概要
スマブラシリーズのオリジナルキャラクターで、主とも言うべき存在である。
初代では手首の部分が膨らんでおり、手袋のような見た目となっていた。
因みにモデルはHAL研究所の社長、マリオの右手など諸説ある。
上記のようにシリーズのラスボス的存在であるが、決して邪悪な存在というわけではない。
DX以降では「創造欲の化身」とフィギュアで説明されるため、スマブラにおけるフィギュアが戦う世界を生み出したのは彼であることが語られている。
実際に初代64版のオープニングムービーも、子供部屋のような場所で彼がおもちゃ箱からファイター(のフィギュア)を取り出し、机の上に文房具を並べてステージを作る、という場面から始まる。
ごっこ遊びに興じる創造欲・想像力豊かな子供のような存在なのかもしれない。
また、マスターハンド自身は大乱闘スマッシュブラザーズの1人プレイモード(DX以降のシンプルモード)の最終ステージである終点でファイター(マリオなどのキャラクター)を待っており、そこに到達した強敵と戦う事に喜びを見出しているようである。
『for』以前の作品では仰け反り、吹っ飛び、ダウンなどが一切存在しないスーパーアーマー状態だったが、『SPECIAL』では何故か手だけの癖にダメージを一定食らうと星が舞って地面に落ちてピヨる。そのため以前に比べて大きな隙を晒す面で弱体化している。
また、スマブラと同じくHAL研究所が開発した『星のカービィ 鏡の大迷宮』ではクレイジーハンド共々ボスとして登場。
マスターハンド単体は中ボスとしても出現し、それを倒してカービィが吸い込むことによりコピー能力「スマブラ」が手に入る。
『トリプルデラックス』ではキーホルダーとして、『ロボボプラネット』ではステッカーやスマブラカービィのストーンの変身パターンの1つとしても登場した。
特徴
マスターハンドはスマブラでは異例の「体力を持つキャラクター」であり、いくら攻撃を当てても仰け反らせたり吹っ飛ばしたり出来ない代わりに体力を0にすることで撃破することが出来る。
なお、このライフは64版では300%で固定であるが、『DX』以降では難易度によって初期値が変動する。
また続編では『DX』のギガクッパを除く、スマブラシリーズ全てのボスキャラ戦が体力制を受け継いでいる。(マスターコアのみやや変則的)ギガクッパも初登場の『DX』では通常キャラと同様吹っ飛ばして倒す形式だったが、『SP』で再度ボスキャラになるにあたって体力制に変更された。
常に空中に浮いており、その姿勢から多彩な攻撃を繰り出してくる。
その為、必然的に空中攻撃や上への攻撃を多用することになる。
作品ごとに新ワザを披露したり、既存のワザも性質が変化していたりする。
下記のクレイジーハンドも出現している場合は、タッグ攻撃も使う。
そのためスマブラシリーズ内での使用ワザのレパートリーが非常に多彩なキャラクターでもある。
『DX』以降では一定難易度以上でノーコンティニュー+一定時間内にマスターハンドのHPを150未満にする(DX)、または終点に到達する事(X以降)で左手であるクレイジーハンドが出現する。
ただでさえ強い敵が2体同時かつ別々の攻撃をしてくるので、苦戦必至の戦いとなる。
なお、最初はマスターハンドのみで、後からクレイジーハンドが追加で登場するのは『DX』のみとなっている。
『X』の亜空の使者にも亜空軍の一人として登場。実働部隊であるクッパやガノンドロフらに指示を与えて「この世界」の亜空化を進めていたが、実は真の黒幕であるタブーに操られており、本意ではなかった。操りが解かれた後にタブーに挑むも一撃で返り討ちにされ気絶してしまうため戦う事はない。
亜空間とこの世界のどちらにも存在できる(スマブラ拳!!によるとどちらかというと亜空間寄りの存在らしい)ためタブーに利用されていたものとされている。
その後亜空間の穴が消滅する際に彼が助かった描写が見られないため安否が心配されるが…何しろ神なので十中八九生きてはいるだろうと考えられている。
この作品から、マスターハンドとクレイジーハンドが揃った状態で戦闘が始まるようになった。
『for 3DS』ではホンキ度が3.0以上になると、無条件でクレイジーハンドとの同時戦闘が選べるためハードルは大幅に下がったが、両手との対決を選んだ際にホンキ度が5.1以上の場合、マスターハンドの中身から「まがまがしいもの」が姿を現すことになる。(リンク先ネタバレ注意!!)
『for WiiU』ではホンキ度が3.0以上の時点でクレイジーハンドとの同時戦闘が確定するようになっている。
スマブラSP
『SP』の「シンプル」に相当する「勝ち上がり乱闘」では使用ファイターによってボスが異なるため、出番が有ったり無かったり。
スピリッツモードの「灯火の星」においては、何故かファイター達が大量にいるマスターハンドと対峙している。
そのマスターハンドの大軍を率いているのは謎の存在のようだが……?
実はオープニングにて現れた大軍は全てキーラが生み出した複製であり、本物のマスターハンドは他のファイターの様にキーラによって囚われの身となっていた(相方のクレイジーハンドも、同様にダーズの手中に落ちている)。
ファイター達の活躍によってキーラによる支配から解き放たれたマスターハンドとクレイジーハンドは共に連携し、光と闇の境目に大きな穴を開ける。
プレイヤーはこの大穴に飛び込む………のではなく、マスターハンドが大穴に飛び込む。
マスターハンドが大穴に飛び込んで何をするのかと言うと…。
なんとプレイヤーがマスターハンドを操作して、光の軍勢と闇の軍勢をまとめて殲滅させる事となる。
この一戦のみではあるが、ボスを操作出来るのは今作が初となる(一応『DX』にもあったが、あれは裏技。むしろあれがあったからこそ、こちらも全員参戦要因と言える)。
マスターハンドの性能はボスのものそのままではなく、プレイヤー操作用に用意された専用のものである。体力の表記は画面の上端にHPバーが表示されているのではなく『初代』『DX』の様に下のキャラクターアイコンにマスターハンドの体力が表示されている。
『初代』から存在する画面奥からの攻撃は使えない代わりに、一部の攻撃の隙が非常に小さくなっている、攻撃と攻撃のインターバルが殆ど存在しない、過去作と比べると動くとはいえ一つの地点に止まってばかりのボスの時と比較してほぼ自由に空中を動き回ることができ、はるか上空や足場の下へ逃げることも可能と、ボスの時よりも大きく強化されている印象となっており、攻略は容易。
2つの軍勢を全滅させるとぶつかり合っていた光と闇が完全に消え去り、最終決戦の舞台がついに元の世界に引き戻されてキーラとダーズへの挑戦が自由になる。
どちらか片方だけを倒すか、それとも2体纏めて相手取るかはプレイヤーの判断にゆだねられる。
- 操作方法 ※スマッシュ攻撃は存在しない。強攻撃というより空中攻撃扱いだろうか。
- 弱攻撃:指パッチン。威力は乏しいが、地上の敵をスタン状態にし、空中の敵は少し吹っ飛ばす。ボスの時の溜めが存在せず、ボタンを押すと即座に指パッチンを行う。連打も可能。
- 横強攻撃:ビンタによる薙ぎ払い。非常に範囲が広いが、吹っ飛ばし力はやや低く、これだけでは撃墜できないことも多い。攻撃後は薙ぎ払った後の位置に移動しており、敵のど真ん中へ飛び込んでいることになるので要注意。
- 上強攻撃:錐もみ回転しながら上空へ飛び、上からドリル攻撃。連続ヒットするが、範囲はやや狭い。ボスの時より予備動作である回転開始のスキが短く、ドリル後の指を引き抜く動作も速い。
- 下強攻撃:手の平で叩き潰す。敵を真横に大きく吹っ飛ばす。ボスの際は一旦ステージ上空まで上昇し、溜め時間が存在したが、こちらは多少上昇するのみで即座に技を繰り出す。
- 通常必殺ワザ:指鉄砲形状からのミサイル発射。一定時間溜めることで3連射になる。ほかの攻撃に比べると当てづらいが、その分威力・吹っ飛ばし共に強力。連射中も動けるため、撃ちながら位置をずらせば狭い攻撃範囲をカバーできる。
- 横必殺ワザ:人差し指に引っ掛けた2本のリングをブーメランのように飛ばす。リングは真っすぐ飛ぶ行きと、上下に離れるように弧を描く帰りで2回攻撃判定が発生する。
- 上必殺ワザ:巨大な鉄球を前方に投げる。鉄球は小さな放物線を描き、地面に落ちるとゆっくり直進する。
- 下必殺ワザ:指からレーザー。画面の上2つの隅まで上昇した状態で繰り出すと、ほぼステージ全体を攻撃出来る。吹っ飛ばし力もボスの時とは比べ物にならないほど高めで、ボスの際と比べて最も強化が著しい技。正直プレイヤー仕様マスターハンドはこの技一強と言って良い。
発売前のPVでキーラが大量に従えている映像が公開されていたので、亜空の使者で囚われの身でラスボスに一矢すら報いられなかったように、本作でも扱いが悪いのでは一部では不安視されていたが、そんな前評判を木端微塵に粉砕する無双力を見せつけ、スマブラ世界の神は伊達ではないと見せつけた。
余談
『星のカービィ スーパーデラックス』に登場するボスの一体、魔人ワムバムロックとはデザイン担当や攻略の要点(手による攻撃、手に攻撃して倒す)など共通点が非常に多い。攻撃モーションも大部分が共通している。
pixivにおけるマスターハンド
pixivにおいてはおっぱいを鷲掴みにする謎の存在を示す際にこのタグが使われるほか(紳士ハンドと同義)、
カービィのコンティニュー画面のようなイラストにも付けられる。
また、擬人化されたイラストも多い。
担当声優
上記の設定とつながりがあるかは定かではないが、担当声優はシリーズを通してナレーターも兼任している。
- 64:ジェフ・マニング(Jeff Manning)
- DX:ディーン・ハリントン(Dean Harrington)
- X:パット・カシュマン(Pat Cashman)
- for、SP:ザンダー・モーブス(Xander Mobus)(『SP』では英語吹き替え版のジョーカーも担当)