「あらあら、まだいらっしゃいましたか? さあマダム達、美しくおなりなさぁ～い!」
「おおっと～、これはキラメイジャーの皆さま、私はマシュマロ邪面。 見ての通り、中高年のマダム達を理想の姿にしているのでございましゅ」
「言うこと聞かないマシュマロボディー!!」
データ
身長/185cm
体重/174kg
邪面/マシュマロ→ふわふわで弾力のある地球の甘いお菓子
概要
ヨドンヘイムが送り込んだ、地球のお菓子「マシュマロ」を模した邪面をベチャットに被せて生み出された邪面師。
邪面はピンク色のマシュマロをやや中に曲げて皴を寄せた人の顔を再現した外見で、口部分には小さい黄色と白のマシュマロが出っ歯を模して付けられている。
首から下のボディの色はジョイスティック邪面等と同じ、白・緑・黄緑の配色。またよく見ると腹が出ている、お尻や太股が心なし太いと、ぽっちゃり体形の持ち主。
丁寧だが少々オネエ臭い喋り方や身振り手振りが特徴で、「～ましゅ」が口癖。
邪面の出っ歯部分のマシュマロから光線を放ち、浴びせた人間をマシュマロに変える能力を持つ。こうして生み出したマシュマロを集めてクランチュラに献上する、『地獄マシュマロ化作戦』を実行する。
この邪面師が生み出されたのは、以前直接地球に出陣したクランチュラが土産物気分で略奪して来たマシュマロを気に入り、それが無くなりそうだったので補充しようと考えたのが発端。要は幹部が私用のおつかい感覚で生み出したとも言えるが、以前の様にマシュマロの現物を手に入れるだけではなく、人間をマシュマロに変えて食べようとする残酷な計画へアレンジしている所に、クランチュラの非道かつ悍ましい精神性を垣間見せる。
そして実行するマシュマロ邪面自身も、抵抗力の弱い中高年女性を主なターゲットとして狙う卑劣な性格をしており、あまつさえ「美を求めるマダム達はマシュマロのような肌になりたいのでございましゅ」との持論を吐いて居直っている。そしてマシュマロにされた人々からは何もしなくとも闇エナジーを生み出せる為、粘れば対になる邪面獣ハッシャリガニーを召喚して貰えるので邪面獣の繋ぎとしても優秀である。
だらしない体型だがその全身はマシュマロ由来の驚異的な弾力性に富み、キラメイバスターすら弾き返す程の反則的な防御能力を獲得している。ただしマシュマロの特性上、凍結攻撃を喰らうと弾力性が失われて防御能力が無効化されてしまう。
ただ防御能力を抜きにしても単純な戦闘力が高く、ヌマデを手にキラメイシルバーと互角に一騎討ちを繰り広げられる実力を持つ。
活躍
地球に出撃するや、陶芸展示会といった中高年女性が集まる場所を襲撃して人間を次々にマシュマロへ変え、随伴させたベチャットに集めさせる。
すぐに表れたキラメイジャーと交戦するも、マシュマロボディの反発力でキラメイショットを跳ね返し、キラメイソードも防ぎ切って翻弄。見かねたキラメイレッドがキラメイバスターの一発を放つも、これを真正面から受け止めてそのまま跳ね返す事で相手を吹き飛ばす。これでダウンさせた隙に「さて、次のマダム達を探しに行きましょうか。 マシュマロをたっぷり貯めてから、クランチュラ様に献上しましゅよ～♪」と言い残してその場を悠々と立ち去る。
それからしばらく後、キラメイジャーが弱点を知る為のマシュマロ作りを終わらせた直後に再出現。宝路の昔の思い人・池松秋保がバイオリン演奏をするコンサートホールの観客を襲い出す。
すぐにライムキラメイストーンを見付けた足で駆け付けたキラメイブルーとキラメイピンクに妨害され、その流れでレッドも加えたキラメイジャー3人と交戦するが、ここでもマシュマロボディで攻撃を尽く跳ね返し、レッドに反撃のヒップアタックをかました。
だがそこへキラメイイエローが遅れて参戦、彼が無鈴に急遽作って貰った『アイスバレット』をキラメイショットで撃ち込まれた事で身体の内部を凍らされ自慢のマシュマロボディを失ってしまう。先程のマシュマロ作りで、冷凍庫で急激に固められたマシュマロが弾力性を失う事に気付いたイエロー=為朝はこれを応用、マシュマロ邪面の防御を破る術を編み出したのだった。
しかし、防御能力を失ってもマシュマロ邪面は怯まず「だが、私はマシュマロボディだけではありません!」と切り返してヌマデを手にキラメイジャーとの乱戦に突入。
それから間を置かずして、規定量の闇エナジーが貯まりクランチュラの手でハッシャリガニーが召喚されるが、現れて矢継ぎ早にミサイルを撃ち込んで来たのでキラメイジャー諸共吹き飛ばされ「なんで私も～っ!?」と叫ぶ羽目に。
それから、充瑠が魔進マゼランを生み出してハッシャリガニーのミサイルを封じる裏で何とか復帰。再び乱戦を開始したがしばらくして、瀬奈の言葉で過去の蟠りを片付ける事を決めた宝路/キラメイシルバーが単騎で挑んでくる。
これへ「心どころか、身体中にキズを増やして差し上げましょう!」と宣言しつつ応戦、ヌマデでシャイニーブレイカーと切り結び、相手が膝を付いた所に襲い掛かるが、シルバーはシャイニーブレイカーのブースターで高く飛び上がり、そこより真上からのビームの雨を浴びてしまう。
これで弱った所を追撃されてヌマデを取り落とし、そのまま最後はシャイニングビームアタックで貫かれ「一言多かったこと、心からお詫び申し上げましゅ～ッ!!」と言い残して敗北・爆散した。
「ああ～っ!私のマシュマロが、元の人間に戻ってしまった…」
こうして作戦が失敗、手に入れていたマシュマロが最後の一個になってしまった現実にクランチュラは立ち眩みを起こして倒れ掛かるが、偶然背後にいたガルザへぶつかった拍子で最後のマシュマロをヨドンヘイムの汚水に落としてしまい絶叫。見ていたガルザに「愚かな奴…」と憐れな目で呟かれた。
余談
これまで、ケーキやパティシエ等、お菓子やそれに関係された者がモチーフにされた怪人のケースは何人か居たが、マシュマロ単独でモチーフとされた怪人はこのマシュマロ邪面が初。
声を演じた小野坂氏は『烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー』のクロックシャドー以来、5年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。
同エピソードの締めに、宝路の思い人である秋保が宝路の若さの秘訣を知りたがるシーンで終わり、マシュマロ邪面が語る「美の持論」にどこか通じているのが、皮肉めいた物を感じさせる。
関連項目
フリーザー邪面:ヌマデを武器とする邪面師の前例。偶然にもマシュマロ邪面の弱点である冷凍能力の使い手でもある。
メルグ・アリータ:人間を食料とする異世界人の組織において、変わった味のする人間を『珍味』として献上していたのが示唆されている。本人も多くの人間を丸呑みして食らうのを好む最悪極まりない大食漢。
デスゴン:直近の動けるデブ戦隊怪人。スーツアクターも一致している。
シェフードン:攻撃を腹の脂肪で跳ね返した事がある戦隊怪人。因みにモチーフはシェフ(料理人)と食材。
スイーツ・ドーパント:お菓子モチーフの怪人繋がり。
