アメリカ合衆国の巨大航空機会社。ヨーロッパのエアバスと並ぶ旅客機メーカーとして有名である。両社で世界の旅客機のシェアの大部分(特に100席以上のものではほとんど)を占めており、激しい競争が行われている。
元々は航空機製造だけでなく運用も行う「ユナイテッド・エアクラフト・アンド・トランスポート(後の「ユナイテッド・テクノロジーズ」)」の1部門であったが、後に旅客会社運用はユナイテッド航空と共に分離させられた。この後もユナイテッド航空に自社の旅客機「247」を独占的に供給していたが、同社向け旅客機の製造を優先したがために第二次大戦後まで旅客機製造はダグラス社やロッキード社の後塵を拝することになる。
航空機だけでなく、ミサイルやスペースシャトル、ジェットフォイルなどの製造も行っている。
1997年に長年のライバルであったマクドネル・ダグラス社を吸収合併したことにより、アメリカ国内唯一の大型旅客機メーカーとなり、軍事産業分野でも規模を拡大させた。
本社は長らく創業地のシアトル市に置かれていたが、ワシントンD.C.にあるペンタゴンから遠かったため、2001年にシカゴ市へ移転した。
シアトル市とその郊外に製造拠点を持ち、部品製造は国外でも行われている。
軍用機としては、B-29、B-52などの大型爆撃機がよく知られる。
主な機種
旅客機
現役で製造されているのは737(3世代目、NGシリーズ)、747(-8シリーズ)、767(787に移行予定)、777、787の5種類。
377 「ストラルトクルーザー」(空飛ぶホテルと言われた)
707 (ボーイング初のジェット旅客機)
727 (日本初のボーイング製旅客機、新幹線の車窓からよく見える看板とはあまり関係ない)
737 (製造数世界最多のジェット旅客機)
777「トリプルセブン」
717 (マクドネル・ダグラス社でMD-95として開発された物を継承)
787「ドリームライナー」
軍用機
B-17「空の要塞」
B-29「超・空の要塞」
B-47「ストラトジェット(成層圏のジェット機)」
B-52「ストラトフォートレス(成層圏の要塞)」
F-15「イーグル」
F/A-18「ホーネット」
AH-64「アパッチ」
CH-47「チヌーク」
V-22「オスプレイ」
・ボーイング社は国内の様々な航空機会社を吸収・合併しており、その生産・サポートも引き継いでいるため、扱う機種は多岐にわたる。
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BOEING セントルイス工場(F/A-18F生産工程)