曖昧さ回避
- 1990年生まれの競走馬。
- 週刊ヤングマガジンで2006年から2012年まで連載されていた漫画→ウイニング・チケット
- 1をモチーフとしたウマ娘プリティーダービーに登場するウマ娘。→ウイニングチケット(ウマ娘)
競走馬ウイニングチケット
馬主は太田美實。栗東伊藤雄二厩舎。
※馬齢は数え表記
1992年9月6日、函館競馬場芝1200mの新馬戦でデビュー。7番人気5着。
連闘で臨んだ芝1700mの新馬戦では1番人気に応え勝ち上がる。
暮れの中山競馬場で葉牡丹賞、ホープフルステークスを連勝。
朝日杯3歳ステークスを制しJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞したエルウェーウィンは外国産馬でクラシックレースの出走権が無く、
ウイニングチケットは朝日杯2着のビワハヤヒデ、ラジオたんぱ杯3歳ステークスを制したナリタタイシンなどとともに翌年のクラシック戦線の有力馬と目される。
1993年は弥生賞から始動。1番人気に推され、レースではナリタタイシンより外を回ったにもかかわらず2馬身差をつけて完勝。
皐月賞では単勝2.0倍の1番人気、3.5倍の2番人気に若葉ステークスを制して臨んだビワハヤヒデ、9.2倍と離れた3番人気にナリタタイシン。
レースでは日本ダービーを見据えて中団から抜け出したが後方一気のナリタタイシンの瞬発力に屈し0.4秒差の4着。ビワハヤヒデはナリタタイシンとはクビ差の2着。
ここで世代の3強という評価が固まり、“新・平成3強”“BWN(93年秋以降の序列)”という見出しが付けられるようになる。
日本ダービーでは柴田政人騎手の悲願のダービー制覇を期待してウイニングチケットが1番人気、柴田と同期でシンボリルドルフ以来のダービー制覇に挑む岡部幸雄騎乗のビワハヤヒデが2番人気、僅差の3番人気に皐月賞馬ナリタタイシン、鞍上はダービーを勝てば数々の記録を最速、最年少で塗り替えることになる武豊(当時24歳)、と騎手も役者が揃った。
レースは直線入り口で敢えて馬場の荒れた内側を通ったウイニングチケットがビワハヤヒデ、ナリタタイシンの追撃を退け、皇太子殿下御成婚奉祝競走・第60回東京優駿を制した。「日本ダービーを勝ったら騎手を辞めてもいい」と豪語していた柴田政人騎手は19回目の挑戦にして悲願のダービージョッキーの称号を手にした。スタンドはそんな彼を大「マサト」コールで祝福した。日本ダービーという特別な舞台ならではの感動の物語である。
秋は京都新聞杯から始動。前残りの展開を瞬発力でひっくり返し1番人気に応えて優勝。
菊花賞では調整過程と前哨戦の内容からビワハヤヒデが1番人気、ウイニングチケットは2番人気、ナリタタイシンは離れた3番人気。
レースはビワハヤヒデが2着のステージチャンプに5馬身差をつける圧勝。ウイニングチケットは3着。
菊花賞から中2週でジャパンカップに出走。同年のダービー馬の出走はシンボリルドルフ以来。日本馬では最上位の4番人気で3着。
有馬記念にもファン投票上位で選出され3番人気に推されるが11着に終わる。JRA賞の記者投票ではビワハヤヒデが最優秀4歳牡馬、年度代表馬に選出される。
1994年は春全休から高松宮杯で復帰。柴田政人は落馬負傷で休養中。甥でもある柴田善臣騎乗で1番人気5着。優勝はナイスネイチャ。
秋はオールカマーから武豊に乗り替わり秋の天皇賞を目指すが、同じく天皇賞とレース間隔を空けたいビワハヤヒデもオールカマーに出走。前年のダービー馬と、春の天皇賞と宝塚記念を制した最強古馬が対戦する9月のG3としては異例の豪華レースとなった。
8頭立てで人気が2強に集中し、レースはロイスアンドロイスが食い下がって3着に入ったが、ビワハヤヒデがウイニングチケットに1馬身3/4先着。馬券は極めて堅い決着となった。
10月30日第110回天皇賞。ビワハヤヒデが単勝1.5倍の1番人気、ウイニングチケットは単勝5.0倍の2番人気。ネーハイシーザー、サクラチトセオー、マイシンザンと同世代のクラシックレースを戦ってきた面々で上位人気を占めた。
レースは直線でネーハイシーザーが抜け出すが、ビワハヤヒデとウイニングチケットは伸びず馬群に沈む。
2頭はレース中に屈腱炎を発症し、共に引退に追い込まれた。
ビワハヤヒデはJRA賞最優秀5歳以上牡馬を受賞。年度代表馬はナリタブライアンが受賞。
翌1995年シーズンから種牡馬となったが成績は芳しくない。
同じく、ビワハヤヒデとナリタタイシンも種牡馬として名を成すことはできなかった。
ただし、三頭の中で唯一重賞勝ち馬を出し、ひ孫からはG1馬を出す事に成功した。
ウイニングチケットの3年後に生まれた半弟のロイヤルタッチ(父サンデーサイレンス)は同じ馬主で同じく栗東・伊藤雄二厩舎。
デビュー前からウイニングチケットの半弟として注目され、ダンスインザダークなどを相手にデビューから3連勝。兄以上との期待をかけられるがクラシック3冠レースは2着4着2着。また、同世代同厩舎のエアグルーヴには調教で5馬身千切られる、5歳秋の天皇賞、ジャパンカップで完敗、と差をつけられた。
現在
2021年現在も存命で、存命GI馬ではレガシーワールドに次ぐ長寿となっている。