カナ表記は「シャドウキャット」。
概要
本名キティ・プライド(Katherine Anne Pryde)。
初登場は1980年『The X-Men #129』。
物質をすり抜ける壁抜けの能力を持つミュータントであり、エグゼビア教授が「恵まれし子らの学園」に入学させるべく両親を説得していたが、当時は敵組織「ヘルファイヤークラブ」の幹部だったエマ・フロストも同様にキティを獲得するべく暗躍。
ヘルファイヤークラブとX-MENの戦いに巻き込まれたキティは捕らわれたX-MENの救出に協力し、キティを心配する両親はエグゼビアに強い不信感を示していたが、ジーン・グレイの精神操作によってキティの入学を決定(これはこの後に続くジーン闇落ちイベントの布石でもある)。
『The X-Men #139』にて、当時では最年少(13歳)のX-MENメンバーとなり、当初は「スプライト(Sprite)」「アリエル(Ariel)」などの名称を使用していた。
『The Uncanny X-Men #166』(1983年)、寄生生物ブルード(Brood)との戦いの中で、小さなドラゴンの姿をした紫色の宇宙生物ロッキード(Lockheed)と出会い、地球で再開したロッキードはキティの相棒となる。
父親が日本のヤクザ組織とのトラブルに巻き込まれ、日本に向かったキティはヤクザ組織のオヤブンであり魔術師でありウルヴァリンとも因縁が深いオグンというヴィランの手に落ち、洗脳されX-MENを倒すための刺客に仕立てられてしまう。
ユキオの助力を得たウルヴァリンの奮戦によってキティは正気を取り戻し救出され、
この事件以降新たなコスチュームを纏い、「シャドウキャット」の名称を用いることになる。
この一連のイベントは1984年から1985年にかけて、『Kitty Pryde and Wolverine』という全六巻のミニシリーズとして刊行された。
その後ニュー・ミュータンツやエクスカリバーなど複数のチームに、ロッキードと共に参加している。
2017年には古参のメンバーを中心として集結したXメンのリーダーを務め、2019年にはエマ・フロストの招請によりヘルファイア商会(Hellfire Trading Company)の「赤の女王(the Red Queen)」として就任、ミュータント解放のため新たにマローダーズ(The Marauders)を結成した。マローダーズの活動を中心に描いた独立シリーズも刊行されているが、Xメンの旧敵として知られる集団と同じ名称を敢えて用いていることから、「キャプテン・ケイト・プライドが率いるマローダーズ」「プライドのマローダーズ」として区別する必要がある。
映像作品
アニメーション作品『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』第23話(1983年)にスプライト名義で登場。
『X-Men: The Animated Series』(いわゆるテレ東版)に対するパイロット版として、キティ・プライドの参加エピソードをベースとした単発作品『X-Men: Pryde of the X-Men』が1989年にリリースされたが、1992年にスタートした全76エピソードにキティ・プライドが登場することは無かった。
2000年スタートの『X-Men: Evolution』ではレギュラー出演(CV: Maggie Blue O'Hara / 櫻井浩美)。pixiv投稿作品はこのバージョンに基づくものが多い。
実写映画では、『X−メン』(2000年)『X-MEN2』(2003年)での登場シーンはごく短く、『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』(2006年)からはE.ペイジが演じ、キーパーソンであるリーチ(Leech)をジャガーノートの脅威から救い出す活躍を見せている。
『X-men:DoFP』(2014年)では荒廃した未来世界でセンチネルに立ち向かう戦士の一人として登場。
余談
ウルヴァリンことローガンの「口は悪いが情に厚く、子供には優しい」というキャラ付けは、キティ・プライドとの描写を通じて確立された部分が大きい。
ミュータントの戦士「シャドウキャット」として成長したキティがウルヴァリンの庇護を必要としなくなり、新たに登場したのがジュビリーである。