概要
大地巧太を代表とする同人サークル『にじたま』により企画・運営される同人ブラウザゲーム。
プレイヤーは『声聞士』として旧国(令制国)を擬人化した存在である『地魂男児』を率い、歴史を侵食する邪な存在・喰魂と戦う。
沿革
2017年に公式Twitterが開設され、『2018年内リリース予定』として発表されたが、その後開発期間は大幅に延長され、最終的に2022年11月5日にアーリーアクセス開始、同年11月12日に正式リリースされることとなった。
特徴
擬人化キャラクターを収集・成長させて楽しむいわゆる擬人化ゲーであり、システムの根幹は同ジャンルの先駆者である戦艦のあれや刀のそれに近い。
類似作との最大の相違点として、収集対象の擬人化キャラクターのほとんどがふとましい青少年であることが挙げられる。どれだけ声聞(本作におけるガチャ)を行っても出てくるのはおおむねデブであり、育成対象ではないサブキャラクターや敵キャラクター、果てはメインストーリーの登場人物(モブ含む)までことごとく肥え太っている。
また、基本無料(ゲーム内アイテム購入制)のゲームであるが、現時点においてゲーム内から都度課金を行う方法は存在しない。代わりににじたまのpixiv fanboxを支援することで、支援額(500円~10,000円)に応じた量の課金アイテムが入手可能となっている。
物語
現代で頻発する地震や異常気象、怪事件。その原因は、喰魂により過去の歴史が改竄され、豊穣の力たる霊脈が脅かされていることにあった。
喰魂の脅威から歴史を守るため、政府は特務機関ロクハラを組織。古い国の記憶から呼び出される存在・地魂男児を使役できる存在、声聞士を選び出し、世界の命運を彼らに託した。
声聞士として地魂男児の声聞に成功したプレイヤーは、喰魂による歴史改竄を防ぐため、地魂男児を過去の歴史へ送り出す。
用語
地魂男児(くにたまだんじ)
日本各地の大地に眠る古い国の記憶から呼び出される存在で、式神の一種。
旧国(令制国)にちなんだ名称と、土地の歴史や名産物のイメージに応じた容姿・能力・性格を持つ。
一部に獣人のような姿をした者もいるが、基本的に外見は人間とほとんど変わらない。一方、過去に遡って喰魂と戦うことができるほか、戦傷は入浴のみで癒せるなど、その性質は常人とは大きく異なる。
声聞士(しょうもんし)
地魂男児を声聞(しょうもん)できる人間。
個人によって素質に差があり、プレイヤーは一発で声聞を成功させたうえ、複数の式神を一度に使役できる素質の強い人間として描写されている。
喰魂(はみたま)
過去の歴史を改竄し、霊脈を傷つける邪な存在。本作における『敵』。
おおむね紫色の影のような姿をしており、兵種ごとにさまざまな形態がある。
特務機関ロクハラ
喰魂による歴史改竄を阻止するために政府が組織した特務機関。
素質のある人間を密かに募って声聞士として選出し、地魂男児を用いた歴史修復へ送り出している。
内部向けの商業施設が併設された広大な本部施設と、地魂男児が日常を過ごす異空間・荘園を備える。
登場キャラクター
地魂男児
畿内
見上げるような巨体の狼獣人。
現在の奈良県にあたる古都の化身であることから、声聞士やほかの地魂男児の『父』として大仰に振る舞う。一方、しょっちゅう二度寝に耽る怠惰な面も。
河内 声:大久保貴
関西弁で話す青髪の少年。タンクトップ状のインナーの脇から丸出しになった乳首が印象的。
ハリセンを持ち出す、戦闘中も敵にツッコミを入れるなどコテコテの関西人らしい性格。
和泉 声:ひと美
尖った赤髪に黄色いアホ毛を生やした少年。
漫画やアニメの主人公さながらの熱い心を持っており、戦闘中は『和泉サンダー』など謎の必殺技名を口走る。
東海道
伊賀 声:さとうちゆき
苦無を手にした少年。忍者のような立ち居振る舞いが特徴。
声聞士と詳細な書類を交えた契約を交わし、賞与や昇給についてこまめに気にするなど、ビジネスライクな思考をするタイプ。
志摩 声:天乙准花
明るく元気な犬(?)獣人。
志摩国が『御食国』として宮中に海産物を納めていたことから、声聞士にも何かと(ものすごい量の)海の幸を振る舞おうとする傾向がある。
三河 声:大久保貴
三白眼のややふくよかな青年。
寡黙だが忠義に厚く、さながら三河武士のように声聞士に仕える。
武蔵 声:二階堂侍影
チュートリアルで選択できる三人の地魂男児のうちの一人。
火消しの纏を担ぎ、江戸っ子口調でまくしたてる犬獣人。
上総 声:くろがね。
おっとりとした物腰の鹿獣人の巨漢。
穏やかな話し口調や豊満な肢体はさながら女性のようだが、抜魂技名が『聖壁・守天護路(ステゴロ)』であったり、攻撃時に「顔はやめておきましょうか」と口走るなど、ただ柔和なだけではない一面を覗かせることも。
常陸 声:二木かざお
モヒカンのように逆立った髪を持つ虎獣人。腹にナマズの柄が浮かんでいる。
口調はぶっきらぼうだが、その実仲間想い。
東山道
近江 声:長門三照
近江商人さながら金勘定に敏感で、荘園の財政再建や資金稼ぎに興味津々。
信濃 声:ヒゲモリゲン
顎ひげを蓄えた大柄な青年。
寺子屋が多く存在した信濃国の化身であるため、「先生」として他の地魂男児を導く役割を担っている。
北陸道
若狭 声:蒼乃ヰ
しっかり者の少年。
志摩同様『御食国』の化身であるため、料理上手。また、何かと声聞士や他の地魂男児の世話を焼くオカン的存在でもある。
加賀 声:天乙准花
眼鏡をかけたぽっちゃり体型の少年。
加賀国を領土としていた加賀藩が百万の石高を誇ったことからプライドが高く、高級志向。
越後 声:天翔駿
チュートリアルで選択できる三人の地魂男児のうちの一人。
何事も鍛錬と捉える熱血漢で、尊敬する上杉謙信に倣って生涯不犯の誓いを立てている。
山陰道
丹波 声:跡見あい
坊主頭のふくよかな少年。
他者との交流を好まない引っ込み思案な性格。その一方負けず嫌いでもあり、人目を忍んで日々鍛錬に励んでいる。
『大人』への憧れが強く、『大人って感じがする』声聞士のことを『お兄さん』と呼んで慕う。
但馬 声:タケつぐ
槍を担いだ犬(?)獣人。
丹波・丹後と合わせて『三丹』と称される地方でありながら、ほか二国が別途『両丹』と呼ばれてまとめられることから、自分だけ仲間外れにされていると考えて卑屈になっている。
敵も味方も見るなり攻め受けどちらなのか妄想し始める腐ってる人。
因幡 声:外村茉莉子
傘を抱えた『だぜ』口調の兎獣人。
基本的には陽気な振る舞いが目立つが、自分一人では選択肢を定めきれない優柔不断な面もある。
石見 声:坂熊孝彦
石見弁と思しき訛り口調で話す筋骨隆々の青年。
石見銀山のある石見国の化身であることもあり、何かと穴を掘りたがる。
山陽道
南海道
讃岐 声:虹井奏
チュートリアルで選択できる三人の地魂男児のうちの一人。
うどんをこよなく愛する天真爛漫な少年。
西海道
肥前 声:岡本悠希
ブレザーのような洋装に身を包んだ象獣人。
生真面目で几帳面、規律を重んじる性格だが、抜魂技使用時のみ「もう我慢できない」と激情を顕わにする。
大隅 声:七輝
足軽のような装いの小柄な熊獣人。
誰にでも丁寧な口調で話す正直な性格で、頼まれたら断れない損な性分。
ロクハラ
猫乃屋 壮一(ねこのや そういち) 声:坂熊孝彦
オペレーター勤務。34歳。半裸にシャツを纏った食いしん坊の巨漢。
声聞士としての素質を持つが、複数の式神を扱うだけの才能はなく、戦力外と認定されてオペレーター勤務に回った。元々声聞士としての訓練を受けていたため陰陽術の知識があり、プレイヤーには「先輩」として接する場面が多い。
犬童 夏人(いんどう なつと) 声:佐藤勝巨
オペレーター勤務。21歳。眼鏡をかけた生真面目そうな青年。
幼い頃から成績優秀、病気がちな親に代わってアルバイトに勤しみつつ学業に励んでいたところ、ロクハラにスカウトされてオペレーターとなった。
猫乃屋のセクハラに呆れつつ、己の仕事をこなすしっかり者。
猪森 茂就(いのもり しげなり) 声:橘諒
研究室勤務。26歳。額に冷却シートを貼り付けた大柄な男性。
ロクハラで用いられる霊脈の力を応用したテクノロジーを開発し、その功績によって若くして研究部門の主席を任される英才。その一方でドジっ子でもあり、よく転ぶ。
歴史オタクでもあり、地魂男児たちに歴史の話を聞こうとすることもしばしば。
羽鳥 悠飛(はとり ゆうひ) 声:虹井奏
総司令官代理。年齢不詳。
ふくよかな少年のような容姿をしているが、本人の口ぶりや経歴から実年齢は容姿にそぐわないものと推測される。
ロクハラの創設者のひとりであり、元大学教授。美術品や考古学の研究を通して霊脈由来のエネルギーを発見した。
赤熊 百太(あかぐま ももた) 声:二木かざお
一般人。22歳。豊満な肉体をオーバーオールに包んだ青年。
世界的に有名な文学作家の助手にして、彼の作品の多くを執筆しているゴーストライター。
あらゆるコネを用いて羽鳥とコンタクトを取り、ロクハラや荘園への出入りを許されている。
雲龍院 りく(うんりゅういん りく) 声:跡見あい
一般人。13歳。アダルトなことに興味津々のおませな少年。
ロクハラの大手出資元である雲龍院グループの御曹司。本人はいたって健康だが、「歩くのが面倒」という理由で自走式ソファベッドを常用している。
成人するまでの間は執事によって厳しく金銭面を管理されており、自慢の財力を思うさま発揮することはできない模様。
B(びー) 声:岡本悠希
黒装束に身を包んだ謎の少年。本名・年齢いずれも不詳。
プロフィールにも不明点が多いが、年齢にそぐわない修羅場をくぐってきたことだけは確かである。皮肉屋で口が悪く、地魂男児たちのことを歴史修復のための道具とみなしている。