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概要編集

1990年4月27日生まれ、父サクラトウコウ 母ネーハイテスコ 母の父テスコボーイ 通算23戦8勝。


父サクラトウコウはマルゼンスキーの初年度産駒で、1983年新潟3歳ステークスを優勝し、1984年スプリングステークスで2着後、脚部不安を発症し、休養を繰り返しながらも1986年七夕賞を優勝、その後種牡馬入りするが、全弟サクラチヨノオー1988年日本ダービーを優勝したことで、その全兄であるサクラトウコウが注目され、生産者はそれでつけたという。


戦績編集

1992年デビュー、1993年中日スポーツ賞4歳ステークス(当時芝1800m、この年は中京競馬場改修で京都競馬場で行われた)を1分45秒2の日本レコードタイムで重賞初制覇、秋は神戸新聞杯にてビワハヤヒデの2着に入り優先出走権を得る。しかし、その菊花賞にてビワハヤヒデが5馬身差で圧勝する中、ネーハイシーザーは心房細動(心臓発作の一種)を発症し大差の18着最下位負けを喫した。


1994年、菊花賞での心房細動は幸いにも比較的軽症だったため、ネーハイシーザーは年始の京都金杯からレースに復帰、3着とまずまずだった。その後、マイラーズカップ(芝1700m、中京競馬場で行われた)で4着となったネーハイシーザーは路線を中距離戦に絞るようになり、続く阪神競馬場産経大阪杯(芝2000m。当時GⅡ)で勝利すると、さらには続く京阪杯(当時芝2000m、阪神競馬場で行われた)を1分58秒9のコースレコードを叩き出して優勝した。こうして重賞2連勝で挑んだ宝塚記念(芝2200m)では2番人気に推されるが、2分11秒2のレコードタイムで勝利したビワハヤヒデの5着に敗れた。


秋シーズン、ネーハイシーザーの初戦は毎日王冠(東京競馬場芝1800m)だった。このレースでネーハイシーザーは前述の中日スポーツ賞で記録した自身が保持する芝1800mの日本レコードをさらに破る1分44秒6のレコードタイムで優勝、天皇賞・秋に臨んだ。


宿敵であるビワハヤヒデ、同期のダービー馬ウイニングチケットに次ぐ3番人気に支持された天皇賞(秋)では、早めの抜け出しから後続を封じて勝利、念願のGI初制覇となった。このレースではビワハヤヒデ・ウイニングチケットがともにレース中に屈腱炎を発症してビワハヤヒデは5着、ウイニングチケットは8着と敗北、ともに現役引退を余儀なくされた。


天皇賞の次走は有馬記念に出走したが、ナリタブライアンの9着に敗れた。当年のJRA賞では天皇賞・秋の勝利が評価され、最優秀父内国産馬を受賞する。


しかし、天皇賞・秋が最後の勝利となった。翌1995年大阪杯から始動したが、単勝1.6倍の圧倒的な1番人気に支持されながら、インターマイウェイの9着に大敗。その後安田記念は外国産馬ハートレイクの6着、そして宝塚記念(このレースはライスシャワーの最後のレースとしても知られる。)はダンツシアトルの14着と菊花賞以来の2桁着順の大敗、加えてレース後に屈腱炎を発症してしまい、秋は全休することになる。


1996年、屈腱炎から立ち直って大阪杯から復帰し、大阪杯ではタイキブリザードの6着、次走の京阪杯ではダンスパートナーの3着に入るが、直後に屈腱炎を再発。引退し、種牡馬になった。


引退後編集

種牡馬としてヒマラヤンブルーなど輩出するが、輸入種牡馬に押された形となり、2005年に種牡馬を引退、その後は功労馬として余生を過ごしたが、マルゼンスキーの父系直系の存続が危ぶまれる状態となってしまった。


2018年2月、26歳で永眠。


余談編集

ネーハイシーザーが毎日王冠でたたき出した東京競馬場・ひいては芝1800mの中央競馬レコードタイム1分44秒6サイレンススズカでも破れなかったタイムで、2007年チョウサンが同じく毎日王冠で1分44秒2のレコードタイムを挙げて更新されるまで13年間保持され、その後2022年に同じく毎日王冠でサリオス1分44秒1でレコードを更新している。なお東京芝1800mこそサリオスのレコードが現存しているが、現在の中央競馬の芝1800mレコードタイムは2021年に小倉芝1800mでエスコーラが3歳未勝利戦でたたき出した1分43秒8となっている。


菊花賞での心房細動の件は、ネーハイシーザーが死去した2018年にNHKためしてガッテン」でも取り上げられ、主戦騎手を務めた塩村克己はインタビューにて「騎手と馬は息を合わせてレースをしていくのだが、菊花賞でのネーハイシーザーは、その息を合わせる信号が突如止まったようだった。」と回想している。

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