牛鬼(魔化魍)
ぎゅうき
概要
『仮面ライダーディケイド』の「響鬼の世界」に登場する魔化魍の1体。
『仮面ライダー響鬼』本編に登場しない、リ・イマジネーションの『ディケイド』オリジナル魔化魍である。
鬼達の間で「伝説の鬼」として語り継がれて恐れられてきた幻の存在。
驚異的なパワーを誇り(不慮の事態だったとはいえ、仮面ライダークウガ マイティフォームは完全にパワー負けして自力では拘束を振りほどくこともできず、力自慢の形態であるアックスフォームにフォームライドしたディケイド電王の「アタックライド:つっぱり」さえもものともしなかった)、巨体と併用した頭部にある巨大な2本の角と九十三貫(約350kg)もある全体重を乗せた突進攻撃は、目の前に立ち塞がる相手を一瞬で打ち砕くほどの威力を秘めている。
極めて残忍な気質であり、突進攻撃の他にも口から強力な毒を含んだ瘴気を吐き、人里に災いをもたらし、主食は人肉とされている。また、数少ない人語を発する魔化魍でもある。
以下、ネタバレ注意!!
その正体は、力を求めるあまり鬼としての力を制御できなくなり、力に飲み込まれて本当の化け物と化してしまった人間(原典の響鬼では明言されていないが、鬼になることは魔の者になる事に等しいとのこと。つまり鬼と魔化魍とは裏表一体の存在)。その為高い知性を兼ね備えており、精神的揺さぶりを掛けるなどの行動を見せている。
ディケイドが遭遇した牛鬼の正体はリ・イマジネーションライダーのヒビキ。
経緯は不明だが、数多くの魔化魍を退治している内にいつしかその事に喜びを感じるようになったのか、心に生じた闇が次第にこの魔化魍へと変貌したらしく、次第に力を制御できなくなっていき変質していったようだ。
「響鬼の世界」のヒビキが鬼の力を使用しないのはこの力に飲みこまれない為であったが、異世界からやって来た住人、小野寺ユウスケこと仮面ライダークウガがテングに襲われた際、彼を助ける為に変身したのを皮切りに、海東大樹が彼を助ける為にディエンドライバーで威嚇射撃をしたことが切っ掛けに完全に力を制御できなくなり、魔化魍・牛鬼の意識に完全に支配され、完全な化け物と化してしまう。
もはやヒビキとしての人格は消え失せ、人々に災いをもたらす物の怪と化したかつての師匠から自身を止めてほしいと遺言を託されていたアスムは、自身が鬼となり師匠を止めることを決意。
激闘の末、アスムが変身した響鬼の清めの音「音撃打・猛火怒濤の型」を受け肉体は浄化され、消滅。
ヒビキの魂は牛鬼から解放され、アスムに別れを告げて去っていった。
余談
モチーフはバッファローとおそらく仮面ライダー響鬼。
また、『7人の戦鬼』では魔化魍についた鬼である仮面ライダー歌舞鬼がおり、これもモチーフに入っていると推測される。
モデルとなった妖怪・牛鬼についての詳しい解説はリンク先を参照。
ちなみに魔化魍は元ネタが漢字表記の妖怪でも基本的にカタカナ表記であるのに対し、牛鬼のみ、響鬼が変貌した姿である為か漢字表記である。
元々『響鬼』は仮面ライダーとは別のヒーロー作品として企画されていたこともあり、仮面ライダーの基本といえる「ヒーローは敵と同じ力を使う」という点が曖昧になっていたが、牛鬼の登場により、(リ・イマジネーション独自解釈とはいえ)その点が明確に示されたといえる。
顔のデザインが後年に登場した仮面ライダーウィザードと、それをモチーフとした更に後年のアナザーウィザードに似ている。
関連項目
仮面ライダー響鬼 仮面ライダーウィザード:顔が似ている。
アナザー響鬼:後年に登場した、同じ悪の力に飲まれた響鬼の怪人。
ゴズナグモ:放送時期が近かった『侍戦隊シンケンジャー』に登場する牛鬼繋がりの戦隊怪人。シンケンジャーの世界での共演が記憶に新しい時期の登場となった。
バッファローロード:同作品に登場する牛モチーフのライダー怪人。
牛折神:ニチアサ同期の牛モチーフの巨大戦力。
9つの世界のラスボス