いいね!!概要だ!!
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場する男主人公・アンディがよく用いる台詞。
場面により「いいね!! ■■だ!!」と、台詞の一部を変化して言われる事もある。
アンディの気分が高潮した・面白いと思った状況に対して使われる。その際に『いいねぇ』<『いいね 最高だ』と言葉遣いの評価(ランク)が上がる。
ただし、アンディはUNDEAD-不死-の否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)。不死者である彼は100年以上も生死を繰り返している男。
一世紀以上ある経歴には傭兵だった時期もあり、不死体質を考えれば壮絶な人生を歩んでいると想像に難くない。それは100年程度しか生きられない一般人とかけ離れた人生を辿り、その特異な過去から不法(アウトロー)な死生観や人生観を持って生きている。
死にたがり(デストルドー)でもあり、明らかに不利(アンメリット)な場面で使われる事もある。物語序盤のアンディは、ほとんどの人は死ぬかもしれない窮地(アクシデント)でも、アンディ本人はもしかしたら死ねるかもしれないので「いいね!!最高だ!!」と、愉快そうに発言している。
物語が逃走劇から群像劇になってからは、相手の義理・人柄などを高評価する場面で多様され、いずれも不敵な笑みで愉しげに発している。
作中の言葉遣いに由来して、本作『アンデッドアンラック』の感想や関連創作の高評価へ引用もされている。
いいね!!英訳だ!!
SICK!! DOESN'T GET ANY MORE WICKED THAN THIS!!
(いいね!! 最高だ!!)
英訳版『UNDEADUNLUCK』で、原作「いいね!! 最高だ!!」は主に『WICKED SICK』と翻訳されている。
本作『アンデッドアンラック』の公式英訳担当・David Evelyn氏によれば、アンディの人物像(生意気で荒っぽい男)から結構頭を抱えて悩み翻訳したという。
まず翻訳業において、シンプルな言葉でも数ある単語の選択肢からバッチリな選抜・組立をするのが課題の一つ。特に今回はキャラとの相性・自然な口癖も考慮するため、普段よりも難しい作業になったとの事。
当初は「Nice」「Great」「Tight」「Sweet」とかが挙げられ、どれも単純で素直すぎてしっくり来ず、初期案は「Good shit!」と「Sickest」が考えられた。
「shit」はアメリカスラング上で「物事」を示す言葉で、多くは【shit = 「うんこ」や「くそ」とかいうネガティブな意味合い】なのが、この場合はポジティブな意味で「くそやべぇじゃん!!」という風なニュアンスになる。同じく「最高 ⇔ Sickest」は、本来の語意「病気」にならず、文章構成から「とても良い経験」を示すスラングになる。
だが少年少女が読む掲載場所から、初期案にある「s-word (シット) を使うのは年齢対象的にNGが出てしまった。
そこで候補にあった「最高 ⇔ Sickest」の訳を基に訂正した結果、初めの「Good shit」が「Sick」 に、そして「Sickest」は「Wicked」へ改良された。この場合の「Wicked」は、本来の語意「残虐」がスラング的に「やべぇ!」みたいなニュアンスを発揮する。
この出来栄えにDavid氏は「思っていた以上に良い結果」「最初に提出したものが及ばないような最大の訳」と好感触(WICKED SICK)。
どんな場面にも使える対応力のメリットも生まれ、かつ英語圏で不自然に聞こえない表現、逆に読者達へ「記憶に残るセリフ」として認識してもらえるような性質があるとの事。
翻訳業とは、一人だけの仕事で成り立たず、何人もの担当者と意見を交わし、作品を研磨して製作する世界(また、これに限らず何事も自己だけで完結する生業や世の中ではない)。今回の英訳含め、本当に担当編集者さんへ感謝が尽きず、そのおかげでDavid氏だけでは考えられなかった訳が生まれる事もあるのだ。
そうして誕生した『WICKED SICK(いいね 最高だ)』は、多くのジャンプファンの皆さんが「いいね!!」と思ってくれているという。
出典
いいね!!関連動画だ!!
0:09~・いいねぇ!!
0:37~・いいね!!最高だ!!
いいね!!関連タグだ!!
くるよ…不運が…!!・・・本作に登場するもう一人の主人公の台詞
いいね!!類語だ!!