「黒に染まれ──────」「暴かれたダブルフェイス！宿命が導く、頂上決戦（バトルロイヤル）ミステリー!!」
概要
| 公開日 | 2016年4月16日 |
|---|---|
| 英題 | The Darkest Nightmare |
| 監督 | 静野孔文 |
| 脚本 | 櫻井武晴 |
| 主題歌 | B'z「世界はあなたの色になる」 |
| 興行収入 | 63億3000万円 |
劇場版名探偵コナン20周年記念作品。
本作は江戸川コナンと味方する陣営と宿敵黒の組織との全面対決が描かれており、同時進行で展開する黒の組織とは直接関係のない事件が発生しないなど、劇場版というよりはテレビアニメスペシャルのような異例作である。
コナン達の前に現れた一人の記憶喪失の女性を巡り、私立探偵、公安、FBI、黒の組織の四つ巴の攻防戦が描かれる。
本作ではCIAの水無怜奈と公安警察の安室透、安室の部下風見裕也が劇場版初登場。赤井と安室はストーリーの準中心人物として活躍する。
また本作では組織のナンバー2である「ラム」や安室透と「とある人物」の関係等が原作に先駆けて描写されている。
ストーリー
ある夜、警察庁内部に女性スパイが侵入。
日本・イギリス・ドイツ・アメリカの主要各国にある諜報機関の機密データを持ち出そうとするが、間一髪のところで安室透率いる公安が駆け付ける。しかし、スパイは車を奪って逃走。首都高速で安室とのデッドヒートを繰り広げ、他の車をも巻き込む大惨事の末、スパイの車は赤井秀一のライフル弾に撃ち抜かれ、遥か下の海へと転落していった。
翌日、コナン一行は東都水族館へ遊びにきていた。リニューアルしたばかりで大盛況の水族館。その目玉となる巨大観覧車の下で、コナンはケガをして独りたたずむ容姿端麗な女性を発見する。左右の瞳の虹彩色が異なるオッドアイの女性は自分の名前も分からないほどの記憶喪失状態に陥っており、所持していた携帯電話も壊れてしまっていた。女性の記憶が戻るよう手助けをすることを約束したコナンたちは、彼女との和やかなひとときを過ごした。
だがそんなオッドアイの女性を黒の組織の幹部・ベルモットが密かに監視し、接触を図る。
そして同時期、黒の組織のおなじみのメンバーが世界各地で身内を射殺する。彼らはイギリス、カナダ、ドイツの各政府が送り込んだスパイであった。実は彼女は冒頭で警視庁からデータを盗んだスパイで、黒の組織ナンバー2のラムの直属の部下キュラソーだったのだ。
ゲストキャラクター
| 名前 | 声優 | 備考 |
|---|---|---|
| キュラソー | 天海祐希 | 黒の組織のメンバー。ラムの腹心 |
| スタウト | マイケル・リース | 黒の組織に潜入していたイギリスのスパイ |
| アクアビット | カート・コモン | 同様のカナダのスパイ |
| リースリング | 沢海陽子 | 同様のドイツのスパイ |
余談
テーマは概要で述べた通りだが、本作は劇場版では数少ない少年探偵団を中心にしたストーリーであり、毛利蘭や小五郎等の出番は例年に比べて少ない。
また本作は謎解き要素は少なく(全くないわけではない)大掛かりなアクションシーンに重点が置かれている。これは同じく黒の組織が登場した劇場版『天国へのカウントダウン』『漆黒の追跡者』では組織の活動とは無関係の連続殺人事件が同時並行で発生していたのに対し、本作では黒の組織の活動1つに絞られている事が大きい。その影響もありエピローグも同じく組織が関わった『漆黒の追跡者』同様シリアスな内容で締められている。
コナン役の高山みなみは、「劇場版のコナンは毎回クライマックスで孤軍奮闘しているが、今回は頼れる大人二人が協力してくれるので、非常に安心感があった」という趣旨の感想を述べている。
関連イラスト
