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魔夜峰央の編集履歴

2023/05/02 00:20:52 版

編集者:IHN-01

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概要

埼玉県ではなく新潟県新潟市出身(「杉と男は育たない」で知られる旧新潟市域)、神奈川県横浜市在住。現在の少女漫画家には珍しい男性作家である。

デビュー当時の名義は本名の山田峰央だったが、山田ミネコと紛らわしかったため名字を弄った現ペンネームに改名。しかしなぜか現在でも女性作家とよく勘違いされるという。

愛称は「ミーちゃん」。これは幼い頃の一人称であり、親類にもそう呼ばれていたのが由来。

1973年デビュー。

デビュー当初はビアズリーに影響を受けた、黒ベタを基調とする繊細で耽美な絵柄を得意とし、妖怪や悪魔が登場するホラー物や怪奇ミステリーを中心として発表していた。しかしその方面では今ひとつ人気が出ず、ギャグ漫画に切り替えてブレイクを果たす。

1976年『ラシャーヌ!』『パタリロ!』連載開始。

『パタリロ!』は2度のイメージアルバム化を経て1982年にテレビアニメ化、翌年映画化。魔夜はこの時、声優と主題歌「RUN AWAY 美少年達(ローズボーイズ)!」の歌唱を担当、イメージアルバム内の曲に次いで美声を披露している。

『パタリロ!』は少女漫画界では随一の長期連載作品(連載誌を移る間短い中断期間がある)となり、2016年に舞台化。主演の加藤諒の怪演が「はまり役」として話題になり、2019年に舞台版と同じメインキャストで二度目の映画化がされた。また、これに先立つ2015年に『翔んで埼玉』がリバイバルヒット。映画版が2019年2月に二階堂ふみGACKTのダブル主演で公開されると、各地でロングラン上映となる大ブームを巻き起こした。

人物

ミーちゃん28歳と名乗る、永遠の28歳サングラスオールバックの髪型がトレードマーク(スタイルがタモリとかぶったのは偶然)だが、素顔でメディアに登場することも増えている。

非常にノーブルな雰囲気を持つお洒落な紳士として知られる。

若い頃は特にダークスーツや黒シャツを愛用し、これに視線がわからないほど濃いサングラスと明るい色のネクタイ、時に真っ白なスカーフを合わせる、といったスタイルを好んでいた。なお、黒を好んでいる為にクローゼットに収められた服は黒だらけだったとか。

現在でもダークスーツを着る時はビシッとキメる。

アニメ『パタリロ!』のアフレコ現場に、ダークスーツに真っ赤な薔薇の花束を抱えて現れた時には、それがあまりにも様になっていたためパタリロ役の白石冬美を「リアルバンコラン」と驚かせた。

  • ただし、ダンディすぎてマフィアだの、場合によっては誘拐犯だのに見られてしまう。また長女マリエの同級生からは「マリエの家は吸血鬼の館みたいな家」だの「忍者屋敷」だのというあらぬ想像をされたほか、街で見かけた魔夜一家のオシャレすぎる姿が、周囲の風景から浮いて見えたと言われたことも。

その反面、下ネタも嗜むお茶目なお方でもあり、担当編集者が落差にショックを受けたという逸話がある。

  • BL作品を読んでいたまだ幼い娘から「やおい」の意味を聞かれた時に「やめて おしりが いたい」と言った、白泉社の企画でふんどしの着用感を訊かれて奥方との「夜の一戦」を持ち出す、などなど。

漫画家稼業の傍ら家事をもこなし、子供達のために毎日弁当を作っていたなど家族愛が強い。

猫を飼うようになってからはかなりの猫バカともなっている。

一方、自身のテリトリーである仕事場に関しては極度の潔癖症を発揮し、家族はもちろん愛猫にさえ無許可の出入りを禁じている。

オカルト宝石落語が好きで、作品にもその分野の知識が活かされている。

  • なお、宝石については地震の多い関東に出てきた際に「災害時に簡単に持ち出せる、換金性の高い財産が欲しい」と考えたのがコレクションのきっかけであった。

どころとして知られる新潟出身だけあり、「毎日ウイスキーのボトル1本を空ける」「日本酒ならば三升は空ける」という大変な酒豪であり、それでいてほとんど乱れることはなかったらしい。

しかし後に食道がんを患い肝臓の状態も命が危ぶまれるほどに悪化。愛娘マリエの強い説得もあり、以降は家では呑まなくなったほか、外で飲む酒もかなり量を減らしたという。

作品の特徴や傾向

黒ベタ

原画展に訪れた人は必ず惚れ惚れとするという、美しい黒ベタが第一の特徴。これはモノトーンのペン画で有名な画家、オーブリー・ビアズリーに影響を受けたものである。

  • 魔夜はその他、作風や作画技術に影響を受けた存在として手塚治虫水木しげるさいとう・たかを萩尾望都などの名前を挙げている。特に手塚には「新しいことをやってみたと思ったら全部手塚先生がやってた」、同年代の作家である萩尾のデビュー作を見た時には「やられた!」と思い、頭を殴られたようなショックを覚えた、と語っている。

空間恐怖症

コマ内の空間には場面に関係のない謎の植物や奇怪な生物、悪魔などが多く書き込まれているが、これは画面が白っぽいと落ち着かない(いわゆる空間恐怖症)ためだという。

SF嗜好

マライヒの名前の由来(詳細はリンク先参照)からもわかる通り、魔夜はSF、特にハチャメチャなスペースオペラが好きだとと語っている。

パタリロ!にもSFをテーマとしたストーリーがしばしば見られるほか、短編集にもタイムスリップを扱った一編がお気に入りの作品として収録されている。また超能力を持つ指導者同士の闘争と駆け引きを描いた『ゼロ星(スター)』などの作品もある。

BL

魔夜作品にはやたらと美少年が登場し、BL要素があふれることで有名だが、これはミーちゃんが女性キャラクターの造形を苦手としており、「胸のふくらみを付けると全部同じ性格になってしまう」のが理由である。

ご本人にはその気は一切なく、一時は同性愛者からそのあたりを誤解されたファンレターが殺到してしまい、非常に困惑したという。

  • なお、魔夜の作品が載ったBL本の献本が家にあった為、幼少のマリエは自然な流れでBL嗜好に目覚めてしまったが、その際は「トーマの心臓」と「風と木の詩」は名作だから必ず読みなさい、と娘にアドバイスした。

実は

バレエを描くのも実は苦手…と、言うか、これはバレエを本職とする妻から細かいところまでポーズの描写を指摘されるから、らしい。

低迷期と復活

魔夜の代表作であり、事実上のライフワークとなっている『パタリロ!』だが、1990年に「花とゆめ」本誌での連載が終了。掲載誌を移るうち人気も下火に。

やがて他の仕事も減り、このストレスから飲酒量が増え、結果心身ともにバランスを崩してスランプに陥ってしまった。娘曰く、作画においてもその影響があったという。

仕事場の家賃滞納額は8桁にまで膨れ上がり、一家はその返済に追われることとなる。娘のマリエがその経済的危機に気付いたのは家族の会話で父から今までなかったお金の無心を言ってきた時だったという。

宝石や時計など貴金属のコレクションを売り払っても間に合わず、生活は妻のバレエ教室からの収入頼りで、ついには自宅の処分も考えるほどだった。

追い詰められた家族は互いの弱さを支えあうことができなくなり、一時はあれほど仲睦まじかった夫妻の絆も崩壊寸前になる。崩壊一歩手前の状態になったのは娘・マリエも父と同じく酒飲みであった事から、経済的に窮地なのに酒量が変わらなかった事に内心憤慨していた芳実夫人に対してマリエがうっかり失言同然に父を擁護するような発言をしてしまった事らしい。この時マリエもかなりマズイ事を言ったとすぐに気付いた瞬間だった。

  • このとき夫妻を救ったのは、普段滅多に鳴かない愛猫、テマリの一鳴きだったという。

魔夜はこの最も苦しかった時期を、後に「冬の時代」と呼んでいる。

  • こうした魔夜家の危機については、魔夜のエッセイ「スピリチュアル漫画家!」や、娘マリエの「魔夜の娘はお腐り咲いて」で知ることができる。

しかし2015年にかつての居住地埼玉県を扱った自虐系ギャグ漫画『翔んで埼玉』が突然のリバイバル&大ヒット、まさかの代表作入りを果たす。

『パタリロ!』も2016年に上演された舞台化作品が大当たりとなり、魔夜は完全復活を遂げた。

家族

妻の芳実、第一子の長女マリエ、第二子の長男眞央(マオ)に愛猫のテマリと菊丸の4人と2匹。

一家の仲の良さはよく知られており、『翔んで埼玉』にも家族そろって出演している(詳細はリンク先の余談参照)。

なお、この一家では魔夜峰央の少年愛やBLの作品が当たり前にある為、(特に男性の)同性愛の世界には理解がある様子。そういう事もあってかマリエにはゲイの友人がいたり、バレエスタジオにはオープンゲイの生徒がいたり、眞央の友人にはバイセクシャルの人物がいるとの事。

芳実夫人はバレエダンサーでバレエスタジオの主宰、娘マリエはそのアシスタント、後漫画家。息子の眞央もバレエ団員であり、魔夜本人もバレエを嗜むというバレエ一家である。ただしミーちゃん以外は全員講師以上のレベルなので、バレエにおいてのみ、ヒエラルキーが逆転する。

芳実夫人

若き日の芳実夫人は「高橋葉介ファンクラブ」の会長であり、「魔夜峰央ファンクラブ」との交流会で魔夜と出会うことになる。その瞬間「稲妻が身体に走る」程の運命の相手だと、互いに感じたという。

  • 芳実夫人はその時まだ高校生で、二人の年の差は27歳と18歳と、偶然ながらバンコランとマライヒのカップルと同じであった。

以来、互いを「芳実ちゃん」「峰央さま」と呼び合い、「アウト×デラックス」出演時にも「愛してるよ(はぁと)」「大好きです(はぁと)」と堂々と語り合ってはマツコを呆然とさせるほど夫妻はラブラブである。

  • 魔夜は彼女を初めて見た時「絶対この娘は歳を重ねる毎に綺麗になっていくタイプの美人」と確信していたらしい。一方、芳実夫人の方は、暑い夏なのにダークスーツに身を包んで現れた魔夜を変な人と思っていたようだ。
  • 愛妻家の魔夜は子育てエッセイ「親バカ日誌シリーズ」でも、芳実夫人についての愛溢れるエピソードを遠慮なく披露しており、ギャグは苦手だが時折予想外のボケを披露することや、見た目と裏腹にかなりの大食いであること、それでいてスレンダーかつ魅力的なスタイルを維持していることなどを自慢している。
    • ちなみに娘と息子は漫画では魔夜同様にコミカルな姿だが、芳実夫人だけは特に力を入れて一貫して美女として描かれている。
    • 同シリーズには芳実夫人ご本人も、少女漫画風の絵心あるイラストをいくつか寄稿している。
  • ちなみに娘であるマリエの「魔夜の娘はお腐り咲いて」で描かれた娘視点での母はバレエ至上主義な性格らしく、普段の親子の会話でもバレエの話題には事欠かないらしい。

マリエ

娘の山田マリエはTwitterアカウントを以前から持っており、彼のマネージャー、スポークスマンとして魔夜の復活を手助けした。また、母のバレエスタジオでの助講師もやっているという。

その後、父のアシスタントをこなしつつ自身や魔夜家についてのエッセイを投稿サイトに寄せ始め、2017年に漫画家デビューを果たしている。

  • 現在ではエッセイ漫画などで腐女子であることを公言しているが、すでに学生時代には周囲に知られるところであり「魔夜峰央の娘なら…」と同級生達から納得されていた、と語っている。
  • 子供の頃から度々ヘンな言い間違いや聞き間違いをしていた為、父の「親バカシリーズ」でネタにされていた。また、同人活動を早い内からしていたらしくコミケ通いや部活でも漫画執筆をしていたとのこと。中でも子供の頃に自分の誕生日プレゼントとして父にコレの登場人物を描かせた」という凄いリクエストをやったとの事。

眞央

顔も性格も父親似という息子のマオは、大学卒業後バレエ団員として活躍中。

現在ではスラリとした背丈の好青年だが、「親バカ日誌シリーズ」では、デザイン上の問題から一貫して可愛らしい子供の姿で登場している(中学生になったあたりから魔夜の次に背が高くなってしまい、一家で一番背が低くなったのは芳実夫人になってしまったとのこと)。そのため久しぶりに会う父の知人やファンからはイメージのギャップに驚かれることが多く、父や姉のエッセイ漫画でもそうしたエピソードについて触れられている。「親バカシリーズ」では姉と異なり披露したイラストは多くないが、父の似顔絵を描ける等やはり絵心はある模様。

主な作品(2014年現在、連載継続中は☆印)

  パタリロ西遊記!

  パタリロ西遊記!外伝

  パタリロ源氏物語!

  パパ!?パタリロ☆

  家政夫パタリロ!シリーズ

  • ラシャーヌ!(パタリロ!にもゲスト出演)
  • 妖怪始末人トラウマ!! (パタリロ!にもゲスト出演)

  妖怪始末人トラ・貧!!

  妖怪始末人トラウマ!!と貧乏神

    • 実は「妖怪始末人トラウマ!!」にはTVアニメ化の企画が持ち上がっていた。しかし予定されていた枠はあの「美少女戦士セーラームーン」の後番組。当初はさほど人気が出ず、半年で終了すると思われていたセーラームーンが思いがけず大ヒットしてしまったため、あえなくトラウマのアニメ化企画はお蔵入りとなってしまった。魔夜峰央作品としては珍しくBL要素のない作品。

  May探偵プリコロの○○☆

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