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悪役令嬢の編集履歴

2023-04-13 16:25:33 バージョン

悪役令嬢

あくやくれいじょう

悪役令嬢とは、文字通りの「悪役」である「令嬢」の事

注意:この項目では物語におけるステレオタイプキャラクターとして認識される「旧来上(原意として)の悪役令嬢」を解説しています。2010年代以降における主人公ヒロインとしての類例キャラクターである「悪役令嬢」に関しては「悪役令嬢もの」の項目を参照してください。


概要

読んで文字のごとし。いわゆる悪役令嬢を意味している。


様々な理由から主人公に敵対し、その行く手を阻む障害となるキャラクターの一類型。

昔の童話児童文学少女小説少女漫画などで、よく見られたステレオタイプキャラクター。

主人公と同じ土俵で正々堂々と自分の力だけで戦うライバルキャラクターとは異なり「(親の)権力や政治力・財力・組織力を笠に着て主人公を虐めまくる」事で(多くは平民であろう)読者に不平等や理不尽を感じさせる事で嫌われ、主人公に打倒される事で読者にカタルシスを感じさせる、いわばそのための「生贄」としての役割を与えられた「令嬢」(キャラクター)である。


類型として『シンデレラ』の継母義姉達みたいな例もある。

一方で主人公(読者)に対してアンチテーゼを示すアンチヒロインあるいはダークヒロインとしてもう一人の主人公となり気高く悪の美学を張り続ける例もある。


こうしたキャラクターが悪役として登場する作品では、主人公(ヒロイン)が結ばれる相手(ヒーロー)と共に困難を乗り越えて排除する事で、悪役令嬢側は人生そのものが破滅、自らのみならず一族縁者がもろともに死滅(一族郎党巻き添えにしての没落ないしは処刑)に至る、というパターンがよく見られる。


早い話がやられ役ラスボスの類型キャラクターの一種でもある。


パターンテンプレート

  • おおむね主人公(ヒロイン側)よりも上位の社会的地位を持っている。
    • この場合は令嬢自身の力というよりも、親の権力や財力をバックボーンとしたものであることが多い。
    • あるいはスタート地点では「主人公の親友」であるケースも見られる。その際には様々な理由(恋愛がらみ、身分差による社会規範、周囲の讒言、主人公との才覚の差の自覚、自身に責任の無い出来事で友である主人公に目を向ける余裕が奪われていく、など)で闇堕ちして悪役令嬢(時に哀しき悪役)となっていく事となる。
  • 主軸となる能力も(物語当初は)主人公よりも上である。
    • ただし、こうした部分は主人公よりも才能や努力がある、という描写ではなく、親の権力や財力によって八百長を重ねたがゆえの成果であったり、そうでなくとも実家の財力にまかせた優秀な指導者や理論的なマニュアル特訓の成果によって「ゲタを履かされている」(主人公とは、そもそものスタートラインが違う)描写となっている事が多い。
  • 自身の社会的地位により、友人(取り巻き)は多い。
    • ただし「友人」というよりも令嬢や彼女の家の権力や財力の、おこぼれにあずかろうという打算で付き従っている者がほとんどで、いわゆる利害を超えた付き合いを持つ本当の意味での友人(特に親友と言える者)はいない場合が多い。
    • 場合によっては、そのとりまきは「親から権力によってあてがわれた友人」である事もあり、本人は実は「他人との付き合い方を知らない(教えられたことも、自ら学んだこともない)」という上辺を取り繕うことだけが上手いコミュ障というケースもある。
  • やがて、主人公が持つ「自身には無い魅力」(どうあがいても覆せない「天性の才能」による差、主人公が苦境によって磨いてきた「人間的な魅力」、慣習や決まりやタブーなどものともしない「発想の勝利」など)に気付き、内心で激しく嫉妬羨望あるいは(主人公に対する)理解不能などに基づく恐怖を抱くとともに、それによって自らの内心に巻き起こる劣等感に耐え切れず、その原因となる主人公を自らの周囲(=主人公が目指す立場)から排除しようと働きかけるようになる。
    • 悪役令嬢側にとっても「努力をしていない」わけではなく、その立場にいるために自分なりの努力を重ねてきた(たとえそれが公平でないものや間違ったものであったとしても)経緯や自負がある。そのため、この時点で主人公側を認める事は「自らの努力を無意味かつ無駄なことだと認める」(=アイデンティティ崩壊の危機に至る)事になるため、そこで主人公と和解するという選択肢はなかなか取れない。場合によっては「努力をすれば報われると信じているからこそ、努力して主人公を追い込もうとする」(いわゆる努力の方向音痴に至っている)ケースも多い。
    • 最初は真っ当な忠告から始まるが、やがて些細な嫌がらせとなり、やがては笑えない悪意となってエスカレートして、最終的には主人公の周囲に(時に主人公の生活権をも脅かし、その周囲に死者や自殺者も出かねない)甚大な被害を巻き起こす。
    • あるいは、悪役令嬢のそうした行動は「自分が陥った苦境や悲しみを誰か(具体的に言えば主人公や相手役)に解って欲しい」あるいは「(主人公あるいはそれと関連して周囲がもたらす脅威・恐怖から)私を助けて」という意図に基づく心の悲鳴であるケースも多い。(これを「ただのかまってちゃん」や「甘え」だと切り捨てるか、あるいは「主人公ほか周囲の人々が解決すべき問題」と拾い上げるかで、作品の在り方が違ってくる。「悪役」であるため大抵は前者になるケースが多いが)
  • 最終的には主人公が物語内で目覚めさせて鍛え上げた才能や、あるいは主人公が築き上げた人脈によって敗れ去るとともに、主人公やその周囲に対して巻き起こした害悪を糾弾されて破滅に向かう(没落・逮捕・自殺・殺人など、社会的に生きていけない立場に追い込まれる)ことになる。
    • 時と場合によっては一族の没落や自分についてきた者たちもろともに破滅するなど、本人のみに留まらない逆ベクトルでの甚大な被害を生み出す場合もある。
    • 逆に最後の最期で主人公側に救いの手を差し伸べられ、辛うじて命だけは長らえる(あるいは主人公側に味方するようになる)ようなパターンもないでもない。(当然ながら逆に自らの誇りのために、その手を振り払い、自ら理解して破滅を選ぶというパターンもある)

新世代の悪役令嬢

しかし、近年では、小説家になろうに代表される小説サイトでメイン主人公扱いされる事も多くなったキャラクター類型であり、同様の文脈の作品が増える事で「悪役令嬢もの」としてテンプレ化およびジャンル化に至っている。


これに関しては悪役令嬢ものの項目を参照。


関連タグ

ダークヒロイン アンチヒロイン 必要悪

やられ役 ラスボス 婚約破棄


チャゴス:性別は異なるが、横暴を傘に着せた典型的な嫌われ役の代表例としてわかりやすい


外部リンク

ニコニコ大百科(一部参考にいたしました)

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