CV: 三木眞一郎
プロフィール
概要
アニメ『ポケットモンスター』シリーズに登場する人物。
ロケット団の一員であり、同じく団員のムサシやニャースと常に行動を共にしている。
初登場は無印編第2話の「たいけつ!ポケモンセンター!」。
人物
容姿
センター分けにした青色の髪と緑色の瞳が特徴。相棒のムサシと同じく、黙っていれば文句なしの美形である。
その整った顔立ちと女性顔負けのスタイルを活かし、度々クオリティの高い女装を披露している。
詳細は「女装コジロウ」の記事を参照。
性格・特技
一人称は「オレ」(親族の前では「ボク」)。
初期は登場の度にバラの花を手にするなどナルシスト気味だったが、物語が進むにつれてヘタレでお人好しな面が目立つようになっていく(バラを持つキャラはAGのシュウに受け継がれている他、近年ではキービジュアル等で自身も再びバラを持つようになっている)。
本当のことを言われると怒る。しかしボスであるサカキから叱責されたり檄を飛ばされた際にはさすがに反論しなかったため、(彼への忠誠心込みで)それなりに分別はある。
その性格と後述の出自故か何かと騙されやすく、コイキング売りの親父に言われるがままにコイキングや偽のチリーンを高値で買い取り、ヤマトとコサブロウによるデタラメなポケモン占いを信じ込んだ結果、ファイヤーになりきるように…(下イラスト)。
デタラメな占いであったものの一応は運気は上昇しており性格もハイテンションになっていたが、占いが偽物であると確信してからは一気に戦意喪失した。
なおその際の「天が呼ぶ!地が呼ぶ!風が呼ぶ!!(以下省略)」という決め台詞は、仮面ライダーストロンガーのパロディである。
情報通な一面も持っており、劇場版ではザンナーとリオン姉妹や海賊ファントムなどの各地の犯罪者を認知していた。
悪役らしく卑怯な手も使う一方で、大会では正々堂々と勝負する事も少なくはなく、ムサシ同様に好成績を残すことが多い(ポケリンガクロスゲートタウン大会では準優勝、ポプリ島ポケモンオリエンテーリング大会では優勝、ポケモンコンテストスイレン大会では優勝といった具合。不正をした大会ではしっぺ返しを食らって敗退する事が殆ど)。
仲間を平気で見捨てようとする他組織には怒りを露わにする一面があり、本質的には仲間思い。
1期に決め台詞や「ルギア爆誕」での活躍を見てもらえばわかるが世界が滅ぶのは良しとしておらず、サカキがコピペロスを制御できなくなって暴走した際には止めようとしていた。
またムサシにもいえることだが、連れているポケモンの仲間意識もあり、(倒せるかは別として)ポケモンを酷使する者も成敗しようとし、ポケモンハンターのような危険人物にも「やれるものならやって見ろ!」と啖呵を切る事もある。
富豪時代の影響からか(普段は役に立つとは思えない)多種多様なスキルを獲得しており、庭のプールでトサキント掬いをした経験から達人級の腕前に達していたり、ロケットを買ってもらって遊んだ事があるためにロケットの操縦を行ったことも…。富豪の遊びのスケールが違うのはアニメではよくある事。
また釣りも得意でサトシやゴウに道具選びをアドバイスしただけでなく、オクタンルアーを使用しリゾートエリアでぬしコイキングを釣り上げてみせた。
メカニックとしての腕は一流であり、プラターヌ博士やシトロンからも認められるレベル。
その際の決め台詞は「共に苦労を分かち合い ここまで来たんだ!俺たちの全力!見せてやるぜ!ブラックホールイクリプス!」となっている。
趣味
マニア(オタク)気質であり、一度嵌ったものにはとことん拘る傾向がある。
有名なのは瓶の王冠集め。DPで「2歳の頃に集めた」という台詞があるほどの筋金入り。度々不必要と捨てられ、ばら撒かれ、溶かされたり、ポケモンに食べられたりと、散々な目に遭うのがお約束(技が出せないニャースのために、ネコにこばんによる産物と見せかけるべく、撒いたこともあるなど仲間の為ならばコレクションを犠牲にすることもある)。
この他ポケモンカードなども収集しており、カードはポケモン図鑑代わりに使用したこともある。
マニア故に「物へのこだわり」が強く、XYでは折れてしまった枝にこだわるセレナのテールナーの心情を理解し、わざわざ変装して彼女たちの前に現れ(「コダワリ」と名乗った)、セレナにテールナーの思いを説いた。
その後は枝の修復方法を探すセレナに付き添い、テールナーが吹っ切れて新技「だいもんじ」を習得した時には、いつものように吹き飛ばされながらもその熱意を称える。
その後、事情を知ったムサシやニャースからは「ったくお節介なんだから」「お人好しにも程があるニャ」と呆れられた。
サン&ムーンからはモンスターボールのコレクションも始めた。新無印でも、暇なときに台座付きのボールコレクションセットを磨くシーンがある。
ゴージャスボールを所持していたが、ムサシにミミッキュ捕獲のために使われた。
またサン&ムーンにてロイヤルマスクのファンであることが判明。同じくファンであるザオボーと熱く語り合う場面も見られた。
ポケモンへの愛情
悪の組織に属しているとは思えないほど、自身のポケモンに対する愛情が深い。
また自身のポケモンからの愛情も深い。
愛され過ぎて呑まれたり、刺されたり、噛まれたり、包まれたりしている。
BW編でその傾向はストップしてしまっていたが、サン&ムーン編から復活した。
『波導の勇者』でも始まりの樹に病原体認定されて呑み込まれそうになった際には、サボネアとチリーンを真っ先に逃していることからもその愛情深さがわかる(下記台詞参照)。
「サボネア、チリーン、お前たちは逃げろ……」
XY編ではカラマネロたち(善)と共に住むようマーイーカを諭すが、マーイーカは彼の元にいることを選んでおり、それだけポケモンからも懐かれていることがわかる。
野生ポケモンであっても自分を助けてくれたポケモンには恩を返す事があり、サボネアも貴重な食料を分け与えた事がきっかけで仲間になった。
しかし最初はこうした設定は固まっていなかったのでコイキング売りの親父から買ったコイキングをぞんざいに扱った結果、ギャラドスに進化してりゅうのいかりで制裁を食らったのはあまりにも有名。(もしかするとこの事件の反省から、『どんなポケモンでも、一度手持ちに加えたら不誠実な扱いはしない』というコジロウのポリシーが芽生えたのかもしれない。)
もしコイキングを大切にしていれば、パワーバランスが現在とは大幅に異なっていたと思われる。
過去
実は大富豪の御曹子。実家はとてつもなく壮大な屋敷で、分刻みのスケジュールが組まれた日々を過ごしていた(23人の家庭教師による学習指導、テーブルマナーを叩き込まれる食事、ピアノやバイオリン、モダンバレエの稽古など)。
そのあまりに満たされ過ぎた生活と性格のきつすぎる許嫁に嫌気がさして家出し、自由を求めた結果チャリンコ暴走族(通称「補助輪のコジロウ」)、ポケモンゼミでの落選を経てロケット団に入団したらしい。
そのせいか、たまに世間一般の感覚とズレた天然ボケをかますこともある。とはいえ趣味があまり成金的ではない点は過去の生活の反動(&無印でのしたっぱ降格前後~DPまでの貧乏生活の影響)なのかもしれない。
ちなみに両親も結構お茶目で、嫌気がさして実家を飛び出したとはいえ彼らを本質的には嫌っていない。
初登場時にロケット団の前口上を披露していたりする。
唯一あるがままの性格を受け入れてくれたのはカントー地方の別荘にいる老夫婦(爺やと婆や)であり、大人になった今でも2人を尊敬している。
入団試験の頃は「逃げたことはない」が口癖だったが、実際は「そういった家庭から逃げてきた」とムサシに打ち明けていた。
ポケモンマスターズ
「劇場版ポケットモンスター ココ」とのタイアップイベント「世界の破壊を防ぐ悪」「世界の平和を守る悪」にてまさかの登場。バディはゲーム版の手持ちでもあるマタドガス。
ポケマスではタケシやカスミなど、アニメでおなじみのキャラクターたちが全てアニメ版とは声優が変更されているが、こちらは劇場版とのタイアップということもあり明確にアニメ版設定となっており(御曹司の話や許嫁の話なども登場する)、声も同じく三木氏が担当。
オコヤのジャングルへ向かっていたはずが何時の間にかパシオに来てしまう。
その後はムサシとニャースと共に色違いのセレビィを追っていた所を、ブレイク団と出くわして抗争している所に主人公と遭遇。ブレイク団を追っ払う為にセレビィを助ける為と口車に乗せ、主人公を利用しようと共闘するが、三人とも時折自らを悪党だとばらしたり、悪巧みを口走りそうになるなどどこか抜けている所は変わらない。
その後はいつものようにゲット出来ず、そればかりか正義の味方として感謝されてしまう。
イベント「世界の平和を守る悪」では、お馴染みのポケモン強奪をするが阻止され、いつものように吹き飛ばされてしまう。
その後は花火大会の花火を駆け付けた主人公と共に見て、ピカチュウを通して「悪いことは良くないけど絆を感じた」と彼らのことをライバル兼友人として認められ、一緒の時には手を貸してやると言う形で正式に仲間入りする。
上記イベントのうち、「世界の平和を守る悪」をクリアすると仲間にできる。
ゲーム上の性能としてはムサシとは対照的に妨害・耐久型としての側面が強く、配布バディーズにしてはかなり優秀な部類。
ロールはテクニカルでありながらぼうぎょととくぼうのステータスがサポート並みに高く、特にぼうぎょに至ってはLv.135の時点だとのびしろを入れずとも229という脅威の数値を誇る。
サービス開始から1年7ヶ月もの間、無課金の星として一線を張り続けたサポートのフウロ&スワンナを同条件だと40以上上回る数値と言えばその高さが伝わるだろうか。
サポート不在などくタイプにおいてタンクとして相手の攻撃を受けられる貴重な存在である上、自身のぼうぎょを上げるどうぐ「ディフェンダー」と自身のHPを少々回復しながらとくぼうを2段階上げる優秀なトレーナー技「不屈の闘志!」を持ち、両面の耐久を自前で上げられる上に回復手段まで標準装備している。
しかし、ぼうぎょ・とくぼうに比べてHPはあまり高くなく、2021年6月現在はバディストーンボードも拡張されていないため総合的な耐久力でいえばやはりサポートに一歩及ばないので過信は禁物。
最大の持ち味である通常技「どくガス」は相手全体を毒状態にすることができる強力な変化技。マジコスリーフ&フシギバナとは違って猛毒ではないが、すぐに毒にしたい・猛毒でなくても毒で十分な場面やマジコスリーフを温存したい場面では十分に採用価値がある。
相手全体を確実に毒にするというこの技の特性からパッシブスキル「相手どく時威力上昇5」で毒状態の相手に威力が上がった攻撃を放てるムサシとの相性が非常に良い。
そのほかにも毒状態の相手に大ダメージを与えられるキョウ&クロバットやプルメリ&エンニュート、アザミ&ハブネーク、カリン&ヘルガーといったバディーズのサポートがこなせるほか、ベノムトラップで毒状態の相手のこうげき、とくこう、すばやさを下げられるアンズ&アリアドスと組み合わせれば毒殺持久戦も可能など、幅広いバディーズと相性が良い。
また、マジコスリーフとは並べて使われることは稀だが「リーフの猛毒付与は確率であるため取りこぼしたらコジロウが毒を撒く」、「バディーズわざ使用後は毒が撒けないというリーフの欠点を補う」「コジロウが撒いた毒のダメージをリーフが上げる」、「リーフのバディーズわざの威力が毒で上がる」、「リーフのキズぐすりでコジロウをより場持ちさせる」などと実は性能が噛み合っている。
パッシブスキルはひんしになると同時にだいばくはつを放つ「ひんし時ばくはつ」であり、発動後に「やな感じ〜!」が聞ける。
手持ちポケモン
特にくさタイプについては無印からBWまで4期連続でゲットしており、その影響でナタネからもくさタイプのトレーナーとして認識されている。
コジロウの場合ポケモン側になつかれてそのまま手持ちに加わるパターンがほとんどであり、ポケモンからの過剰な愛情表現により負傷(もしくは間一髪回避)するのがお家芸。
『無印』から『SM』までのシリーズで、ムサシより多くのポケモンを手持ちに加えたことは一度もなかったが、最終的な手持ちポケモンの頭数は同数。
最終的な手持ち
一時離脱
実家(ボックス扱い)
完全離脱
- コイキング (コイキング売りの親父に騙され、後に遭難した八つ当たりで蹴り捨てたが、直後ギャラドスに進化して仕返しされる)
- ドガース→マタドガス(♂)(ある事情から逃がす)
- ウツドン→ウツボット(♀)(ムサシに売られる形で、下記の♂と交換される)
- ウツドン→ウツボット(♂)(交換直後ムサシの怒りを買い、彼女のアーボックに飛ばされる)
- サボネア (ナタネに託す形で預ける)
- ハネッコ (コイキング同様、コイキング売りの親父に騙されて購入した)
関連イラスト
声優について
オーディションでは無印にてダイスケやコームを演じた緑川光もコジロウ役を受けていたが、落選している。
余談
よくよく観察してみると、実はコジロウの人物像は後のシリーズで明確に二枚目として描かれている男性キャラとの共通点がかなり多い。
もしかすると彼こそが、黎明期のポケモンシリーズの女性人気を支えていた陰の立役者だったのかもしれない。
『ポケモンSV』では、ゼイユ・スグリ姉弟の祖父であるユキノシタが登場するが、どこかコジロウを思わせる風貌のキャラデザになっており、手持ちのポケモンもアーボックとマタドガスという黎明期のムサコジコンビを思わせるものになっている。また、手持ちのレベルが妻の手持ちのそれと比べて低かったりと、コジロウ同様、相方の女性に振り回されていると思しき要素も見受けられたりする…。