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スターズオンアースの編集履歴

2023-01-11 14:45:25 バージョン

スターズオンアース

すたーずおんあーす

2019年生まれの日本の現役競走馬。主な勝ち鞍は2022年の牝馬二冠(桜花賞・優駿牝馬(オークス))。2022年度JRA賞最優秀3歳牝馬。

プロフィール

名前スターズオンアース
欧字表記Stars on Earth
性別
毛色黒鹿毛
誕生日2019年2月27日
ドゥラメンテ
サザンスターズ
母父スマートストライク
産地北海道千歳市
生産社台ファーム
馬主社台レースホース
管理・調教高柳瑞樹厩舎(美浦)

馬名は「地球上の星」から。

ドイツの名門牝系(通称「ドイツSライン」)の血を継いでおり、ドイツ産の競走馬は「馬名の最初の文字」を母馬を通じて代々子孫に受け継がせるルールとなっているためか、この馬のイニシャルもSになっている。


父ドゥラメンテは2015年に皐月賞日本ダービーを制したクラシック2冠馬で、父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ、祖母エアグルーヴ、曽祖母ダイナカールという社台グループが誇る超良血馬である。2021年に9歳という若さで世を去ってしまったものの、種牡馬としても初年度から菊花賞馬タイトルホルダーを輩出するなど活躍し始めていた。本馬は2年目の産駒である。

母サザンスターズはフランスの名牝スタセリタがイギリスで生産した初年度産駒。スタセリタがフランケルとの仔を受胎したまま日本へ渡って産んだのがスターズオンアースにとっては叔母にあたるソウルスターリングである。彼女が阪神JF優駿牝馬を勝利したことにより、半姉サザンスターズも社台ファームによって輸入され、その2番仔としてスターズオンアースが生まれた。


現役時代

クラシックまで

2021年8月1日の新馬戦で石橋脩を鞍上にデビュー。ここを2着とすると、続く未勝利戦で初勝利を飾る。

その後は赤松賞(1勝クラス)、フェアリーS(G3)、クイーンC(G3)を3着、2着、2着と勝ち切れなかったものの順調に賞金を積み、牝馬クラシック一冠目となる桜花賞に出走した。

桜花賞

2022年4月10日、阪神競馬場で行われた桜花賞では7番人気とさほど期待されてはいなかったが、直線で馬群の間を割って伸びると、2番手追走から抜け出したウォーターナビレラをゴール寸前で捉えハナ差で優勝した。ドゥラメンテ産駒としては2頭目のGI勝利、初の産駒牝馬によるGI勝利で、管理する高柳調教師にとっても初のGI制覇となった。

オークス

5月22日のオークスでは、桜花賞で騎乗した川田将雅騎手が忘れな草賞勝ち馬のアートハウスへの騎乗を選択したため、クリストフ・ルメール騎手が騎乗することとなった。クラシックの勝ち馬が負傷や騎乗停止などの理由なく騎手変更というのは珍しいケースである。

  • これは、川田騎手がかつて自身のお手馬だったアートハウスの母・パールコードに重賞を勝たせられなかったこと、またアートハウスを管理している厩舎が彼の幼なじみでもある中内田厩舎であることからそのリベンジを企図したものだった。

しかし乗り替わったルメール騎手、言わずと知れたトップジョッキーなのは間違いないのだが、何故かこの年は未だJRA重賞未勝利(海外重賞ではサウジカップデーで重賞4勝)。この乗り替わりが心配されたか、あるいは大外8枠18番という枠順を引いてしまったせいか(過去40年間で8枠18番でオークスを勝ったのは、2010年オークスをアパパネと同着優勝したサンテミリオン一頭のみ)、桜花賞勝ち馬でありながら3番人気に甘んじることとなる。1番人気は2歳女王のサークルオブライフ、2番人気にアートハウスと続いていた。

迎えたオークス当日、出走直前に同じドゥラメンテ産駒のサウンドビバーチェが放馬(のち競走除外)、10分以上発走が遅れ、各馬は観衆の戻ったメインスタンド前で輪乗りの状態で待つという、体力・メンタル的にも難しいレースになった。

スターズオンアースは道中は馬群の中ほどでレースを進め、東京競馬場の長い直線で外から進出すると上がり最速の脚で差し切り勝ち。

「残り200を通過して、スターズオンアース先頭!スターズオンアース先頭!内、2番のスタニングローズ!スタニングローズ!外から18番、スターズオンアース!スターズオンアース、二冠達成!吠えたクリストフ・ルメール、スターズオンアース!」(フジテレビ・立本信吾アナウンサー)

下馬評を覆して見事牝馬二冠を達成し、これが今年JRA重賞初制覇となった鞍上のルメール騎手はガッツポーズを決めて歓喜の咆哮を挙げた。

(なお桜花賞を勝利に導いた立役者である川田が、自身の熱意を込めてアートハウスに乗ったオークスは、最後の直線で伸びず7着と惨敗した)


父ドゥラメンテとの父娘二冠であり、桜花賞勝ちから乗り替わりでオークスを制したのは2012年のジェンティルドンナ以来10年ぶり。それ以前を振り返っても1952年のスウヰイスーしかいないという極めて珍しいものだった。

ちなみにジェンティルドンナのオークスの時も3番人気であり、その時騎乗していたのはまだ若手の川田騎手であった。


こうして二冠を達成したスターズオンアースだったが、二冠達成後に骨折した父ドゥメランテの血は争えなかったのか、5月28日、右前肢第1指骨の剥離骨折が判明したと報じられた。宮城県の山元トレセンで放牧中に球節のむくみが見つかり、レントゲン検査の結果判明したとのことで、オークスのレース中に骨折した可能性が高いと見られている。

これを受け、6月1日にも栗東トレセンに帰厩して再検査を実施。結果右前肢第1指骨に加えて左前肢第1指骨の剥離骨折も判明し、両前脚の骨片摘出手術を受けることとなった。


秋華賞

幸い術後の経過は順調で、10月16日に行われた牝馬三冠最後の一冠・秋華賞に直行。父ドゥラメンテは秋を全休になって三冠達成ができなかったが、その娘スターズオンアースには怪我を乗り越え牝馬三冠を達成することが期待された。


当日は単勝3.0倍の1番人気。鞍上はオークスに続きルメールが務めた。

ところが、5枠9番からスタートしたスターズオンアースはスタートのタイミングが合わず出遅れ、後方からのレースを余儀なくされてしまった。最終直線を向いても最後尾付近の苦しい展開となった。

だが二冠牝馬の意地、内から馬群の間を割って次々と抜き去り先頭に迫る。しかし、先に抜け出したスタニングローズナミュールの2頭に届かず3着まで。

直線では前の馬群に突っ込みかき分けるかのように猛進する勝負根性と、他馬をかわしながらでも上がり最速33秒5の末脚を見せて能力の確かさを示したものの、惜しくも三冠達成はならなかった。


三冠を逃したといえ見事な追い込みを披露して二冠馬としての実力を見せつけたスターズオンアースだったが、秋華賞後の放牧中に左前脚がむくむ異常が発生。検査を行ったところ、繋靭帯炎を発症していることが発覚し、年内は休養に充てる事となった。

それでも牝馬二冠という実績が評価され、2023年1月10日に発表された2022年度JRA賞において最優秀3歳牝馬に選出された。


余談

  • 桜花賞開催日の2022年4月10日は、プロ野球・千葉ロッテマリーンズ佐々木朗希完全試合を達成したが、この試合を実況していたのは、父のドゥラメンテの皐月賞勝利を実況していた吉田伸男アナウンサーだった。
  • スターズオンアースの祖母・スタセリタはディアヌ賞(仏オークス)などG1を6勝した名牝だが、そのディアヌ賞で騎乗していたのはルメール騎手。また叔母・ソウルスターリングがオークスを勝利した時に騎乗していたのもルメール騎手である。どうも彼とこの一族のオークスには何かと縁があるらしい。

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オークス2022


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