概要
ウィザーディング・ワールドに登場する魔法生物、特に魔法動物のことを解説する。
ドラゴンや不死鳥など一般的にも知られているものも含まれているが、オリジナルのものが多い。
ファンタビの映画では特に動きやビジュアルに非常にこだわりを持って制作されたという。
ハリポタの外伝でありファンタビの原案である書籍『幻の動物とその生息地』(ニュート・スキャマンダー著)を読むと魔法生物についてよく知ることができる。
魔法生物の三分類
「動物」(Beast) とは魔法省による魔法界の生物の3分類のうちのひとつ。他に「存在」(Being)(ヒトたる存在)と「霊魂」(Spirit)(ゴースト)がある。
動物の定義は、『魔法社会の法律を理解できる知性を持たず、立法に関わる責任を担うことができない生物』。昆虫型のものここに区分される。
1811年にグローガン・スタンプ魔法大臣によって定められたここ定義に達するまでに、「ヒトたる存在」と動物の線引きにはかなり苦労した。最初に分類をしようとしたときには二足歩行であれば「ヒトたる存在」として分類し、会議場に召集をかけた結果、トロールが会議場を破壊し、鬼婆は獲物である子供を探し、妖精が飛び回るという大混乱が巻き起こった。
紆余曲折を経て、『魔法社会の法律を理解するに足る知性を持ち、立法に関わる責任の一端を担うことができる生物』と定められた。
一方で、上述のヒトたる存在の条件を満たしているものの、ケンタウルスや水中人のようにヒトと同じ区分に抗議したたために、動物扱いを受け入れているという種族も存在する。
動物/ビースト
ニフラーやドラゴン(ウィザーディング・ワールド)など
明らかに動物である。
アクロマンチュラ
知性はヒト並みだが捕食欲も強いため動物に区分。
[トロール>トロール(ウィザーディング・ワールド)]]
ヒトに近いところもあるが、知性にかなり難があるので動物に区分。
ケンタウルス
本来はヒトたる存在であるが、人と同じ区分に抗議したために動物区分。
水中人/マーミッシュ
本来はヒトたる存在であるが、人と同じ区分に抗議したために動物区分。
存在/ビーイング
人/ヒト/ヒューマン
魔法族から非魔法族まで含む。
吸血鬼/パンパイア
魔法族社会でヒトとそれなりに共存している。
鬼婆/ハッグ
魔法族社会でヒトとそれなりに共存している。
小鬼/ゴブリン
魔法族社会の経済を担う。ヒトとは時折対立する。
屋敷しもべ妖精/ハウスエルフ
魔法族社会の単純労働を担う。ヒトに従順。
霊魂/スピリット
ゴースト
魔法族のヒトの命の痕跡。
ポルターガイスト
おそらく霊魂区分だと思われる。混沌の化身であり、不滅の存在。
区分不定
人狼/ウェアウルフ
動物としても存在としても区分されている。生物というよりは感染症。
区分不明
巨人/ジャイアント
知性はある程度あるが血の気が多い。
ヴィーラ
美貌の人間のようだが、怒ると鳥のような真の姿を表す。
吸魂鬼/ディメンター
生態系不明。近縁種であろうレシフォールドは動物区分。
魔法動物の危険度
M.O.M.分類とは魔法省(Ministry of Magic)による生物の危険度を示したもの。
Xの数が多いほど危険な生物ということになっている。
ただし例外があり、ケンタウルス・水中人・一角獣は「攻撃的なわけではないが、相手に尊厳をもっての待遇を求められる」という意味で「XXXX」、不死鳥はその飼育の困難さにより「XXXX」、スニジェットは希少な保護動物であるため「XXXX」となっている。
ニュート・スキャマンダーが飼育している動物には🟡を付けている。
X:つまらない
レタス食い虫/フロバーワーム
ホークランプ
XX:無害/飼いならすことができる
オーグリー
ボウトラックル🟡
チズパーフル
クラバート
ディリコール
妖精/フェアリー
グールお化け/グール
ノーム
水魔/グリンデロー
インプ
ジョバーノール
ムーンカーフ🟡
ポーロック
パフスケイン
ラモラ
天馬/ウィングド・ホース
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XXXXX アクロマンチュラ · バジリスク · キメラ · ドラゴン · 角水蛇 · レシフォールド · マンティコア · ヌンドゥ · クィンタペッド · ワンプスキャット · 狼人間
ニュートが飼っている動物一覧
別称「空飛ぶ悪魔」。2001年にマグル向けに発売された「幻の動物とその生息地」には未記載の、映画初登場の魔法動物。普段は掌で包めるほどの繭状態でニュートが携帯しているが、一度解き放つと人の頭を抱え込めるほどの大きさに戻り、蝶のような形状の翼を有した鮮やかな青と緑色の姿を見せる。顔は身が無く骨が剥き出しとなった状態で、これらの外見によって生息地帯の住民から「悪魔」と呼ばれるようになったらしい。毒を有しているが、ニュート曰く「彼らの毒液は薄める事で非常に有用性のある魔法薬が作り出せる」との事。
極東を生息地とする、白く長い体毛を持った狒々のような姿をしている。草食性の大人しい動物であるが、特筆すべき点として「透明になる」「未来を予測できる」能力がある。そのため捕獲するのなら彼らにとって予測不可能な事態を作らなければ困難を極める。また、前者の能力があるためか、彼らの毛皮を織る事で透明マントを造り出せる(但し、伝承に名高い死の秘宝のものと違って時が経てば効果を失う一過性のもの)。
- ドゥーガル
ニュートのトランクの中に住んでいる個体。上記のデミガイズの生態に違わない動きでニュートの手を焼かせる時もあるが、巣が近いオカミーの幼体の親代わりをするような素振りを見せたりしている。劇中では第1作でトランクからニューヨークの街へ脱走した魔法動物の一匹だが、これはそれよりも前に逃げ出したオカミーを探す為だったと思われる。
アメリカのアリゾナ州の乾燥地帯を生息地とする、鷲のような顔を持った巨大な鳥類。種族としては、不死鳥に近いとされている。「幻の動物とその生息地」には、発売初期である1920年代から長らくその生態についてMACUSAの意向で未掲載だったが、2017年発売の改訂53版において再掲載された。
強力な魔力を持った複数の羽を有しており、彼らが羽ばたくだけでその上空は雲に覆われて雷雨を発生させ、嵐を巻き起こす。さらに、危険をいち早く認知する力も有している。
アメリカでは4人の杖職人の1人がサンダーバードの尾羽を芯に使った杖を製作しており、その杖は非常に強力な先制攻撃呪文を放つ。
また、北米の魔法魔術学校であるイルヴァーモーニーは4つの寮の内の一つにこの動物の名がちなんでつけられており、魔法使いや魔女の「魂」を象徴、「冒険家」を好むとされている。ファンタビシリーズの登場人物で同学校出身の魔女ティナ・ゴールドスタインはサンダーバード寮出身。
- フランク
ニュートのトランクの中に住んでいた6枚の羽を持つ個体。エジプトで密売業者に捕えられて密輸されそうになっていた所を、旅の途中だったニュートによって助け出された(その名残で彼の足には手枷の傷の痕が残っている)。恩人であるニュートには懐いているが、ニュート曰く「人見知り」らしい。
鮮やかな青い身体は最大15mほどにもなる、二つの飾り翼を持った蛇に似た動きをする魔法生物。但し、書籍に置いては2本の脚を有しているとの事。性質は非常に攻撃的であるが、これはオカミーの卵が非常に柔らかい純銀で出来ており、これが狩猟者に狙われやすい事から発する。
また、オカミーは独自の身体拡縮能力を持っており、その時点でいる屋内空間に合わせてこの力を発動させる。
ニュートは常にそれなりの小さな巣の中に数匹の個体を住まわせて育てているが、ニューヨークの街に逃げ出した1匹があるデパートの倉庫に潜り込むと、如何なく能力を発揮して巨大化してしまっている。
大型のネズミの背にイソギンチャクのような触手を生やした海棲動物。甲殻類を主食とするが、人間に危害を加えられた際には人間にも攻撃する。彼らの触手はピクルスにして食べると呪いやジンクスに対する抵抗力を上げる効果があるが、副作用として耳から紫色の毛が生えてしまう。
触手から採取した液体にも治癒効力があり、「ハリポタ」ではハリーの手の切り傷を治療する際にハーマイオニーが用意していた。
「魔法使いの旅」では、ニュートのトランクの中の個体が逃げ出そうとした所を咄嗟にジェイコブが捕獲したが、それ故に彼の首を噛んでしまう。教科書に記述は無いが、マートラップに噛まれると2~3日ほどの体調不良及び尻から火を噴きだす(ニュート談)症状があるらしいが、それは魔法使いの場合らしく、体質の違うマグル(ノーマジ)であるジェイコブは相当具合を悪くしていた。
アフリカ産の魔法動物で、体重は1トンにもなり灰色のサイのような外見をしている。厚く硬い皮膚は、大方の呪文も呪いも跳ね返してしまう程の防御力を持っている。鼻の上に大きな鋭い角があり、この角は金属などの固いものも簡単に貫くだけでなく、致死的な毒液を有しているために角からその液体を注入された物体は全て破裂するか液状に溶かされてしまう。
ひどく刺激しなければ攻撃することはないが、いったん攻撃してくると上記の特性から大抵大惨事になる。交尾シーズンになると、オスはしばしば互いを破裂させ合うので、エルンペントの生息数は多くない。
ニュートのトランクにはメスのエルンペントが一頭住んでおり、彼のトランク内に住んでいる魔法動物の中では最大サイズを誇る。第1作では逃げ出した魔法動物の中で最もニューヨークの街に被害を及ぼしてしまっている。だが性質はやはり通常のエルンペントと変わらなく大人しい性格で、ぱっと見た時の黒くて円らな瞳は少し可愛げがある。
オーストラリアを生息地とする、非常に小さな昆虫。頭のプロペラ状の羽を高速で回転させ、目にも止まらぬ早さで宙を飛ぶ。故に普通の人間の目にも、魔法使いの目にも捉え辛い。そして体の下部についている針に刺されると、刺された者は眩暈を起こして空中に浮遊してしまうという変わった作用がでる。
ニュートのトランクには数匹のビリーウィグの個体が自由に飛び回っており、うち何匹かはニューヨークでトランクから逃げ出している。
ヨーロッパの山岳地帯を生息地とする四足歩行の魔法動物。皮膚は灰色がかった紫のようなくすんだ色をしており、ドラゴンの皮膚と同じくらいほとんどの呪文を跳ね返す。2本の角を持ち、口には触手のようなものがついている。正確は非常に獰猛。
ニュートのトランクには、彼が保護した2頭(曰く『世界で最後のつがい』)とその子供2頭の親子が住んでいる。何れもニュートに対して懐いている。
世界各地に生息地を持つ、非常に内気な魔法動物。薄灰色の小さな四足の身体に長い首、青い目が頭の天辺に近い所にあり非常に大きい。満月の時にだけ巣穴から外に現れる。彼らが交尾のダンスを踊った後は非常に複雑な幾何学模様をしているので、これを見たマグルはミステリーサークルと勝手に解釈している。彼らの糞は太陽が昇る前に収穫したものに関しては、魔法植物の成長を進め、その効能も強める。
ニュートのトランクには複数の個体が群れを作って住んでおり、ニュートの魔法によって生息地を常に満月夜にされているため、餌の時間になると自ら出てくる。
黒豹のような外見の魔法動物。この世にいる魔法動物の中で最も危険とされており、ヌンドゥの吐く息には毒と疫病が含まれていて、酷いと村一つを村民ごと容易に消滅させる力を持つ。ヌンドゥの討伐は困難であり、魔法使いでも100人以下での対処事例は無いという。
ニュートのトランクには1匹のヌンドゥが住んでいるが、見る限り死をもたらす吐息を吐いたりはしない様子からして、彼に保護された個体と思われる。