概要
地母神の概念は世界中に広く認められ、原始宗教における根元的な女神である。
その神性は大地の豊穣、生命力と結び付けられており、万物を胎内に抱く母性的な自然としてのイメージが強い。
与えるだけではない。我々人間も地球という大きな船の乗組員である以上、いつかその命を自然に返さねばならない。母なる地球がそうであるように、女神もまた生命の誕生と対になる死の概念も包括している。
西欧では、白期(少女)赤期(お姉さん)黒期(老婆だと思ったらババアでもいいらしい)というパターンがあるらしい。統一されていて、成長して老婆になって死んで復活してというサイクルだったらしいのだが、零落した関係で却って若いのは永遠の若さを持つようになってしまった。ああ、ばあちゃん系で、マザーグースの中の「丘のふもとに婆さんが」住んでてどうの、という歌は、その普遍的存在としての地母神を歌ったものであるという説がある。
大いなる母性のほか、我が子を喰うという属性も持つ。この属性は西欧では悪者系へシフトし、むさぼる女神は居なくなっているが、日本では、大祓の祝詞に、早秋津姫と言う神が諸々の罪を「かか呑みて」とあるように、むさぼるものとしての女神像がまだ残っている。
世界の地母神
- アステカ神話
※厳密には小アジア(フリギア)よりギリシャ・ローマ圏に伝播
ユング心理学
ユングの元型論ではグレートマザーの性質が現れたものであるらしい。