アラジン(アラジン)
でぃずにーのあらじん
概要
アグラバーのスラム街に住むトルコ帽を被った青年。貧しい暮らしながらも、相棒の猿アブーとたくましく生きている。家の窓から見える宮殿にいつか住むことが夢。
生きるために盗みを働いて生活しているため、衛兵や上層階級からは「ドブネズミ」と呼ばれて厄介者扱いされている。身のこなしが軽い上に悪知恵も回る策士で、追っ手の衛兵を軽々とかわす。
そんな不遇な境遇でも盗んだパンを空腹の子供に分け与えたり、ジャスミンの花婿候補の王子に鞭で打たれかけた子供を「金持ちならもっと人に親切にしてみろ!」と庇う勇気と優しさを失わず、洞窟の番人に魔法のランプを唯一手に入れられる「ダイヤの原石」と認められている。衛兵に追われて娼館に逃げ込むシーンがあり、そちら方面の経験もあるらしい?
市場で偶然助けたジャスミンと惹かれ合うも、相手が王女と知って落胆。さらに、彼女を誘拐したと衛兵に決めつけられて牢屋送りにされてしまう。しかし、牢で出会った謎の老人に「魔法の洞窟には莫大な財宝がある」「王女は王子としか結婚できない決まりだが、金さえあれば法も変えられる」と言われ、洞窟からランプを取ってくる代わりに財宝を手に入れる約束で魔法の洞窟に向かった。
そこで魔法の絨毯に出会うが、老人に変装していたジャファーに騙され、崩れ落ちる洞窟に閉じ込められる。アブーの機転で手元に残ったランプから現れた青い煙の魔神ジーニーを言葉巧みに言いくるめ、三つの願いを一つも使わず脱出に成功。
そしてジャスミンとの恋を叶えるべく1つ目の願いでアリ王子に変身し、ジーニーが魔法で用意したパレード軍団を率いて王宮に凱旋した。だが、ジーニーが自由に憧れていると知り、ジャスミンと結ばれたら彼の自由を願うと約束する。
学がなく文字の読み書きは苦手だが、頭の回転が速く口達者。機転を利かせて立ち回るのが得意。
ただ見栄っ張りでカッコつけなところもあり、つい反射的に嘘をついたり相手を傷つけまいと事実をはぐらかしたりするせいで、後々トラブルを招いてしまうことも多い。
ジャスミンと婚約した後のOVAとテレビシリーズでもこの癖は治っておらず、彼女を怒らせたりケンカの火種になってしまう。テレビシリーズでは砂漠の魔女や海の魔女に惚れられたり、さらわれてジャスミンが助けに行くこともあった。全作品を通してジーニーとは親友で、衛兵隊長のアズールには激しく敵視されている。ジーニーやイアーゴには愛称のアルで呼ばれる。
一方で、いざという時の勇気と大胆さは目を見張るものがあり、どんなに強大な敵が相手でも大切なものを守るためなら命をかける。この時は普段以上に知恵も冴え、敵の弱点を直感すると得意の挑発で相手の注意を向け、隙を突いて反撃に出る。
長らく出生が謎に包まれていたが、OVA『アラジン完結編 盗賊王の伝説』で幼い頃に父親が蒸発して母親も亡くし、よその親がいる家庭を眺めながら孤独に成長した過去が明らかになる。
ジャスミンとの結婚式を間近に控えた頃、生き別れていた父親のカシーム(CV:池田勝)が盗賊団の頭領として生きていた事が発覚。
カシームから跡継ぎに見込まれたことでジャスミンとの仲も危うくなるが、カシームが部下に謀反を起こされた事件を乗り越えて和解する。そして双方の父親に見守られ、ジャスミンと無事結婚を果たしたのであった(ちなみにブーケはアズールが受け取った)。
余談
1作目の劇場公開版とVHS版では当時人気俳優だった羽賀研二氏のキャスティングが話題となったが(元々は、アラジンの歌を担当した石井一孝氏に似た性質であったことで抜擢されたらしい)、2007年に羽賀氏が不祥事を起こして逮捕される。DVD版以降の新装品や続編OVA、TV再放送は、テレビシリーズでアラジンを担当した声優の三木眞一郎氏に変更されている。
同じような例では、『アナと雪の女王』のオラフの担当声優だったピエール瀧が不祥事を起こして武内駿輔に交代している。
アリ王子がジャスミンを絨毯のデートに誘う言葉で、ジャスミンが彼の正体を確信する決定打になった「僕を信じろ」は、本作を代表する名台詞として知られている。