの光が姿を潜ませる物その6「砕かれぬ物」という手掛かりを元に、ダイヤモンドより硬い「鬼の石」の強奪と破壊を目論む。尚、今回を最後に出撃前の俳句は詠まれなくなる。
劇中での活躍
バルバン内では、次の探索対象をブドーが巻物を広げて発表していた。
「ギンガの光が光が姿を潜ませる物その6 それは、砕かれぬ物也」
「砕かれぬ物?つまりは「硬い」ということじゃな!?分かったぞ!ダイヤモンドじゃ!!」
ドヤ顔でそう返すブクラテスだが、ブドーは……
「そこまでは素人でも考えつくことでござる」
…とバッサリ否定。シェリンダも「ブドーの奴、あの勿体ぶった態度、我慢できん」と露骨に嫌悪感を抱く中、「ダイヤモンドより硬いといわれる“鬼の石”こそギンガの光が潜むものに違いない」と改めて具体名をあげるブドーに対し、上級幹部達の不満は堆積の一途を辿っていた。
そんな事等どこ吹く風と言わんばかりにブドーは壊力坊を招聘し、鬼の石の奪取と破壊を命じる。
「大槌に さしもの石も 砕け散り」
その頃ゼイハブはブドーについて「裏切る心配だけはねぇ男だ」とシェリンダを宥めていたが、ブクラテスは「これならサンバッシュの方がまだ可愛げがあったわい」、という考えは上層部の見解として一致しており、ブドーへの嫌悪感は水面下で確実に動き出していた。
一方、当の壊力坊は鬼の石を狙って輸送車を襲撃しようとしていたが、黒騎士ブルブラックに先を越されてしまい、そこへ駆けつけたギンガマンとブルブラックは交戦。そのどさくさに紛れて研究員達から石を強奪すると、壊力坊は「長居は無用」と撤退する。
その後、大槌で石を砕こうとするが、逆に大槌の方が壊れるというアクシデントに見舞われてしまい、苦肉の策としてギンガマンの銀河銃撃弾によって石を破壊すべく、果たし状で5人を地獄谷に呼び出す。
レッドを口からの光線で攻撃し、銀河獣撃弾で石を砕こうとするも弾き返したため、5人の首だけでも手土産にしようと襲い掛かるが、レッドの首を取ろうとしたところにブルブラックが妨害したために薙刀で立ち向かうが、黒の一撃を受けて敗北した(※その際に石も割れたがギンガの光は出現しなかった)。
その直後、「せめて最後の御奉公!」とバルバエキスを飲んで巨大化。
ブルブラックに薙刀を振り下ろすもギンガイオーに阻止され、銀鎧剣で腹部を貫かれた挙句に投げ飛ばされたところに止めの流星弾を受けて爆散した。
相次ぐ配下の戦死にもかかわらず一向にギンガの光が見つからない処か、ブルブラックという第三勢力の出現で後が無くなってきたブドーは、次回から遂に腹心の四将軍を招聘するのだった。
余談
モチーフはサンゴと武蔵坊弁慶。
背中の武器に関してはデザインを担当した野崎明氏によると「背中の7つ道具は固定式となっているため、殺陣で使用されたのは薙刀だけ」とのこと(『百化繚乱[下之巻]』より)。
声を演じた長嶝氏は昨年の『電磁戦隊メガレンジャー』でアリジゴクネジレの声を演じており、今作で3年連続のスーパー戦隊シリーズ出演となった。翌年の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』では、忍耐力サイマ獣ガルバリアの声を演じている。
同氏は後年もシリーズの常連として何度も敵怪人の役で出演する事になるが、5年後の爆竜戦隊アバレンジャーでは爆竜ティラノサウルスの役で初めて味方側のキャラを演じることとなる。